NBAイースト準決勝:ニックスがセルティックスに3勝1敗、25年ぶりファイナル王手
NBAイースタン・カンファレンス準決勝で、ニューヨーク・ニックスがボストン・セルティックスとの第4戦に121―113で勝利し、シリーズ3勝1敗とリードしました。ニックスは25年ぶりとなるカンファレンス・ファイナル進出に王手をかけ、一方のディフェンディングチャンピオン・セルティックスはエースのジェイソン・タトゥムが右脚を負傷し、崖っぷちに立たされています。
第4戦:ニックスが第4クォーターで主導権を掌握
現地時間月曜日に行われた第4戦は、終盤まで拮抗した展開でしたが、第4クォーターにニックスが一気にギアを上げました。第3戦では大差で敗れていたニックスでしたが、この日は後半を支配し、シリーズで初めてホームチームが勝利する試合となりました。
試合の流れを決定づけたのは、第4クォーター序盤のランです。ニックスは守備でセルティックスの攻撃リズムを崩し、速攻やピック&ロールから効率よく得点。そこでリードを広げた直後、セルティックスのタトゥムが右脚を痛めて倒れ込むシーンがあり、会場は一気に緊張感に包まれました。
ブランソンが39得点12アシスト 「危機感」と「好機」が原動力
この大一番でチームを引っ張ったのが、ニックスの司令塔ジェイレン・ブランソンです。ブランソンは39得点12アシストと、ほぼ完璧なスタッツを残しました。
第4クォーターには自ら積極的に得点を取りに行きつつ、味方のシュートチャンスも丁寧に演出。ドライブからのキックアウト、ミドルレンジのジャンパー、フリースローと、多彩な得点パターンでセルティックス守備を翻弄しました。
試合後、ブランソンはこの試合に臨む姿勢について「危機感と、そして大きなチャンスを前にしているという意識があった」と語っています。シリーズの流れを取り戻さなければいけない一戦で、その言葉どおりのパフォーマンスを見せた形です。
タトゥム42得点も右脚負傷 セルティックスは歴史的巻き返しが必要に
セルティックスにとって最大の不安材料となったのが、エースのタトゥムの負傷です。この日タトゥムは今プレーオフ自己最多となる42得点をマークし、攻撃の中心として奮闘していました。
しかし試合終盤、セルティックスがボールを失った場面でルーズボールに反応した際、前に踏み出そうとした右脚に異常が発生。タトゥムはその場に倒れ込み、コートから運び出されました。現時点で詳しい診断は明らかになっていませんが、シリーズ残り試合の出場可否を含め、状況は不透明です。
セルティックスはこれでシリーズ1勝3敗。NBA全体でも14例目となる3勝1敗からの逆転劇を目指す立場になりました。さらにタトゥムを欠く可能性もある中での挑戦となれば、その難度は一層高まります。
ベテランのアル・ホーフォードは「まずは水曜日に勝つこと、それだけを考えなければならない。リーダーであり、チームを引っ張る存在を失った今こそ、全員でまとまる必要がある」と話し、チーム一丸での立て直しを強調しました。
ブリッジズ、タウンズ、アヌノビー ニックスを支えた脇役たち
ニックスはブランソンだけでなく、周囲の選手も存在感を示しました。ミカル・ブリッジズとカール=アンソニー・タウンズがそれぞれ23得点、OG・アヌノビーも20得点を挙げています。
ブリッジズは3ポイントとオフボールの動きで攻撃に厚みを持たせ、タウンズはインサイドと外からのシュートを織り交ぜて得点。アヌノビーはここ2試合、不本意なパフォーマンスが続いていましたが、この日は積極的にリングにアタックし、攻守で勝利に貢献しました。
スター一人に頼るのではなく、複数の選手が20得点前後を記録したことは、シリーズ終盤に向けたニックスの大きな強みと言えます。
シリーズの行方:第5戦ボストン決戦の焦点
次戦となる第5戦は、ボストンで行われます。ニックスはそこで勝利すれば、25年ぶりとなるイースタン・カンファレンス・ファイナル進出が決まります。逆にセルティックスが意地を見せれば、シリーズは再びニューヨークに戻ることになります。
ニックス側のポイント
- 第4戦で見せた守備強度とリバウンド支配を継続できるか
- ブランソンへの依存度を高めすぎず、ブリッジズやタウンズらの得点を安定させられるか
- 敵地の雰囲気に飲まれず、試合終盤まで集中力を保てるか
セルティックス側のポイント
- タトゥムの状態次第で、攻撃システムをどこまで柔軟に組み替えられるか
- ベテランと若手が役割を再定義し、一体感を取り戻せるか
- 3勝1敗からの巻き返しという精神的な重圧を、どうエネルギーに変えるか
「スター依存」のリスクとプレーオフの残酷さ
今回のタトゥム負傷は、プレーオフという短期決戦における「スター依存」のリスクを改めて浮き彫りにしました。1人のエースに多くを託す戦い方は、好調時には大きな爆発力を生みますが、負傷やコンディション不良が起きた瞬間、チーム全体のゲームプランが揺らぎます。
一方で、ニックスのように複数の選手が役割を果たすチームは、誰かが不調でも別の誰かがステップアップしやすい構造を持っています。第4戦は、その対照的な姿がくっきりと表れた一戦とも言えそうです。
まとめ:ニックスは締めくくれるか、セルティックスは歴史を塗り替えられるか
シリーズはニックスが3勝1敗とリードし、残り最大3試合のうち1勝をつかめば、長く遠ざかっていたカンファレンス・ファイナルの舞台に立つことになります。一方のセルティックスは、タトゥムの状態という不確定要素を抱えながら、歴史的な逆転劇に挑む立場です。
第5戦は、ニックスにとっては「チャンスを逃さないかどうか」を測る試金石であり、セルティックスにとっては「王者としての底力」を示せるかどうかの一戦になります。シリーズの行方を左右するターニングポイントとして、世界中のNBAファンの注目が集まりそうです。
Reference(s):
Knicks take 3-1 lead over the Celtics with 121-113 win in Game 4
cgtn.com








