18歳の王梓霏がISSFワールドカップ初優勝 女子10mエアライフルで金
国際射撃の最新ニュースです。18歳の中国の射撃選手、王梓霏(ワン・ズーフェイ)選手が、アルゼンチン・ブエノスアイレスで行われたISSFワールドカップの女子10mエアライフル決勝で金メダルを獲得し、自身初のワールドカップ優勝を果たしました。最終スコアは254.1点で、世界記録にわずか0.4点と迫るハイレベルな内容でした。
ブエノスアイレスの女子10mエアライフルで頂点に
王選手は現地時間の月曜日に行われた女子10mエアライフル決勝で、初のISSFワールドカップ金メダルをつかみました。会場はアルゼンチンの首都ブエノスアイレスです。
決勝で王選手は254.1点をマークし、世界記録(254.5点)保持者である同じ中国の黄雨婷選手の記録に、あと一歩というところまで迫りました。
メダルの行方は次のようになりました。
- 金メダル:王梓霏(中国) 254.1点
- 銀メダル:権恩智(クォン・ウンジ、韓国) 253.1点
- 銅メダル:オードリー・ゴニア(スイス)
予選3位からの逆転 決勝の展開
女子10mエアライフルでは、予選と決勝で形式が異なります。今大会で王選手は、まず予選ラウンドを3位で通過しました。首位の韓国の権恩智選手とは1.7点差があり、決して楽なポジションではありませんでした。
決勝の序盤では、東京五輪銅メダリストでもあるスイスのオードリー・ゴニア選手が先行しました。王選手は最初の10発を打ち終えた時点で、トップ3をキープしながら様子をうかがう展開でした。
勝負が動いたのは、選手が1人ずつ脱落していくエリミネーションラウンドに入ってからです。王選手は、中心にほぼ重なる「インナーテン」の連発でスコアを伸ばし、一気に首位に浮上しました。
- 前半10発:上位3位以内をキープ
- 第2エリミネーションラウンド:インナーテンを連続で決めて首位に
- 最終局面:権恩智選手との接戦を、わずかなリードを守り切ってフィニッシュ
最後は銀メダルの権選手に1.0点差をつけての優勝となり、若い王選手の精神的な強さも印象づける形となりました。
南米と相性抜群 昨年から続く好成績
王選手が南米で強さを見せるのは今回が初めてではありません。昨年2024年、ペルーのリマで開かれたジュニア世界選手権では、女子10mエアライフルと混合団体10mエアライフルの両方で金メダルを獲得しています。
さらに、2024年のISSFワールドカップ・バクー大会(アゼルバイジャン)では、女子10mエアライフルで銀メダルを獲得。これが王選手にとって初のワールドカップメダルでした。
今回のブエノスアイレス大会で、銀から金へとステップアップした形で、国際舞台での存在感を一段と高めたと言えます。
世界記録に0.4点 18歳が示したポテンシャル
今回の254.1点というスコアは、世界記録まであと0.4点という水準です。10mエアライフルの決勝は、1発ごとのわずかなブレが順位を大きく左右する競技であり、その中で世界記録に迫るスコアを出した意味は小さくありません。
特に注目されるポイントは次の3つです。
- 予選3位と出遅れ気味のスタートから、決勝でしっかり立て直した対応力
- エリミネーションラウンドでインナーテンを重ね、プレッシャーの中で精度を上げた集中力
- 18歳という若さで、すでに世界記録クラスの射撃を見せている将来性
記録更新は、時間の問題と見る向きも出てきそうです。
アジアと欧州のトップが競り合う女子10mエアライフル
今回の決勝は、アジアと欧州の強豪がせめぎ合う構図がはっきりと表れた一戦でもありました。韓国の権恩智選手は、これがワールドカップで2度目となる銀メダル。スイスのゴニア選手はオリンピックの銅メダリストとして、序盤から存在感を示しました。
女子10mエアライフルは、アジア勢と欧州勢が互いにレベルを引き上げ合っている種目です。今回の王選手の躍進は、今後の国際大会での勢力図にも影響を与えそうです。
大会はピストル種目へ この後の注目ポイント
ブエノスアイレスでのISSFワールドカップは、引き続きピストル種目が行われます。大会日程では、女子10mエアピストルと男子25mラピッドファイアピストルの決勝が、翌火曜日に予定されています。
ライフルに続いてピストル種目でも、新たなスター選手が登場するかどうか、射撃ファンにとっては見逃せない展開となりそうです。
このニュースから考えたいこと
18歳の王梓霏選手が示したのは、単なる「若手の快進撃」だけではありません。ジュニア世代から一歩ずつ実績を積み上げ、銀メダルから金メダルへと着実に前進しているプロセスそのものが印象的です。
スポーツの国際ニュースとして見れば、
- 若い選手がどのようにしてプレッシャーと向き合い、成長していくのか
- アジアと欧州の競争が、競技全体のレベルアップにつながっていること
- 世界記録に迫るパフォーマンスが、次の大会への期待をどう高めるか
といった点が、ニュースを超えて考えるヒントになります。
射撃競技は、日本ではまだそこまでメジャーとは言えませんが、国際ニュースとして追いかけていくと、メンタルの強さや、ミリ単位の精度をめぐる戦いなど、デジタル時代の私たちにも通じるテーマが見えてきます。王選手の今後の大会での活躍にも注目していきたいところです。
Reference(s):
Teenage markswoman Wang Zifei claims maiden ISSF World Cup gold medal
cgtn.com








