サラー「契約は全然進んでいない」リバプール残留は不透明
リバプールのエースFW、モハメド・サラーが、自身の契約をめぐる状況について「交渉は進展からはほど遠い」と明かしました。今夏で契約満了を迎える中でも、サラーは不安やストレスではなく、「最後まで最高のシーズンにすること」に意識を集中させていると語っています。
モハメド・サラー「契約交渉は進展ゼロに近い」
サラーはインタビューの中で、リバプールとの契約延長交渉について、はっきりとした言葉で現状を語りました。
「契約の話は、進展からはかなり遠いところにあります。だからこそ、今は待つしかないのです」とサラー。2025年夏に現行契約が切れる見通しの中でも、「心配したりストレスを感じたりすることは拒否している」と強調しました。
今夏で契約満了、それでも「不安にならない」理由
契約が今夏で切れるということは、サラーにとって「クラブで過ごす最後の6か月」になる可能性もあります。それでも彼は、そこで立ち止まらず、むしろ逆に自分に問いかけているといいます。
「もしこれがクラブでの最後の6か月、最後の1年だったとしたら、将来振り返ったときにどうありたいか。『契約のことで心配していた』と思いたいのか、『ストレスを感じていた』と思いたいのか。それとも『信じられないようなシーズンだった』と振り返りたいのか」とサラーは話しました。
そして自分の答えは明確だといいます。「頭の中にあるのは、『とにかく信じられないシーズンにしたい』ということだけ。もし気持ちがブレたり、気が散りそうになったら、必ず自分にこう言い聞かせるんです。『後から振り返ったときに、すごいシーズンだったと思えるようにしたいだろう』と。それが今の自分のすべてです」。
「最後の6か月」でもブレないメンタル
サラーの言葉からは、不確実な状況を「プレッシャー」ではなく「モチベーション」に変えようとする姿勢がうかがえます。先が見えないからこそ、コントロールできるのは目の前のプレーだけだという考え方です。
契約問題を理由にパフォーマンスが落ちる選手も少なくない中で、サラーは「契約か、プレーか」という二択ではなく、「契約は契約、でも自分が残せるのはピッチ上の結果」という割り切りを選んでいるように見えます。
数字で見るサラーの存在感
サラーは今季、プレミアリーグで17ゴール13アシストと、得点とアシストの両方でリーグトップの数字を記録しています。32歳となった今も、その決定力とチャンスメイク能力は健在です。
アンフィールドでの7年半の間に、ヨーロッパリーグ制覇こそまだないものの、それ以外の主要なクラブタイトルはすべて手にしてきました。リバプールの攻撃をけん引し続けてきた存在だけに、その去就がクラブにもたらすインパクトは小さくありません。
リバプールに残るのか、それとも新天地か
サラーと同様に、主将ヴィルヒル・ファン・ダイクやトレント・アレクサンダー=アーノルドも契約状況が不透明なままで、クラブの将来像は読みにくくなっています。記事によると、サラーの代理人はすでに他クラブとの事前契約交渉が可能な立場にあります。
それでもサラー本人は、今はリバプールでの目標に集中していると強調します。リバプールのトップリーグ優勝回数を、史上最多に並ぶ「20回」にするという大きな目標です。
「この7〜8年、インタビューではいつも『チャンピオンズリーグを勝ちたい』と言ってきました。でも、今回初めて『プレミアリーグを本当に勝ちたい』と言っています」とサラーは語りました。
なぜ今、プレミアリーグ制覇なのか
サラーがプレミアリーグ制覇にこだわる理由の一つは、以前の優勝を十分に祝えなかった経験にあります。リバプールがリーグ制覇を果たしたシーズンは、新型コロナウイルスの影響で、本来であれば行われたはずのパレードや大規模な祝賀イベントが制限されました。
「前回のプレミアリーグ優勝は、僕たちが望んだ形では祝えませんでした」とサラーは振り返ります。さらに、自身にとって今季がリバプールでの最後の年になるかもしれないという思いも重なります。「もしこれがクラブでの最後のシーズンなら、この街のために何か特別なことを成し遂げたい」。
サラーの言葉から見える3つのポイント
サラーの発言は、サッカーという枠を超えて、働き方やキャリアを考えるヒントにもなりそうです。彼のスタンスを、3つのポイントにまとめてみます。
- 1. 不確実性は避けられない前提として受け入れる
契約がどうなるかは自分だけでは決められない。その前提を受け止めたうえで、心を乱されすぎないようにしている点が印象的です。 - 2. コントロールできるのは「自分のパフォーマンス」だけ
サラーは、気が散りそうになると「信じられないシーズンにしたい」という原点に立ち返ると語っています。これは、ビジネスパーソンにとっても共感しやすい考え方ではないでしょうか。 - 3. 将来振り返ったとき、何を誇りたいかを基準にする
「将来振り返ったとき、どうありたいか」という問いは、契約や給与といった短期的な条件だけでなく、「何を成し遂げたか」という長期的な視点を持つことの重要性を示しています。
「今ここ」に集中するエースの姿勢
契約交渉が難航し、代理人は他クラブとも話せる状況。それでもサラーは、あくまでリバプールでの今季にフォーカスし、「最後まで信じられないシーズンにしたい」と言い切ります。
リバプールの将来、サラーの去就がどう落ち着くのかは、現時点では分かりません。ただ、彼が示しているのは「結論が見えない時間をどう生きるか」という、一人のプロフェッショナルとしての姿勢です。
自分のキャリアの節目にいるとき、「答えが出るまで何もしない」のではなく、「答えを待ちながらもベストを尽くす」。サラーの言葉は、そんな静かなメッセージとしても受け取ることができそうです。
Reference(s):
Salah says Liverpool contract talks still "far away from any progress"
cgtn.com








