モドリッチ、クラブW杯後にレアル退団へ 最多28冠レジェンドの決断
欧州サッカーの強豪レアルマドリードで、クラブ史上最多タイトルを誇るルカ・モドリッチが、今夏のFIFAクラブワールドカップ後にチームを離れることで合意しました。39歳のレジェンドが白いユニホームに区切りをつける決断は、クラブの世代交代を象徴するニュースとして注目を集めています。
クラブW杯後に袂を分かつと発表
レアルマドリードは木曜日の公式発表で、クロアチア代表MFルカ・モドリッチが、今夏に米国で開幕するFIFAクラブワールドカップ終了後にクラブを去ることで合意したと明らかにしました。クラブは、モドリッチの時間を「クラブでの忘れがたい日々」と表現しています。
シーズン最終戦となるサンティアゴ・ベルナベウでのリーガ・エスパニョーラ、レアルソシエダ戦では、クラブとサポーターがモドリッチに特別なトリビュートを捧げる予定だとされています。ホームスタジアムでの一戦が、彼にとって選手としての最後のベルナベウ出場になる見通しです。
本人が語った「望んでいなかった瞬間」
モドリッチは自身のSNSで、率直な想いをつづりました。
「ついにこの瞬間が来ました。決して来てほしくなかった瞬間ですが、これがフットボールであり、人生です。すべてには始まりがあり、終わりがあります。土曜日、私はサンティアゴ・ベルナベウで最後の試合に臨みます」と投稿し、別れのときを迎えた心境を明かしています。
さらに、「誇りと感謝、そして忘れられない思い出で胸がいっぱいです。クラブワールドカップのあと、私はもうこのシャツをピッチで着ることはありませんが、これからもずっとマドリディスタです」とも述べ、クラブへの愛情は変わらないと強調しました。
13シーズンで28タイトル クラブ史上最多の勲章
モドリッチは2012年にレアルマドリードに加入して以来、13シーズンにわたりクラブの黄金期を支えてきました。公式発表によると、在籍中に獲得したタイトルは合計28。これはクラブ史上最多の数字です。
- UEFAチャンピオンズリーグ優勝:6回
- FIFAクラブワールドカップ優勝:6回
- UEFAスーパーカップ優勝:5回
- リーガ・エスパニョーラ優勝:4回
- コパ・デル・レイ優勝:2回
- スペインスーパーカップ優勝:5回
公式戦出場は590試合で、クラブ歴代8位の記録とされています。中盤の選手でありながら43ゴールを記録し、多くの重要な試合でチームを前進させてきました。
クラブと会長が送る賛辞「世界サッカーの真のレジェンド」
レアルマドリードは声明の中で、「我々のクラブと世界サッカーの双方における真のレジェンドとなった選手に対し、計り知れない感謝と敬意を表したい」とモドリッチを称えています。
フロレンティーノ・ペレス会長も、「ルカ・モドリッチは、唯一無二で模範的なフットボーラーとして、常にレアルマドリードの価値を体現してきました。そのプレーはマドリディスタだけでなく、世界中のファンの想像力をかき立ててきました。その遺産は永遠に生き続けるでしょう」とコメントし、クラブとサポーターにとっての特別な存在であることを強調しました。
個人としても世界の頂点に立った2018年
モドリッチはクラブの成功だけでなく、個人としてもサッカー界の頂点に立った選手です。2018年には、世界年間最優秀選手の称号であるバロンドールを受賞し、FIFA年間最優秀選手、UEFA年間最優秀選手にも選ばれました。
また、チャンピオンズリーグでは2度にわたり最優秀ミッドフィルダーに選出され、欧州最高峰の舞台で長年にわたり高い評価を受けてきました。6度のチャンピオンズリーグ制覇を経験した選手は、サッカー史上でもわずか5人しかおらず、その一人がモドリッチです。
出場時間の減少と決断の背景
ここ数シーズン、モドリッチはカルロ・アンチェロッティ監督のもとで出場時間が以前よりも少なくなっていました。年齢とともにプレー時間を調整しながら若い選手たちと共存する形が続き、クラブ内では静かな世代交代が進んでいたとも言えます。
そうしたなかで、39歳という年齢で新たな一歩を踏み出す決断を下した背景には、今後のキャリアを見据えた準備もあるとみられます。発表によれば、モドリッチはレアル退団後の進路について具体的な計画を明かしていませんが、2026年ワールドカップが約1年後に迫っていることが大きな動機になっている可能性も指摘されています。
「レアルの価値」を体現したレジェンドが残すもの
モドリッチのプレーは、数字以上のものをクラブにもたらしてきました。運動量と戦術理解、そして試合のリズムを支配する視野の広さ。多くの監督やチームメイトが頼りにしてきた「ゲームを落ち着かせる存在」として、レアルマドリードのスタイルを象徴する存在でもありました。
クラブが強調するのは、その技術だけではありません。「常にクラブの価値を体現してきた」という言葉が示すように、勝利への執念とプロフェッショナリズム、そしてチームを優先する姿勢が長く支持されてきました。
大きなクラブでは、功労者の去り際がしばしば議論になります。ピッチ上での役割が変わっても、その存在感や象徴性は簡単には測れません。モドリッチのケースは、「いつ、どのようにしてレジェンドがユニホームを脱ぐのか」という、サッカークラブ共通のテーマを静かに投げかけているようにも見えます。
これから問われる「次の物語」
クラブワールドカップを最後の舞台とし、レアルマドリードでのキャリアに幕を下ろすモドリッチ。去り際までタイトル争いの中心にいるという事実は、彼のキャリアを象徴するエピソードでもあります。
一方で、約1年後に迫るワールドカップを前に、どのクラブでどのような役割を担うのかは、まだ白紙のままです。新たなクラブで現役を続けるのか、それとも別の道を選ぶのか。その答えは、今後の発表を待つことになります。
確かなのは、レアルマドリードの歴史を語るとき、28のタイトルとともにルカ・モドリッチの名前が必ず登場するということです。ベルナベウでの最後の拍手とともに、その物語はひとまずの区切りを迎えます。
Reference(s):
Luka Modric to part ways with Real Madrid after FIFA Club World Cup
cgtn.com








