中国が世界ブレイキン選手権で歴史的快挙 男女で初のメダル獲得
昨年のパリ五輪で五輪競技として初採用されたブレイキン。その流れを引き継ぐ2025年の世界ブレイキン選手権で、中国代表が史上最高となるメダル2個を獲得し、競技シーンに強い存在感を示しました。
成都で開催された世界ブレイキン選手権の概要
中国・四川省の省都、成都で開催された今年の世界ブレイキン選手権には、31の国と地域から180人を超える選手が出場しました。昨年のパリ五輪でブレイキンがオリンピック競技としてデビューしてから初めての世界選手権となり、男女それぞれの優勝者と準優勝者には、2025年ワールドゲームズへの出場権が与えられました。
女子はリウ・チンイーが銀メダル パリ五輪の雪辱も
女子では、パリ五輪で銅メダルを獲得したリウ・チンイー選手(B-Girl 671)が、中国代表として銀メダルを手にしました。リウ選手は準決勝でリトアニアのドミニカ・バネヴィッチ選手を2対1で破り、パリ五輪の準決勝で喫した敗戦のリベンジを果たして決勝へ進出しました。
決勝では、パリ五輪4位のインディア・デウィ・サルジョー選手(オランダ)と対戦。リウ選手は新たな要素を織り交ぜたルーティンに挑みましたが、その効果は判定に大きく表れず、サルジョー選手が2対1で勝利し金メダルを獲得しました。それでも、リウ選手にとって世界選手権での銀メダルは、中国女子ブレイキンにとって大きな一歩と言えます。
「ダンスはアート」勝ち方より表現の幅を求めて
リウ選手は大会について、「この大会での一番の目標はハッピーに踊ること。そして、自分の得意ではない領域や方法にも挑戦することです」と語りました。さらに、「ダンスはアートフォームであり、いつも同じやり方だけで勝ち続けたいとは思いません。さまざまなスタイルを通じて自分を表現したい」と話し、勝敗だけにとらわれない姿勢を強調しました。
男子は19歳のワン・ルイミャオが歴史的銅メダル
男子では、中国代表から2人がベスト16に進出しましたが、昨季の世界選手権で4位に入ったチー・シャンユー選手は準々決勝進出を逃しました。その一方で、世界選手権デビューとなったワン・ルイミャオ選手(B-Boy Monkey Z)が躍進しました。
19歳のワン選手は、3位決定戦でウクライナのオレグ・クズニエツォフ選手に3対0で勝利し、銅メダルを獲得。中国の男子選手として、世界ブレイキン選手権で初めて表彰台に立つ快挙を成し遂げました。男子の金メダルは、日本の石川一心選手が手にしています。
アジア勢がけん引するブレイキン 2025年ワールドゲームズへ
今回の世界ブレイキン選手権では、中国に加えて日本や欧州勢など、多様な地域からトップレベルのブレイカーが集結しました。特に、中国と日本の選手が男女それぞれで表彰台に上ったことで、アジアがブレイキンの国際シーンをけん引している構図がより鮮明になったと言えます。
優勝者と準優勝者には、2025年ワールドゲームズへの出場権が与えられており、今回の結果は今後の国際大会の流れにも直結します。パリ五輪で一気に注目度が高まったブレイキンは、2025年以降も世界各地での大会を通じて、競技としての洗練と文化としての広がりを同時に進めていきそうです。
新しい世代がつくる中国ブレイキンの未来
リウ選手とワン選手の活躍は、中国のブレイキンが新しい段階に入ったことを示しています。女子では、リウ選手が「勝ち方」だけでなく表現の幅を追求し、男子では10代のワン選手が初出場でメダルを手にしました。トップ選手の層が厚くなればなるほど、中国代表の戦い方も多様になっていくでしょう。
今後、中国勢を見るうえで注目したいポイントを整理すると、次のようになります。
- 女子では、リウ選手がどこまでスタイルの幅を広げ、表現力を進化させるか。
- 男子では、ワン選手をはじめとする若手が安定して世界大会で結果を残せるか。
- 世界選手権やワールドゲームズといった大舞台で、中国代表が複数メダルを常に狙える存在になれるか。
ストリート文化とスポーツの要素を併せ持つブレイキンは、見る側にとっても「技」と「表現」の両方を楽しめる競技です。成都での歴史的な男女メダル獲得をきっかけに、中国勢が今後どのようなダンスと物語を見せてくれるのか、引き続き注目していきたいところです。
Reference(s):
China celebrates historic success at World Breaking Championships
cgtn.com








