インドがICCチャンピオンズトロフィー3度目V ニュージーランド下し白球最強を証明
クリケットの国際大会ICCチャンピオンズトロフィーで、インド代表がニュージーランド代表を相手にスリリングな決勝戦を制し、通算3度目の優勝を果たしました。世界屈指の「白球」チームとしての地位を改めて示す一方で、ドバイ開催を巡る日程の公平性にも注目が集まっています。
インド、3度目のICC制覇で「白球最強」を固める
決勝はアラブ首長国連邦(UAE)ドバイのドバイ国際クリケットスタジアムで行われました。T20ワールドカップ王者として今大会に臨んだインドは、ニュージーランドとの決勝で緊張感ある追いかける展開をものにし、4ウィケットを残して勝利しました。
この大会は50オーバー制で、世界トップ8チームが集うトーナメントです。インドは全試合で敗れることなく優勝を達成し、短いイニング制の「白球」フォーマットで他国を一歩リードする存在であることを改めて証明しました。
圧巻の成績:直近23試合で22勝
インドはここ最近のICC主催大会で、完璧に近い戦績を残しています。今回の優勝を含め、直近23の「完了した」試合のうち22試合に勝利。唯一の黒星は、2023年の50オーバー・ワールドカップ決勝でオーストラリアに敗れた一戦だけです。
T20ワールドカップ制覇に続く今回のタイトル獲得で、インドはICC大会2連続優勝となりました。インドの「白球王朝」は、少なくとも現時点では他国の追随を許していないように見えます。
ローヒト・シャルマ主将がけん引
主将ローヒト・シャルマは、この決勝でも自ら先頭に立ちました。ニュージーランドの堅いボウリングを相手に、テンポの速い76ランを記録し、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれています。
ローヒトは試合後、スピンボウラー陣への信頼と感謝を強調するとともに、スタジアムを埋め尽くしたインドファンに敬意を表しました。ドバイでありながらインドの応援歌が鳴り響き、「ここがまるでホームのようだ」と感じられる雰囲気だったと語っています。
ドバイ開催は有利だったのか 浮かぶ日程の公平性
今大会では、インドが全試合をドバイで戦い続けた一方で、他のチームはパキスタン国内の3会場を転戦し、インド戦の際にはUAEへと移動する日程でした。このため、インドが「不公平なアドバンテージ」を得ていたのではないかという疑問が投げかけられています。
移動とコンディションの差
議論のポイントは主に次のような点です。
- 他の7チームはパキスタン各地とUAEを頻繁に移動したのに対し、インドはドバイに滞在し続けることで移動の負担を大きく減らせたこと。
- ドバイのピッチや気候が、インドの伝統的な強みであるスピンボウリングに適していたとされること。
- ドバイにはインド系のファンが多数在住しており、スタジアムがインドのホームゲームのような雰囲気になっていたこと。
こうした条件がインドに有利に働いたと見る向きがある一方で、大会運営において完全な公平を実現することの難しさを指摘する声もあります。地理的条件や観客構成といった要素を、どこまでコントロールすべきかは、今後も国際スポーツのテーマになりそうです。
4人スピン攻撃が試合を支配
インドはノックアウトステージで、あえて4人のスピンボウラーを同時起用する大胆な戦術を選びました。ニュージーランドとの決勝でも、50オーバーのうち38オーバーをスピン陣が投げています。
その結果、ニュージーランド打線を251-7に抑え込むことに成功しました。ドバイのコンディションを読み切り、スピン重視の戦略をやり抜いた点は、優勝の大きな要因といえるでしょう。
ニュージーランドの善戦 それでも届かなかった頂点
インドにとって、ICC大会で繰り返し苦しめられてきた相手がニュージーランドです。今大会ではそのニュージーランドに2度勝利しており、「鬼門」を破ったという意味でも象徴的な優勝となりました。
一方のニュージーランド、通称ブラックキャップスは、決して引き下がることなく健闘しました。決勝では決して十分とは言えない251-7というスコアを、粘り強いボウリングと鋭いフィールドワークで守りかけました。
スピンボウラーでもあるミッチェル・サントナー主将にとって、今回が初のICC大会での指揮でしたが、その戦いぶりは評価されています。ニュージーランドは今大会前のパキスタンでのトライシリーズを制し、本大会でも敗れたのはインド戦のみでした。
タイトルには手が届かなかったものの、世界トップレベルと互角に渡り合う力を示したことは、チームにとって大きな収穫となるはずです。
このニュースから考えたい3つの視点
2025年の国際スポーツニュースとして、このICCチャンピオンズトロフィー決勝は、クリケットファン以外にもいくつかの問いを投げかけています。ポイントを3つに整理してみます。
- インド「白球王朝」の行方:直近23試合で22勝という圧倒的な数字は、今後もしばらくICC大会でインドが中心的存在であり続けることを示唆しています。他国がこの牙城をどう崩していくのかが焦点になります。
- 大会運営の公平性:開催地や日程が、一部のチームに有利に見える場合、それをどう透明性を持って説明し、改善していくのか。巨大なファンベースを持つ国と、そのほかの国・地域とのバランスをどう取るかは、スポーツビジネス全体の課題でもあります。
- 中堅国の挑戦:ニュージーランドのように、人口や市場規模では劣っても、戦略と育成で世界の頂点に迫るチームもいます。こうした取り組みから、他のスポーツや国・地域が学べる点も少なくありません。
もし日本のプロスポーツや国際大会で、特定のチームだけが移動負担の少ない日程や、ファンに恵まれた会場設定を与えられたとしたら、私たちはそれをどう受け止めるでしょうか。インドの3度目のICCチャンピオンズトロフィー制覇は、アジア発の国際ニュースとしての熱狂と同時に、スポーツの公平性について静かに考えさせる出来事でもあります。
Reference(s):
India defeat New Zealand for ICC Champions Trophy 'hat trick'
cgtn.com








