フィルミーノ&トニー躍動、アル・アハリがACLエリート決勝進出
2025年のAFCチャンピオンズリーグ・エリート準決勝で、リバプールでおなじみのロベルト・フィルミーノとイバン・トニーがゴールを決め、さらに途中出場のフェラス・アル・ブライカンがダメ押し弾。サウジアラビアのアル・アハリが同国の強豪アル・ヒラルを3-1で下し、決勝進出を決めました。
試合の概要:アル・アハリがサウジ対決を制す
火曜日にサウジアラビア西部ジッダのキング・アブドゥッラー・スポーツシティ・スタジアムで行われた準決勝は、同国クラブ同士の一戦でした。開催地が本拠地のジッダということもあり、事実上ホームの雰囲気の中で戦ったアル・アハリが主導権を握り、アジアのクラブ頂点の座を懸けた決勝へ駒を進めました。アル・アハリは土曜日に、クリスティアーノ・ロナウドが所属するアル・ナスルと、日本の川崎フロンターレによるもう一つの準決勝の勝者と対戦します。
前半:フィルミーノとトニーが試合を動かす
試合は開始早々から動きます。9分、ブラジル人ウイングのガレーノがサイドを突破してゴールライン際まで持ち込み、中央へグラウンダーの折り返し。これを同じくブラジル出身のフィルミーノが力強く叩き込み、アル・アハリが先制しました。
元リバプールのストライカーであるフィルミーノは、サウジ・プロリーグの登録メンバー外でありながら、アル・アハリのキャプテンとしてAFCチャンピオンズリーグ・エリートをけん引しており、このゴールで今大会6得点目としています。
リードを奪ったアル・アハリは、その後も主導権を握ります。30分を迎える前には、アルジェリア代表MFリヤド・マフレズがディフェンスラインの裏へ鋭いスルーパス。これに反応したイングランド人FWイバン・トニーがGKヤシン・ブヌをかわして無人のゴールへ流し込み、スコアを2-0としました。
トニーは今夏、イングランド・プレミアリーグのブレントフォードから加入したばかりですが、この得点でフィルミーノと並ぶ今大会6ゴール目に到達。マフレズはこのアシストで大会通算8アシストとなり、アシストランキング首位に立っています。
アル・ヒラルの反撃:アル・ドーサリが10点目
反撃に出たいアル・ヒラルは、前半終了間際にようやく一矢報います。前半終了3分前、アル・アハリのMFフランク・ケシエがゴール前でボールコントロールを誤ると、そのこぼれ球に素早く反応したサレム・アル・ドーサリが右足で豪快にシュート。これが決まり、スコアは2-1に。
アル・ヒラルのキャプテンであるアル・ドーサリはこのゴールで今大会10得点目となり、得点ランキング単独トップに立ちました。2点差から1点差に詰め寄り、試合は後半に向けて緊張感の高い展開となります。
後半:退場、オフサイド、ポスト直撃…波乱の45分
後半は、両チームがゴールに迫るオープンな展開となりました。アル・アハリのトニーは2度ネットを揺らしながら、いずれもオフサイドの判定でノーゴールに。フィルミーノとガレーノのシュートも立て続けにポストを直撃し、リードを広げる絶好機を逃します。
守備でも大きなドラマが起こります。ちょうど1時間が経過する頃、アル・ヒラルのDFカリドゥ・クリバリがアル・アハリDFロジェル・イバニェスを倒してしまい、このプレーで2枚目のイエローカードを受けて退場。アル・ヒラルは残り時間を10人で戦う厳しい状況となりました。
それでも試合は最後まで緊張感を失いません。85分、マフレズがペナルティーエリア内で倒されてアル・アハリにPKが与えられると、キッカーを務めたケシエのシュートをGKブヌが見事にセーブ。一時は試合を決定づけるチャンスを逃したかに見えました。
しかし後半アディショナルタイム、途中出場したばかりのフェラス・アル・ブライカンが勝負に決着をつけます。投入されて間もないタイミングでチャンスを得ると、そのままゴールネットを揺らして3-1。アル・アハリが最後に突き放し、決勝行きの切符を手にしました。
無敗で決勝へ:アル・アハリにとっての意味
アル・アハリにとって、AFCチャンピオンズリーグの決勝進出は2012年以来2度目となります。当時は準優勝に終わっており、今回はクラブ史上2度目のアジア制覇への挑戦です。
今季のAFCチャンピオンズリーグ・エリートで、アル・アハリは唯一の無敗チームとしてここまで勝ち上がってきました。ヨーロッパのトップクラブで経験を積んだフィルミーノ、マフレズ、ケシエ、クリバリらに加え、新戦力のトニーや成長著しいアル・ブライカンなど、タレントぞろいのチーム力を示したと言えます。
川崎フロンターレと日本サッカーファンが注目すべきポイント
もう一つの準決勝は、水曜日に同じキング・アブドゥッラー・スポーツシティ・スタジアムで行われ、アル・ナスルと川崎フロンターレが対戦します。勝者は土曜日の決勝でアル・アハリとアジア王座を争うことになり、サウジクラブ同士による決勝が実現する可能性も残されています。
日本のサッカーファンにとって、この試合と翌日の準決勝は次のような点で注目に値します。
- ヨーロッパで名を馳せたスター選手たちがアジアの舞台でどのように力を発揮しているかが一目でわかる試合であること。
- アル・アハリが無敗で決勝に進んだことで、西アジア勢の勢いと日本勢との力関係を測る重要な指標となること。
- 川崎フロンターレが決勝に進めば、フィルミーノやトニー、マフレズらを擁するアル・アハリ、あるいはロナウドを擁するアル・ナスルとの「スター軍団対決」が実現する可能性があること。
アジアのクラブサッカーの勢力図が大きく動きつつある中で、今回のアル・アハリ対アル・ヒラルの一戦は、その象徴ともいえる内容でした。AFCチャンピオンズリーグ・エリートの決勝と、川崎フロンターレの戦いぶりから、アジアと世界の距離感を改めて考えてみるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Firmino, Toney, Al Buraikan lead Al Ahli to AFC Champions League final
cgtn.com








