ドイツ杯準決勝:3部ビーレフェルトが王者レバークーゼン撃破、クラブ初の決勝へ
ドイツのカップ戦DFBポカール準決勝で、3部のアルミニア・ビーレフェルトが前回王者バイヤー・レバークーゼンを2-1で破り、クラブ史上初の決勝進出を決めました。強豪を次々となぎ倒してきた「三部の伏兵」がヨーロッパ屈指のクラブを退けた一戦は、今季のドイツサッカーを象徴する番狂わせとなっています。
3部ビーレフェルト、4つのブンデス勢撃破で歴史的決勝へ
火曜日に行われた準決勝で勝利したアルミニア・ビーレフェルト(3部)は、今季のDFBポカールで4試合連続してブンデスリーガ(1部)のクラブを下してきました。3部クラブとしてドイツ杯決勝に進むのは史上4クラブ目で、クラブの歴史に残る快挙となります。
試合展開:レバークーゼン先制も、前半のうちに逆転
試合は序盤から、保持率で勝るレバークーゼンが押し気味に進めましたが、ビーレフェルトは集中した守備から鋭いカウンターで応戦しました。
- 17分:レバークーゼンが先制。コーナーキックからファーサイドに流れたボールを、DFヨナタン・ターが押し込み1-0。
- 20分:ビーレフェルトがすぐさま反撃。マリウス・ヴェルルが低いシュートをゴール右隅に決め、1-1の同点に。
- 26分:サレンレン・バゼーの至近距離からのシュートは、レバークーゼンGKルーカス・フラデツキーが好セーブでブロック。
- 前半終了間際:マクシミリアン・グロッサーが至近距離からボレーで決め、ビーレフェルトが2-1と逆転に成功。
後半に入ってもビーレフェルトは前線からのプレッシングと素早い切り替えを続け、主導権を渡しません。レバークーゼンも終盤にかけて決定機を作り、81分にはパトリック・シックのヘディングシュートがポストを直撃しましたが、最後までゴールネットを揺らすことはできませんでした。
「誰も眠れない夜」情熱で守り抜いたビーレフェルト
試合後、アルミニア・ビーレフェルトのミヒャエル・クニアト監督は、チームと地域への誇りを強調しました。
「チームを本当に誇りに思います。この地域全体がこの勝利を分かち合っています。今夜は誰も眠れないでしょう。情熱を持って守り抜いたことが鍵でした。私たちは極めてハードワークし、前半をリードして終えられたのは大きかった。後半もプレッシャーをかけ続け、内容的にもふさわしい勝利だったと思います」と語りました。
3部クラブにとって、DFBポカールは一発勝負で上位リーグのクラブと真っ向勝負できる「もう一つの舞台」です。ビーレフェルトはその可能性を最大限に生かし、守備の組織力とハードワークで番狂わせを現実にしました。
無敗の二冠から一転 レバークーゼンに走った衝撃
バイヤー・レバークーゼンは、シャビ・アロンソ監督の下でDFBポカール無敗を維持しており、昨季はリーグとカップの「ダブル」を無敗で達成していました。今季もブンデスリーガでバイエルン・ミュンヘンに次ぐ2位につけ、首位と勝ち点6差、残り7試合という状況の中での敗戦でした。
チームの中盤を担うロベルト・アンドリヒは、敗因について次のように振り返っています。
「試合直後なので何が悪かったのかを言い切るのは難しいですが、ビーレフェルトが決勝に進むに値したと言うなら、私たちが多くのことを間違えたということです。普段の強みをすべて欠いていました。前線では相手に十分なインパクトを与えられず、後ろではミスが多すぎた。今季で最悪の試合だったのは明らかです。自分たちが台無しにしてしまったことを受け入れなければなりません」。
高い完成度を誇ってきたレバークーゼンにとって、この敗戦は今季の残り試合に向けてメンタル面の試練ともなりそうです。一方で、失敗から何を学ぶかという視点では、リーグ戦での巻き返しに向けた重要なきっかけになる可能性もあります。
もう一つの準決勝カードと、ドイツ杯が映す「競争の厚み」
DFBポカールのもう一つの準決勝カードは、VfBシュトゥットガルト対RBライプツィヒという顔合わせとなります。ビーレフェルトが決勝で対戦する相手は、この一戦の勝者です。
今回、3部のビーレフェルトが4つの1部クラブを連破し、史上4クラブ目となる3部からの決勝進出を果たしたことは、ドイツサッカーの「層の厚さ」をあらためて印象づける出来事です。
- 下部リーグでも戦術レベルとフィジカルの水準が高く、90分の一発勝負では十分にジャイアントキリングが起こりうること
- カップ戦が、ビッグクラブだけでなく地方クラブや地域のサポーターにも夢を与える舞台であること
- 強豪クラブにとっても、ローテーションやメンタル面の難しさが集中力のわずかな低下として結果に表れうること
ビーレフェルトの快進撃は、単なる番狂わせではなく、リーグ全体の競争力や育成環境の充実を物語るストーリーとして、今後も語り継がれていきそうです。
日本のサッカーファンにとっての意味
日本のファンにとっても、このドイツ杯準決勝のニュースは他人事ではありません。Jリーグでも、カップ戦や天皇杯で下部リーグのクラブが上位カテゴリを破る「ジャイアントキリング」は毎シーズンのように話題になります。
ビーレフェルトが示したように、戦力差がある試合であっても、
- 組織化された守備
- 試合を通じた運動量とハードワーク
- チームとしての一体感
といった要素がかみ合えば、格上クラブにも十分に勝機があることが改めて可視化されました。国際サッカーのニュースを追うことで、日本国内のサッカーを見る視点も少し変わってくるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








