レアルがPK戦でアトレチコ撃破 UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝進出
UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第2戦で、レアル・マドリードがアトレチコ・マドリードとのPK戦を制し、劇的な形で準々決勝進出を決めました。物議を醸すPK取り消し判定も飛び出した一戦は、欧州サッカーのドラマ性を改めて印象づけるものとなりました。
PK戦にもつれた激闘のマドリード・ダービー
現地時間水曜日、アトレチコの本拠地メトロポリターノ・スタジアムで行われた第2戦は、1−0でアトレチコが勝利しました。中盤のコナー・ギャラガーが序盤に決めたゴールが決勝点となり、2試合合計スコアは2−2のタイに。試合は延長戦、そしてPK戦にもつれ込みました。
第1戦は、先週にレアルがホームで2−1と先勝していましたが、第2戦ではアトレチコが序盤から激しいプレッシングとホームの大声援をバックに主導権を握ります。一方のレアルも徐々にボール支配を高めましたが、決定機をなかなか得点につなげられませんでした。
後半終盤には、レアルがビニシウス・ジュニオールのPKという絶好機を得ます。しかし、このシュートは枠を外れ、同点弾のチャンスを逃します。スタジアムの空気は一気に揺れ動き、試合はそのまま延長戦へ突入しました。
- 2試合合計スコア:2−2
- 第1戦:レアル 2−1 アトレチコ
- 第2戦:アトレチコ 1−0 レアル
- PK戦:レアル 4−2 アトレチコ
アルバレスのPKが取り消しに 二度蹴り判定のインパクト
PK戦で最も大きな話題となったのが、アトレチコのフォワード、フリアン・アルバレスのキックが取り消されたシーンです。アルバレスは一度はゴールネットを揺らしましたが、その直前の動きが問題となりました。
助走の途中でスリップしたアルバレスは、左足がわずかにボールに触れてしまい、その後、右足でシュートを放っていました。主審はこれを、同じ選手による二度の接触と判断し、PKを無効とします。この一撃が決まっていれば、PK戦は2−2の振り出しに戻る場面でした。
サッカーのルールでは、PKはキッカーが一度ボールを蹴った後、別の選手が触れるまで再び触れてはならないと定められています。今回のケースは、ルール上はシンプルでありながら、実際のプレーでは一瞬の出来事で、肉眼では判断が難しい非常にデリケートな場面だったと言えます。
クルトワが感じたわずかな接触 守護神の読みと心理戦
PK戦でゴールマウスを守ったレアルのティボー・クルトワは、試合後にスペインの放送局モビスター・プラスのインタビューに応じ、アルバレスのキック取り消しについて次のように語っています。
クルトワは「最後はPK戦だから、ある意味でくじのようなものです。アルバレスがボールに二度触ったと感じて、主審に伝えました。あの瞬間を見極めるのは簡単ではなく、彼らにとっては不運だったと思います。内容としては最高の試合ではなかったかもしれませんが、突破できたことが一番大事です」と話し、判定の難しさと勝ち上がった意義を強調しました。
ゴールキーパーにとってPK戦は、技術だけでなく心理戦の要素も大きくなります。相手キッカーの癖、助走の角度、視線の動きなど、一瞬の違和感を感じ取れるかどうかが勝敗を分けることもあります。クルトワはその違和感を見逃さず、結果としてチームを救う重要な一声をかけたことになります。
途中で揺れた流れをつかみ切ったレアル
PK戦では、アトレチコのGKヤン・オブラクがルーカス・バスケスのキックを止め、一時はアトレチコに流れが傾いたかに見えました。しかし、その後はレアルが冷静さを保ちます。マルコス・ジョレンテのキックはポストをかすめながらもゴールに吸い込まれ、最後はアントニオ・リュディガーが勝利を決める一撃を沈めました。
スタジアムの大歓声とプレッシャーの中で、レアルのキッカーたちは決定的な場面で集中力を切らしませんでした。守備面でも、延長戦を含めて決定的な失点を許さず、PK戦に勝機をつなげたことが、最終的な突破につながったと言えるでしょう。
王者レアル、16度目の欧州制覇へ一歩前進
この勝利により、レアル・マドリードはUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝への進出を決め、クラブとして史上16度目となる欧州制覇に向けて、また一歩前に進みました。ディフェンディングチャンピオンとして臨む今季の大会でも、厳しい戦いの中で勝ち切る勝負強さを示した形です。
準々決勝では、ヨーロッパ各地の強豪クラブが待ち受けています。どのクラブと対戦するにせよ、今回のような接戦や判定をめぐるドラマは、今後も続く可能性があります。サポーターにとっては、最後の一瞬まで何が起きるか分からない、チャンピオンズリーグならではの緊張感と興奮を味わえるシーズンになりそうです。
マドリード・ダービーという特別な舞台でPK戦を制したレアルと、あと一歩でベスト8に届かなかったアトレチコ。それぞれの立場から、この一夜の意味を考えさせられる試合となりました。
Reference(s):
Real sink Atletico in shootout to reach UEFA Champions League quarters
cgtn.com








