スペイン国王杯準決勝第1戦 バルサとアトレティコが4-4の壮絶ドロー
2025年のスペイン国王杯(コパ・デル・レイ)準決勝第1戦で、バルセロナとアトレティコ・マドリードが4-4の壮絶な打ち合いを演じました。今年の欧州サッカーを象徴するようなハイペースな一戦を、日本語ニュースとして振り返ります。
8ゴールの乱打戦、その全体像
バルセロナの本拠地リュイス・コンパニス・スタジアムで行われたこの試合は、アトレティコが2点を先行しながらバルサが4-2と逆転し、さらにアトレティコが土壇場で追いつくという、文字通り息つく暇もない展開でした。4-4というスコアで終わったこの準決勝第1戦により、マドリードのメトロポリターノ・スタジアムで4月2日に行われた第2戦へ、全てが持ち越される形となりました。
- 第1戦はバルセロナ 4-4 アトレティコ・マドリード
- バルサの得点者:ペドリ、パウ・クバルシ、イニゴ・マルティネス、ロベルト・レバンドフスキ
- アトレティコの得点者:フリアン・アルバレス、アントワーヌ・グリーズマン、マルコス・ジョレンテ、アレクサンダー・セルロート
- このカードは約6週間で3度対戦する過密日程の初戦
フリックの大胆采配とシメオネの勝負手
バルセロナを率いるハンス・フリック監督は、この大一番でチーム最多得点源のロベルト・レバンドフスキを先発から外し、フェラン・トーレスをいわゆる偽9番(本職FWではない選手を中央に置く役割)として起用しました。ゴール前に固定されたターゲットを置かず、中盤からの連動性とスピードで崩す狙いがうかがえます。
一方のディエゴ・シメオネ監督は、極めてタイトな日程にもかかわらず、主力をそろえた強力な布陣を選択しました。この時期にはバルセロナとの対戦が約6週間で3試合組まれているうえ、UEFAチャンピオンズリーグ(欧州チャンピオンズリーグ)では、同じマドリードを本拠地とするレアル・マドリードとのラウンド16(ベスト16)も控えていました。それでもこの国王杯という国内カップ戦を軽視せず、全力でぶつかった姿勢が印象的です。
試合の流れ:アトレティコ先行からバルサの逆転、そして土壇場同点弾
試合は立ち上がりからアトレティコが主導権を握ります。開始わずか6分の間に、フリアン・アルバレスとアントワーヌ・グリーズマンが立て続けにネットを揺らし、スコアは0-2。バルセロナはホームでいきなり2点のビハインドを背負う苦しい展開となりました。
しかし、ここからバルサがギアを上げます。まずはペドリが1点を返し、スタジアムの空気を一変させると、若きDFのパウ・クバルシ、続いてイニゴ・マルティネス、さらに途中から出場したレバンドフスキもゴールを決め、スコアは一時4-2に。ハンス・フリック監督の攻撃的なゲームプランが、一気に結果として表れました。
それでもアトレティコは粘りを見せます。まずマルコス・ジョレンテが1点を返して4-3と迫ると、試合終了が目前に迫った93分、アレクサンダー・セルロートが劇的な同点ゴール。アトレティコは2点リードを追いつかれ、さらに2点差を付けられながらも、最後の最後に追いついてみせました。
選手の言葉から読み解くメンタリティ
試合後、先制点を挙げたアルバレスは現地メディアのインタビューで、この試合を「クレイジー」で「多くのゴールが生まれた」と表現し、バルセロナについて「欧州で最も強いクラブの一つであることを証明している」と称えました。そのうえで「自分たちもやるべきことはやった。まだ90分残っているので、この道を進み続けなければならない」と語り、4-4という結果にも前向きな姿勢を示しました。
過密日程の中で浮かび上がる問い
この準決勝第1戦は、単なるゴールラッシュ以上の意味を持っていました。スペインの強豪クラブが、リーグ戦、国王杯、欧州チャンピオンズリーグという3つの戦線を同時に戦う中で、どの大会にどこまでリソースを割くのかという、現代サッカーならではの悩みが浮かび上がります。アトレティコにとっては、同じ都市のライバルであるレアル・マドリードとの欧州ラウンド16を見据えつつも、この国王杯でタイトルを狙うという難しいバランスが求められました。
また、この4-4というスコアは、スペインや欧州のトップレベルで攻撃的なフットボールが主流になりつつあることも示しています。守備を固めて勝ち点1を拾うよりも、リスクを負ってでも得点を取りにいく姿勢が、ファンにとって魅力的な試合を生み出しているとも言えるでしょう。
なお、もう一つの準決勝カードとして、翌日にはレアル・マドリードがアウェーでレアル・ソシエダと対戦する日程が組まれていました。スペイン国王杯は、リーガ・エスパニョーラとは異なるノックアウト形式ならではの緊張感から、国際ニュースとしても注目される大会です。今回の4-4の乱打戦は、そのドラマ性を改めて示した一戦だったと言えるでしょう。
Reference(s):
Atletico and Barca split eight goals in Copa del Rey semifinal opener
cgtn.com








