GM支援のキャデラックF1新チーム、2026年から参戦正式決定
2026年のフォーミュラ1(F1)世界選手権に、ゼネラル・モーターズ(GM)が支援するキャデラックの新チームが加わり、グリッドは11チーム体制になります。F1と国際自動車連盟(FIA)が正式承認を発表し、モータースポーツと自動車産業の両面で注目を集めています。
2026年からF1は11チーム体制に
F1の商業権保持者とFIAは金曜日、GMが支援するキャデラックのエントリーを、F1の11番目のチームとして正式承認したと共同声明で明らかにしました。必要なスポーティング(競技面)、テクニカル(技術面)、コマーシャル(商業面)の審査をすべて完了したとしています。
F1のステファノ・ドメニカリ最高経営責任者(CEO)は、「11月に述べたように、GMがキャデラックチームをF1にもたらすというコミットメントは、われわれのスポーツの進化を示す重要で前向きなものだ」とコメントし、長期にわたる建設的な協議に謝意を示しました。そのうえで、「2026年からグリッドでチームを迎えることを楽しみにしている」としています。
アンドレッティ案からキャデラックF1チームへ
FIAは以前、アンドレッティの名義による新チーム参戦案を承認していましたが、F1側は当時この申請を却下していました。その後、関係者は11月に暫定的な合意に達しており、今回の正式承認によって、GM支援のキャデラックとしての参戦が最終的にゴーサインとなりました。
FIAのモハメド・ベン・スライエム会長は、11チーム体制への拡大を「変革の瞬間」であり、選手権にとって重要な節目だと表現しています。また、「GM/キャデラックは新しいエネルギーをもたらし、FIAの2026年新規定に合致した、エキサイティングな新時代を切り開く」と語り、「キャデラックF1チームのパドックでの存在は、将来の競技者とファンにインスピレーションを与える」と期待を示しました。
2026年の新レギュレーションと参入のタイミング
F1は2026年に「新エンジン時代」に入ります。パワーユニット(エンジンとハイブリッドシステムを含む動力装置)の規定が大きく変わり、シャシー(車体)規則にも大幅な変更が予定されています。こうした転換点に合わせて新規参入することで、キャデラックは既存勢とほぼ同じスタートラインから新世代マシンの開発競争に挑むことになります。
国際ニュースとしても、自動車メーカーがF1の技術転換期に参入する動きは、モータースポーツと量産車開発の双方にどのような影響を与えるのかという観点から注目されています。
当面はフェラーリエンジン、自社開発へ布石
キャデラックは、GMが自社のパワーユニットを完成させるまでの間、フェラーリ製エンジンを使用する契約を結んでいます。2026年の新レギュレーション下で、まずはフェラーリエンジンと自社のシャシー開発を組み合わせつつ、将来的なGM製パワーユニット導入への橋渡しを図る形です。
既存メーカーの技術と新規参入メーカーの開発力をどのように融合させていくのかは、このチームの競争力だけでなく、F1全体の技術トレンドを占う上でも重要なポイントになりそうです。
シルバーストーン拠点とグレーム・ロウドン体制
チームを率いるのは、英国出身のグレーム・ロウドン氏です。チームはすでに英国シルバーストーンに欧州の本拠地を構え、開発と組織づくりを進めています。
ロウドン氏はF1公式サイトのインタビューで、「レースに向けた準備という意味では、すべて計画通りに進んでいる」と語っています。「水面下で本当に多くの仕事をこなしてきましたが、まだやるべきことはたくさんあります。ただ、いまや完全なF1チームとなり、他のチームと同じデータや情報にアクセスできる立場になりました。ここから本格的に、可能な限り競争力の高いマシンを生み出すことに集中できます」と、体制の進捗に手応えを示しました。
実力主義のドライバー選考、アメリカ人起用の可能性も
ロウドン氏は、ドライバー選考についても言及しています。同氏は「ドライバーは実力に基づいて選ぶ」としたうえで、「実力に基づいて選び、そのドライバーがアメリカ人であることを妨げるものは何もない」と述べています。
また、「それは多くのファンが見たいと望むことだと思う」と語り、「実力本位の採用と、アメリカ出身ドライバーの起用という目標は、十分に両立可能だと確信している」としています。
新チームの参入によってドライバーのシートが増えれば、若手や多様なバックグラウンドを持つドライバーにとっても新たなチャンスが生まれます。どのようなラインアップになるのかは、今後の大きな注目ポイントです。
ファンとF1ビジネスにとっての意味
チーム数が増えれば、グリッド上のマシンが増え、レース展開のバリエーションも広がります。観る側にとっては、スタート直後や戦略面での駆け引きがさらに複雑になり、レースごとのドラマも増える可能性があります。
一方で、新規参入チームが短期間で競争力を高めるのは容易ではありません。2026年の新レギュレーションとGM/キャデラックの開発力が、どこまで既存トップチームに迫れるのか。2025年末のいまから、すでに多くのファンと関係者がその行方を見守っています。
2026年シーズンに向けては、マシンのデザインや体制の詳細、そしてドライバー発表など、今後のニュースが次々と話題を呼びそうです。F1の新しい勢力図を占う意味でも、キャデラックF1チームの動きから目が離せません。
Reference(s):
cgtn.com








