モンテカルロ・マスターズ:ムセッティ辛勝、メドベージェフもフルセットで2回戦へ
テニスの国際大会「ATP モンテカルロ・マスターズ」で、イタリアのロレンツォ・ムセッティがフルセットの末に勝利し、2回戦進出を決めました。同じ日に行われたダニール・メドベージェフやアレハンドロ・タビロの試合も含め、クレーコートシーズン序盤から見どころの多い一日となりました。
ムセッティ、ブユンチャオコテの勢いに苦しみながらも逆転勝ち
モンテカルロ・マスターズ1回戦で、ロレンツォ・ムセッティは世界ランキング67位のブユンチャオコテ(中国)と対戦しました。結果は、ムセッティが4-6、7-5、6-3の逆転で勝利しましたが、内容は「辛くも逃げ切った」といえる展開でした。
23歳のブユンチャオコテは、予選でニコライ・ブドコフ・カエルとアルバート・ラモス=ビニョラスを下して本戦入り。ネット際での素早いフットワークから、ムセッティの股抜きショット(いわゆる「ツイーナー」)を仕留める場面もあり、第1セットを6-4で先取しました。
両者は昨年のチャイナ・オープンで対戦しており、そのときはブユンチャオコテが第13シードだったムセッティを破る番狂わせを演じています。今回もその再現を思わせる立ち上がりでしたが、第2セット終盤で流れが変わります。
ブユンチャオコテが試みたドロップショットをムセッティが難なく拾い、そこからイタリア人がリズムを取り戻して第2セットを7-5で奪取。最終セットでは、ムセッティがラリーの主導権を握り、要所でブレークを重ねて6-3で締めくくりました。
これでムセッティは2回戦に進出し、世界28位のイジー・レヘツカ(チェコ)と対戦します。これまでレヘツカとの対戦成績は2戦2敗と分が悪く、次戦はムセッティにとってリベンジのチャンスとなります。
メドベージェフ、同胞対決を制してクレーでの白星スタート
別コートでは、第9シードのダニール・メドベージェフが同じロシアのカレン・ハチャノフとのフルセットマッチを制し、こちらも2回戦進出を決めました。スコアは7-5、4-6、6-4でした。
第1セットは拮抗した展開の中で、ハチャノフのショットがサイドに外れたことでメドベージェフが7-5で先取。しかし、世界25位のハチャノフも粘りを見せ、第2セットでは攻撃的なプレーで主導権を握り、6-4で取り返します。
勝負の第3セット、メドベージェフは再びリードを奪い、2021年全米オープン覇者らしい集中力で試合をコントロール。マッチポイントに向けて一気に加速し、最後はハチャノフのショットが再びサイドアウトとなり、6-4で試合を締めました。
先月のマイアミ・オープンでは早期敗退となり、その影響でトップ10から陥落していたメドベージェフですが、今大会でクレーコートでも「勝てる形」を取り戻しつつあるように見えます。2年前のローマ・マスターズ以来となるタイトルを目指す中で、この勝利は重要な一歩といえます。
メドベージェフは次戦でフランスのアレクサンドル・ミュラーと対戦する予定です。
タビロがワウリンカ撃破、次はジョコビッチと対戦へ
この日のもう一つの注目カードでは、チリのアレハンドロ・タビロが元グランドスラム3冠王者のスタン・ワウリンカ(スイス)を1-6、7-5、7-5で下しました。
40歳のワウリンカは、2014年のモンテカルロ・マスターズ優勝者。今シーズン2つ目のツアーレベルの勝利を目指していました。試合はその経験値の差を感じさせるように、ワウリンカが第1セットを6-1で圧倒します。
しかし、第2セット以降、27歳のタビロが徐々にギアを上げます。第2セットを7-5で奪い返すと、最終セットでも一時はリードを築きました。リードを失う場面もありましたが、最後は崩れずに7-5で取り切り、ベテランを振り切りました。
タビロは次戦でセルビアのノバク・ジョコビッチと対戦します。ジョコビッチは、昨夏のパリ五輪での優勝以来タイトルから遠ざかっており、今大会で今季最初のトロフィーを狙っています。タビロにとっては、ツアーを代表するトップ選手に挑む大きな舞台になります。
モンテカルロ・マスターズ序盤戦から見えるもの
モンテカルロ・マスターズはクレーコートシーズンの重要な節目となる大会で、上位選手にとってはローラン・ギャロス(全仏オープン)へ向けた調整の場でもあります。その序盤戦から、いくつかのポイントが見えてきます。
- ムセッティ対ブユンチャオコテのように、予選上がりや新鋭がシード選手を追い詰める展開が増えていること
- メドベージェフのような実績ある選手も、サーフェス(コートの種類)が変わる中でフォームの立て直しを図っていること
- ワウリンカとタビロの試合に象徴されるように、ベテランと中堅・若手が交差する世代交代の局面が続いていること
特に、中国出身のブユンチャオコテが予選から本戦1回戦でシード級の選手をあと一歩まで追い込んだ内容は、男子テニスの裾野の広がりを感じさせるものでした。ランキング以上の実力を見せたプレーは、今後のツアーでも注目を集めそうです。
一方で、メドベージェフやジョコビッチといった実績あるトップ選手にとっても、今大会は重要な試金石になります。クレーコートでどこまでプレーの精度を高められるかは、この先のビッグタイトル争いに直結するからです。
SNSで語りたくなるポイント
スキマ時間で試合結果だけをチェックする人にとっても、今回のモンテカルロ・マスターズ序盤戦には、SNSで共有したくなる話題がいくつもあります。
- 昨年のチャイナ・オープンでムセッティを破ったブユンチャオコテが、再びフルセットに持ち込んだこと
- トップ10から一度外れたメドベージェフが、再浮上に向けてクレーで白星発進したこと
- 40歳のワウリンカがなおも3セットマッチで競り合い、タビロがそこから逆転した「世代を超えた激闘」であること
- タビロとジョコビッチの次戦が、実績と勢いがぶつかるカードとして注目されること
こうした要素は、それぞれが「推し選手」のストーリーとして語りやすく、XやInstagram、TikTokなどでハイライト動画やスコアとともに共有されやすい素材になっていきそうです。
今後のラウンドで、ムセッティが苦手とするレヘツカ相手にどこまで修正してくるのか、メドベージェフがタイトル争いに絡めるのか、そしてジョコビッチがタビロ戦をどう戦うのか。モンテカルロ・マスターズは、クレーシーズンの行方を占う舞台として、引き続き注目していきたい大会です。
Reference(s):
Musetti survives scare from Buyunchaokete at Monte Carlo Masters
cgtn.com








