テニス国際ニュース:アルカラスがモンテカルロ初制覇、逆転で今季最大タイトル
男子テニスのATPツアー・モンテカルロ・マスターズ決勝が現地時間日曜日に行われ、カルロス・アルカラス(スペイン、21歳)がロレンツォ・ムセッティ(イタリア)を3-6、6-1、6-0で破り、大会初優勝を果たしました。昨年2024年のウィンブルドン制覇以来となる最大のタイトルで、マスターズ1000では通算6勝目、グランドスラム4大会を含む大舞台でのタイトルは通算10個に到達しました。
北米の不振から一転、クレーで復活
アルカラスは3月の北米シリーズで思うような結果を残せていませんでした。インディアンウェルズでは準決勝で敗退し、続くマイアミでは早期敗退と、世界トップの期待値からすると物足りない成績に終わっていました。
しかし、クレーコートに舞台を移した今大会モンテカルロ・マスターズで状況は一変します。アルカラスは週を通して調子を上げ、今季の中でも象徴的と言える復活の優勝をつかみ取りました。
第1セットはムセッティ主導 フォアのミスが響く
決勝戦の立ち上がりは、ムセッティが主導権を握りました。曇り空の下、地中海を見下ろすコート・レニエIIIでの試合で、アルカラスは序盤からやや精彩を欠きます。フォアハンドでのアンフォーストエラー(自らのミス)が第1セットだけで11本に達し、リズムをつかめませんでした。
ムセッティはこの隙を見逃さず、序盤に2度のブレークに成功。スライスやドロップショットなど、多彩なショットと巧みなコートカバーで相手を揺さぶり、3-6で第1セットを先取します。アルカラスにとっては、慎重さがかえって消極性につながったかのような苦しい入り方でした。
第2セットでギアチェンジ 5ゲーム連取で主導権奪回
流れが大きく変わったのは第2セットです。アルカラスはストロークに再び力強さを取り戻し、ショットの精度も一気に上向きます。フォアハンドのミスを減らしつつ、コートの奥深くへ重いボールを打ち込み、ムセッティを後ろに押し下げていきました。
このセットでアルカラスは2度のブレークに成功し、一気に5ゲーム連取。6-1で取り返し、試合の主導権を完全に握ります。週の前半から長い試合が続いていたムセッティは、アルカラスの高いペースとパワー、そして落ち着いた試合運びの前に、徐々に体力面で苦しむ様子を見せ始めました。
最終セットはワンサイド ムセッティは右腿を治療
第3セットに入ると、コート上の様相はほぼ一方的になります。アルカラスは第1ゲームからいきなりブレークに成功し、そのまま3-0とリードを広げました。この局面でムセッティは右腿の違和感からメディカルタイムアウトを取り、コートサイドで治療を受けます。
それでもアルカラスの集中は途切れませんでした。再開後も攻撃の手を緩めることなく、リターンでもストロークでも相手を圧倒。最終セットではムセッティにわずか8ポイントしか許さず、6-0で締めくくる完勝。第1セットの不安定さが嘘のような、圧巻のフィニッシュでした。
「難しい1か月」を語るアルカラス 支えになったハードワーク
試合後、アルカラスはモンテカルロ初優勝の喜びとともに、ここまでの苦しい時間を振り返りました。
「モンテカルロで初めて優勝できて本当にうれしい。今週は難しい状況がたくさんあったし、この1か月は自分にとって簡単ではなかった。でも、そのなかでどう向き合ったかに誇りを感じている。ここに来て、積み重ねてきたハードワークの成果が出たことが本当にうれしい」
北米シリーズでの悔しい結果を受けても前を向き続け、クレーコートで再びトップフォームを見つけたことが、今回のタイトルにつながったといえます。単に技術やフィジカルだけでなく、メンタルの面でも21歳の成長を示す大会となりました。
ライバルへの敬意 ムセッティへのねぎらい
アルカラスは、勝者として喜びを語る一方で、決勝の相手ムセッティへの敬意と気遣いも忘れませんでした。
「こういう形で勝つのは、自分が望んでいたものではない。ロレンツォは今週ずっとタフな試合を戦い抜いてきたし、今大会は彼にとって最高の結果の一つだと思う。最後がこうなってしまうのは簡単ではないけれど、重いケガではないことを願っているし、すぐに100%の状態に戻ってほしい」
自身の勝利だけでなく、ライバルの今後を気遣うコメントは、ツアーの最前線でしのぎを削る若い選手同士の関係性や、国際テニス界のフェアなスポーツマンシップを象徴するものでもあります。
21歳で主要タイトル10個 これからの男子テニスをどう変えるか
今回のモンテカルロ制覇で、アルカラスはマスターズ1000タイトルを6個、グランドスラム4大会を含む大舞台でのタイトル数を10個に伸ばしました。21歳という若さでこれだけの実績を積み重ねている選手は、男子テニスの歴史の中でも多くはありません。
昨年のウィンブルドン優勝に続き、今度はモンテカルロでもトロフィーを掲げたことで、芝でもクレーでも頂点を狙えることを改めて示したアルカラス。北米の不振を乗り越えて再び存在感を示したこの優勝は、今後のシーズンを通じて、男子テニスの勢力図にどのような影響を与えるのか注目されています。
国際スポーツニュースとして見れば、このモンテカルロの一戦は、単なる一つのタイトル以上の意味を持ちます。若きスターが苦境からどう立て直し、どのようにして再び頂点に返り咲くのか。そのプロセスは、テニスファンはもちろん、日々の仕事や学びに向き合う私たちにとっても、どこか重なる部分があるのかもしれません。
Reference(s):
Carlos Alcaraz comes from behind to claim maiden title at Monte-Carlo
cgtn.com







