ACLエリートで山東泰山が大会撤退 健康問題で出場辞退、上海海港は黒星も16強へ
アジアのクラブ大会・AFCチャンピオンズリーグ・エリートで、中国勢に異例の展開が起きました。山東泰山が韓国での試合を前に健康問題を理由に大会から撤退し、その結果、同じ中国スーパーリーグの上海海港が横浜F・マリノスに敗れながらもベスト16進出を決めています。
- 山東泰山は韓国での蔚山戦を前に試合と大会から撤退
- クラブは「深刻な健康問題」でメンバーを組めないと説明
- 上海海港は横浜F・マリノスに0-2で敗戦も、山東に代わり16強入り
山東泰山、韓国入り後に異例の大会撤退
AFCチャンピオンズリーグ・エリートで、山東泰山は韓国のクラブ、蔚山との対戦に臨むため現地入りしていました。しかしクラブは、試合そのものを辞退するとともに、大会全体からも撤退する決断を下しました。
国際大会で、対戦地に到着した後に試合だけでなく大会からも身を引くケースは多くありません。それだけに、今回の判断はアジアのクラブサッカーをフォローするファンにとっても注目を集める出来事となっています。
理由は「深刻な健康問題」 メンバーを組めず
山東泰山によると、撤退の理由はチーム内で発生した「深刻な健康問題」です。クラブは、この影響で試合に出場できるメンバーをそろえることができず、ラインアップを組めない状況に陥ったと説明しています。
トップレベルの大会で戦う選手やスタッフにとって、移動や連戦が続くスケジュールの中で健康を守ることは大きな課題です。今回のケースは、勝敗よりも健康と安全を優先する判断が実際に下された一例といえそうです。
上海海港はホームで0-2敗戦も16強へ
山東泰山の撤退は、同じ中国スーパーリーグに所属する上海海港の行方にも直結しました。山東に代わる形で、上海海港がAFCチャンピオンズリーグ・エリートのラスト16(ベスト16)に進むことになったためです。
興味深いのは、その直前の結果です。上海海港は横浜F・マリノスとのホームゲームで0-2と敗れていました。それにもかかわらず、山東の不参加によってラスト16進出の座を得ることになり、スコアだけを見ると「負けて進む」という、ファンにとっては複雑な展開となりました。
勝敗だけでは語れない、スポーツの「公平さ」
今回の出来事は、国際サッカーの国際ニュースとしてだけでなく、「何をもって公平とみなすのか」という問いも突きつけます。ルールに従えば、山東の撤退に伴い次に進むクラブが出てくるのは自然な流れです。一方で、ピッチ上の結果と大会の行方が必ずしも一致しないことも、トーナメント方式の大会では起こり得ます。
選手たちは目の前の試合に全力を尽くし、その結果が必ずしも順位や進出条件にストレートには反映されないこともあります。今回の上海海港の16強入りは、その典型的なケースといえるかもしれません。
これからのAFCチャンピオンズリーグ・エリートを見る視点
山東泰山の大会撤退と上海海港の16強進出は、アジアのクラブサッカーが抱える現実を映し出しています。選手やスタッフの健康管理、過密になりがちな国際大会の日程、そして不測の事態にどう対応するかという運営上の課題です。
一方で、ルールに従いながらも、クラブや大会運営がどのように「納得感」をつくっていくのかも問われます。今回のケースをきっかけに、アジアサッカーの国際大会を観る私たちも、「勝ち負け」だけでなく、その裏側にある判断や背景にも目を向けてみると、新しい見え方が生まれてくるかもしれません。
Reference(s):
Shandong withdraw from ACL Elite, Shanghai Port fall against Marinos
cgtn.com







