WTTチャンピオンズ仁川で中国勢躍進 蒯曼が逆転16強、向鵬も地元破る
韓国・仁川で行われている卓球の国際大会「WTTチャンピオンズ仁川」で、中国勢が存在感を示しています。女子では蒯曼(クァイ・マン)がフルゲームの末に逆転勝ちで16強入りを決め、男子では向鵬(シアン・ペン)が地元の張禹珍(チャン・ウジン)を破りました。
蒯曼、苦しい立ち上がりから見事な逆転劇
女子シングルスで世界ランキング7位の蒯曼は、インドのスリージャ・アクーラと対戦しました。立ち上がりはやや硬く、第1ゲームを9-11で落とします。最後はフォアハンドのボールを返しきれず、先にリードを許しました。
しかし第2ゲームでは、蒯曼がようやくリズムをつかみます。ラリー戦の中で安定感を取り戻し、ゲームポイントを迎えると、アクーラのミスショットに乗じて11-9で取り返しました。
続く第3ゲームでは、アクーラが再び主導権を握ります。立ち上がりから強烈なフォアハンドで3-0と走り、その流れのまま7-11で蒯曼を突き放しました。
追い込まれた蒯曼は第4ゲームで一気にギアを上げます。開始から怒涛の9-0と圧倒し、その後アクーラに5ポイントを許したものの、11-5で取り切り勝負を最終ゲームに持ち込みました。
運命の第5ゲームでは、蒯曼の集中力が際立ちます。コースを突いた両ハンドと積極的な攻めで主導権を握り続け、アクーラのフォアハンドがオーバーすると11-2で試合を締めくくりました。これで蒯曼は見事な逆転劇でラウンド16進出を決めました。
スコアの流れ
- 第1ゲーム:9-11(蒯曼が落とす)
- 第2ゲーム:11-9(蒯曼)
- 第3ゲーム:7-11(蒯曼が失う)
- 第4ゲーム:11-5(蒯曼)
- 第5ゲーム:11-2(蒯曼)
0-1、1-2と何度もビハインドを背負いながらも、第4ゲーム以降は相手を大きく上回る内容でした。試合の中で修正点を見つけ、短時間で立て直す「対応力」が、世界トップクラスの選手らしい強みとして表れた形です。
向鵬、地元の張禹珍を3-1で撃破
男子シングルスでは、中国の世界ランキング23位・向鵬が、韓国の張禹珍と対戦しました。張は地元のファンから大きな声援を受ける中での試合でしたが、その期待に立ちはだかったのが向鵬です。
第1ゲームは向鵬が冷静なプレーを見せ、要所でフォアハンドの強打を決めて11-8で先取します。第2ゲームでは張がすぐに反撃し、同じ11-8で取り返して1-1のタイに戻しました。
勝負の流れを分けたのが第3ゲームです。両者ともラリーで観客を沸かせる中、張が3-1とリードを奪います。向鵬のボールがワイドに切れて得点を重ねる場面もありましたが、ここから向鵬が粘りを発揮。要所でミスを抑え、13-11という接戦でこのゲームをものにしました。
第4ゲームでは、試合を決める場面で再び向鵬のフォアハンドが光ります。マッチポイントの場面で、コーナーを鋭く突く強烈なフォアハンドを放ち、11-9で勝利。ゲームカウント3-1で地元の張を下しました。
スコアの流れ
- 第1ゲーム:11-8(向鵬)
- 第2ゲーム:8-11(向鵬が落とす)
- 第3ゲーム:13-11(向鵬)
- 第4ゲーム:11-9(向鵬)
向鵬は、地元の声援を受ける張に押される時間帯もありましたが、長いラリーの中で集中力を切らさず、要所で決定打を打ち込むことでペースを引き寄せました。次戦では、ブラジルのウーゴ・カルデラノか、韓国の安宰賢と対戦する予定です。
WTTチャンピオンズ仁川で浮かび上がる「勝ち切る力」
今回の2試合から見えるのは、「試合の中で修正し、最後に勝ち切る力」の重要性です。蒯曼は出だしの不安定さを引きずらず、第4ゲームから一気に主導権を奪い返しました。向鵬もまた、接戦となった第3ゲームを取り切ったことで、試合全体の流れを自分の側に引き寄せました。
世界トップレベルの卓球では、1ゲームごとの細かな流れや数ポイントの差が、最終的な勝敗を大きく左右します。国際大会の舞台で、こうした「勝負どころ」をものにできるかどうかが、今後の成績や自信にも直結していきます。
WTTチャンピオンズ仁川は、世界のトップ選手が集まるハイレベルな大会です。今回の中国勢の活躍は、今後のラウンドや別の国際大会にも影響を与える可能性があります。試合ごとの細かな展開に注目しながら観戦すると、スコア以上に、多くのドラマや駆け引きが見えてきます。
Reference(s):
Kuai stages comeback to advance to last 16 at WTT Champions Incheon
cgtn.com








