中国スーパーリーグ:武漢三鎮が3点差から劇的4-4、北京国安とドロー
今季序盤の中国スーパーリーグ(Chinese Super League, CSL)で、武漢三鎮がホームで北京国安と4-4の劇的なドローを演じました。後半残り3分まで4-1とリードされながら、土壇場で3点を奪って追いついた一戦は、中国サッカーを追う国際ニュースとしても見逃せない内容です。
中国スーパーリーグで生まれた4-4の激戦
試合は火曜日に行われ、序盤からゴールが次々と生まれる展開になりました。北京国安が主導権を握りながらも、最後の最後で武漢三鎮が意地を見せ、中国サッカーの攻撃的な一面と試合の難しさを象徴するようなスコアとなりました。
前半:北京国安が早い時間帯から主導権
キックオフ直後の前半3分、北京国安がいきなり試合を動かします。ファビオ・アブレウが巧みなターンからシュートを放ち、相手DFにわずかに当たりながらもゴールに吸い込まれて先制点となりました。
さらに23分には、そのアブレウが今度はアシスト役に回ります。エリア内でボールを受けると、味方のチャン・ユーニンにパスを送り、これを冷静に決めて2-0。アウェーの北京国安が早々に2点差をつけました。
武漢三鎮も反撃、しかし再び突き放される
武漢三鎮もこのままでは終われません。31分、マヌエル・パラシオスがゴールまで距離のある位置から思い切りよく右足を振り抜きます。強烈なロングシュートが決まり、スコアは2-1。ホームのスタジアムが一気に盛り上がりました。
ただ、その勢いを継続できなかったのが前半の難しいところでした。武漢三鎮のゴールからわずか3分後、北京国安はコーナーキックのチャンスを得ます。これをセルジーニョが頭で合わせ、再び2点差となる3-1。北京国安がリードを保ったまま前半を折り返しました。
後半:4-1とされた武漢三鎮、終盤からの大逆襲
後半に入っても、先にスコアを動かしたのは北京国安でした。後半24分、アブレウがエリア内で相手GKの頭上を越すような技ありのチップキックを放ちます。ボールはゴールライン上での競り合いとなりましたが、最後はヤン・リーユーが押し込み、スコアは4-1に。アウェーの北京国安が3点差とし、試合はほぼ決まったかに見えました。
しかし、ここからが武漢三鎮の真骨頂でした。後半残り3分となった時間帯、ペナルティーエリア内でジョン・ジンバオが低いシュートを決め、4-2とします。この1点が、試合の空気を一変させました。
アディショナルタイム10分間のドラマ
後半アディショナルタイム7分、武漢三鎮の猛攻が実ります。相手DFワン・ガンのハンドが取られ、PKの判定。これをグスタボ・サウエルが落ち着いて決め、ついに4-3まで詰め寄りました。
そしてアディショナルタイム10分、武漢三鎮はコーナーキックのチャンスを得ます。最後のワンプレーとも言える場面で、チャン・ジェンヤンがヘディングで合わせてゴール。スコアは4-4となり、武漢三鎮が土壇場で3点差を追いつく信じがたい展開となりました。
ゴールラッシュをプレーごとに整理
- 前半3分:ファビオ・アブレウが先制点(北京国安)
- 前半23分:アブレウのアシストからチャン・ユーニンが追加点(北京国安)
- 前半31分:マヌエル・パラシオスのロングシュートで1点を返す(武漢三鎮)
- 前半直後:セルジーニョのヘディングで3-1(北京国安)
- 後半24分:ヤン・リーユーが押し込み4-1(北京国安)
- 後半残り3分:ジョン・ジンバオがゴールし4-2(武漢三鎮)
- 後半アディショナルタイム7分:グスタボ・サウエルがPKを決め4-3(武漢三鎮)
- 後半アディショナルタイム10分:チャン・ジェンヤンのヘディングで4-4(武漢三鎮)
90分を超えてもゴールが生まれ続けたこの試合は、中国スーパーリーグの攻撃的なスタイルと、最後まであきらめない姿勢を象徴するものと言えます。
順位への影響:北京国安は5位キープ、武漢三鎮は13位
このドローにより、北京国安は勝点3を取り逃がしたものの、順位は5位を維持しています。一方の武漢三鎮は、劇的な引き分けで勝点1を積み上げ、現時点で13位につけています。シーズン序盤とはいえ、上位をうかがう北京国安にとっては痛い結果であり、下位に位置する武漢三鎮にとっては、内容的には“負けに等しい引き分け”を“価値ある勝点1”に変えた試合とも見ることができます。
試合が示した3つのポイント
- メンタルの強さ:4-1の状況からも集中力を切らさず、終盤に3点を奪った武漢三鎮の粘り強さ。
- セットプレーの重要性:北京国安のコーナーキックからのゴール、武漢三鎮の終盤のCKとPKなど、止まったボールが試合を大きく動かしました。
- ゲームマネジメント:リードを守り切れなかった北京国安にとっては、終盤の守備と試合運びをどう改善するかが今後の課題となりそうです。
「読みやすいのに考えさせられる」視点
数字だけを見れば、4-1から4-4という派手なスコアの国際スポーツニュースです。しかし、その裏側には、試合をどう締めくくるか、最後までどう戦い抜くかという、サッカーにおける普遍的なテーマも見えます。
もし自分が北京国安の立場だったら、どの時間帯で守備的に切り替えるべきだったのか。逆に武漢三鎮の立場なら、なぜ終盤になって一気にギアを上げることができたのか。その背景を想像してみると、単なるハイライト以上に、この試合から学べることが増えていきます。
中国スーパーリーグは、日本から見るとまだ情報が限られがちなリーグですが、このような試合をきっかけに、アジアのサッカーの多様性やレベルの高さに目を向けてみるのも面白いかもしれません。
Reference(s):
Wuhan Three Towns rally to force 4-4 draw against Beijing Guoan in CSL
cgtn.com








