囲碁・春蘭杯でヤン・カイウェンが初の世界戦決勝へ 韓国勢を連破
囲碁の国際棋戦・春蘭杯で、中国の若手棋士ヤン・カイウェンが初めて世界大会の決勝に進出しました。アジアのトップ棋士が集う舞台で何が起きているのか、この国際ニュースを分かりやすく整理します。
中国・海南省で開催の春蘭杯 若手が躍動
第15回春蘭杯は、中国海南省の昌江で行われている世界クラスの囲碁大会です。中国語でweiqiと呼ばれる囲碁は、中国、韓国、日本を中心にプロ棋戦が盛んな知的スポーツで、その国際棋戦の一つが春蘭杯です。
今大会で大きな注目を集めているのが、中国のヤン・カイウェンです。27歳の彼は、昨年初めて国内タイトルを獲得した新鋭で、今回が世界的な大会での初の決勝進出となります。
防衛王者Byun Sang-ilを破り、世界戦決勝へ
準決勝は、ヤン・カイウェンが黒番を持ち、韓国のディフェンディングチャンピオンであるByun Sang-ilと対戦しました。最終局までもつれた接戦の末、ヤンが勝利し、決勝行きの切符をつかみました。
これにより、ヤンは自身初となる主要な世界大会の決勝進出を決めました。昨年の国内初タイトルに続き、一気に世界のトップ舞台へ躍り出た形です。
「キャリア最大の一局」から始まった快進撃
ヤンの快進撃は、今年3月の第1ステージから始まっています。春蘭杯の16強入りを懸けたこの段階で、彼は韓国のトップ棋士Shin Jin-seoを破りました。ヤン自身が「キャリアで最も重要な一局」と振り返る勝利で、一気に国際的な評価を高めました。
その後、第2ステージとして海南で行われた本戦では、中国から5人の棋士が出場する中、ヤンは世界チャンピオンである同胞のLi Xuanhaoを破り、続く準決勝で前回優勝者のByun Sang-ilも撃破。強豪相手に連勝を重ねることで、勢いを保ったまま決勝まで駆け上がりました。
決勝の相手は韓国のPark Jung-hwan
来年3月に行われる予定の決勝戦で、ヤン・カイウェンは韓国の強豪棋士Park Jung-hwanと対戦します。Parkはもう一つの準決勝で、日本のShibano Toramaruを下して勝ち上がりました。
決勝は、中国と韓国のトップ棋士同士の対決となります。アジア囲碁界の三極である中国、韓国、日本から強豪が集まる春蘭杯らしいカードといえるでしょう。
アジア囲碁の勢力図と世代交代を見る大会に
今回の春蘭杯は、次のような点で注目すべき大会になっています。
- 中国の新鋭ヤン・カイウェンが、韓国のトップ棋士を次々と破って決勝進出
- Shin Jin-seo、Li Xuanhao、Byun Sang-ilといった世界タイトル経験者が早い段階で姿を消したこと
- 決勝カードが、中国対韓国というおなじみの構図になりつつも、顔ぶれは徐々に若返っていること
AIの発達により、囲碁は「人間とコンピューターの共同研究」が当たり前になりました。その中で、若い世代の棋士たちは、AI研究を前提にした新しい感覚や打ち方を身につけています。ヤン・カイウェンのような新鋭の台頭は、アジア囲碁の勢力図が静かに変化しているサインとも読めます。
私たちはこのニュースから何を読むか
国際ニュースとしての囲碁の結果は、一見すると限られたファン向けの話題に思えるかもしれません。しかし、そこには次のような視点も隠れています。
- 中国、韓国、日本が知的スポーツで競い合うアジアのダイナミズム
- デジタル時代における「思考の競技」の価値の再評価
- 若手が実績あるチャンピオンを打ち破る、世代交代のダイナミクス
来年3月の決勝で、ヤン・カイウェンとPark Jung-hwanがどのような一局を見せるのか。単なる勝敗だけでなく、アジアの囲碁シーンの現在地を映し出す対局として、引き続き注目していきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








