トッテナム、マンU撃破で17年ぶりタイトル 欧州リーグ決勝を制す
欧州リーグ決勝でトッテナム・ホットスパーがマンチェスター・ユナイテッドを1-0で下し、2008年以来17年ぶりとなる悲願のタイトルをつかみました。加入から10年目のシーズンを戦うソン・フンミンにとっても、クラブでの初タイトルとなる大きな一夜でした。
試合の決着:ジョンソンの泥臭い一撃
決勝点が生まれたのは前半42分でした。パペ・サールが右サイドからクロスを入れると、ブレナン・ジョンソンがニアサイドでルーク・ショーとの競り合いに勝ち、ゴール前へ押し込みます。ボールはマンチェスター・ユナイテッドのGKアンドレ・オナナの守るゴールを破り、そのまま決勝点となりました。
ゴールシーン同様、試合全体も華麗さより泥臭さが目立つ展開でした。両チームとも今季の不振を引きずるようにミスや不正確なパスが多く、内容としては「お互いに不満の残る」試合。それでも、ワンチャンスをものにしたトッテナムが欧州リーグの頂点に立ちました。
国内では下位に沈む2クラブが見せた意地
今季、イングランド1部リーグでマンチェスター・ユナイテッドは16位、トッテナムは17位と、ともに大きな失望のシーズンを送っています。その2クラブが欧州リーグ決勝で対戦し、タイトルを懸けて激突したかたちです。
- マンチェスター・ユナイテッド:リーグ16位に低迷
- トッテナム:リーグ17位とこちらも苦戦
- どちらも「今季は失望」という評価がつきまとうシーズン
それだけに、この決勝は単なるカップ戦以上の意味を持っていました。リーグ戦の苦しさをいったん忘れ、90分間だけ目の前のトロフィーに集中できる舞台。試合終了の笛とともに、トッテナムの選手たちはピッチに倒れ込み、抱き合い、長かったトロフィーへの渇きを一気に吐き出すように歓喜を爆発させました。
17年ぶりのトロフィーが示すもの
トッテナムにとって今回の優勝は、2008年以来17年ぶりとなるタイトル獲得です。この長い空白期間は、クラブとファンにとって「あと一歩で届かない」悔しさの歴史でもありました。
欧州リーグという国際舞台での優勝は、単に一つのカップを手にしたというだけではありません。リーグ戦では下位に沈む現状でも、チームとしてのポテンシャルや方向性をもう一度信じ直す材料になります。
- クラブとしての「勝ち方」を思い出させる経験
- 若手や新加入選手にとっては、勝者のメンタリティを体感する場
- ファンにとっては、長い我慢の末に手にしたご褒美のようなタイトル
この夜の優勝は、トッテナムというクラブが今後どのような物語を紡いでいくのかを考えるうえで、確実に一つの転換点になりそうです。
ソン・フンミン、加入10年目でつかんだ悲願
トッテナムのキャプテンを務めるソン・フンミンにとっても、この優勝は特別な意味を持ちます。韓国代表の主将としても知られるソンは、トッテナム加入から10年を経て、クラブでの初タイトルにようやく手が届きました。
試合後、ソンは「初日から『欧州リーグを優勝できる』と信じていた。きょう、その最終日が現実になって、本当に幸せ。世界で一番運が良くて、世界で一番幸せな男だと思う」と語り、「キャプテンとしてこのチームを誇りに思うし、この優勝は間違いなくふさわしい」と、チームメイトへの思いをにじませました。
キャプテンとして背負ってきたもの
ソンにとって、この10年間は得点源としてだけでなく、チームの顔として重圧を背負い続けた年月でもあります。リーグ戦での浮き沈み、指揮官の交代、タイトルに手が届きそうで届かないシーズン…。そうした積み重ねの末に手にしたトロフィーだからこそ、言葉以上の重みがあります。
プレースタイルの華やかさとは裏腹に、ソンは常に謙虚さと献身性でチームを支えてきました。そんなキャプテンが、ようやくトロフィーを掲げる姿は、多くのサッカーファンにとっても胸に響くシーンだったはずです。
敗れたマンチェスター・ユナイテッドに残る課題
一方で、マンチェスター・ユナイテッドにとっては、今季の失望をさらに深める結果となりました。リーグ16位と苦しむなかで臨んだ欧州リーグ決勝は、シーズンを救う最後のチャンスでもありましたが、その機会を生かしきれませんでした。
試合内容から見ても、トッテナムの守備を崩し切るアイデアや連動性を欠き、最後まで決定的な形を多く作れなかったことは、今後に向けた大きな課題と言えます。
- 攻撃の組み立ての部分での停滞
- ビハインド時に流れを変える交代や戦術の不足
- 精神的な面での「あと一押し」が出てこない試合運び
欧州での決勝進出そのものは評価されるべき成果ですが、この敗戦をどう受け止め、リーグ戦での巻き返しにつなげていくかが、クラブにとっての次のテーマになりそうです。
この一戦が教えてくれるもの
欧州リーグ決勝という大舞台で、国内リーグでは下位に沈む2クラブがタイトルを争う構図は、サッカーが単純な強弱や序列だけでは語れないスポーツであることを改めて示しました。
調子が悪いシーズンでも、短期決戦のトーナメントでは別の顔を見せることがある。長くタイトルから遠ざかっていたクラブでも、一夜にして歴史を塗り替えることができる。今回のトッテナムの優勝は、そんな「サッカーの不確実性」と「積み重ねてきたものが報われる瞬間」の両方を象徴しているように見えます。
そして、個人に目を向ければ、ソン・フンミンのように、10年単位で同じクラブに身を置き、喜びも苦しみも共有してきた選手が報われるストーリーは、多くのファンにとっても感情移入しやすい物語です。
SNS時代に残る「語りたくなる試合」
トッテナムがマンチェスター・ユナイテッドを1-0で下したこの決勝は、スーパープレーの連続という派手な試合ではありませんでした。それでも、
- 17年ぶりのタイトルという歴史的節目
- キャプテン・ソンの10年越しの悲願達成
- 国内で苦しむ2クラブが欧州の頂点を懸けて戦った構図
といった複数のストーリーが重なり合ったことで、SNSでも「語りたくなる試合」として記憶されていきそうです。
リーグ戦では結果が出ず、応援する側もつらい時間が長かったトッテナムのファンにとって、この一夜は間違いなく報われた瞬間でした。欧州リーグ優勝というトロフィーが、2025年シーズン以降のクラブの歩みにどんな変化をもたらすのか。今後のトッテナムとマンチェスター・ユナイテッドの動きを、引き続き注視していきたいところです。
Reference(s):
Tottenham beat Man United 1-0 in EPL final for first trophy since 2008
cgtn.com








