フランス杯制覇のPSG、バルコラ躍動 次はCL決勝で悲願の欧州制覇へ
ブラッドリー・バルコラの2得点1アシストでパリ・サンジェルマン(PSG)がフランス杯決勝を3対0で制覇し、国内3冠を達成しました。次の目標は、今週土曜に行われるUEFAチャンピオンズリーグ決勝での悲願の欧州初制覇です。
バルコラが2得点1アシスト、前半だけで試合を決める
フランス杯決勝の相手は、かつてフランスを代表するクラブだったランス。試合は立ち上がりからPSGが主導権を握り、前半はほとんどPSGの練習試合のような一方的な展開になりました。
16分、デジレ・ドゥエが中盤から鋭いスルーパスを通し、抜け出したフランス人ウイングのバルコラが左隅に冷静に流し込んで先制。わずか3分後には、右サイドでスペースを得たドゥエが素早く折り返し、バルコラが至近距離から押し込んで2点目を決めました。
さらに前半終了間際には、左サイドに開いたバルコラが左足で質の高いクロスを供給し、ファーサイドに走り込んだ右サイドバックのアシュラフ・ハキミがボレーで合わせて3点目。バルコラはこの時点で2得点1アシストと、すべてのゴールに絡む大活躍を見せました。
なお、ドゥエは本来スタメンを予定していなかったものの、ウイングのフヴィチャ・クワラツヘリアが試合直前に頭痛を訴えて欠場したことで急きょ先発に。限られた準備時間のなかで結果を残したことも印象的でした。
PSGが記録を更新したフランス杯16度目の優勝と国内3冠
今回の勝利で、PSGはクラブ史上16度目となるフランス杯制覇を達成し、自らの持つ最多優勝記録をさらに伸ばしました。2位のマルセイユと比べても6つ多い数字で、国内カップにおける支配的な立場が改めて示されました。
今季のPSGは、すでにリーグ1で13度目の優勝を決めており、シーズン開幕前に行われるトロフェ・デ・シャンピオン(フランス版スーパーカップ)も制覇済みです。今回のフランス杯優勝によって、リーグ、国内カップ、スーパーカップをすべて手にした国内3冠が完成しました。
財政的な後ろ盾が強いクラブというイメージのあるPSGですが、その中で結果を出し続けることは決して当然ではありません。今季も国内タイトルを確実に積み上げたうえで、最大の目標である欧州タイトルに照準が合わされています。
悲願のチャンピオンズリーグ初制覇へ、舞台はミュンヘン
PSGのタイトルコレクションで唯一欠けているのが、欧州クラブの頂点を決めるUEFAチャンピオンズリーグです。決勝進出の経験はあるものの、2020年のファイナルではバイエルン・ミュンヘンに敗れ、あと一歩で手が届きませんでした。
今週土曜、PSGはドイツのミュンヘンで行われる決勝でインテル・ミラノと対戦し、クラブ史上初のチャンピオンズリーグ優勝に挑みます。今回のフランス杯決勝は、その大一番に向けてチーム状態を最終確認する意味合いもありましたが、内容と結果の両面で手応えを得た形と言えるでしょう。
試合終盤、PSGは後半にギアを落とし、ウスマン・デンベレのクロスバー直撃シュート以外は大きなチャンスを作れませんでしたが、守備陣は集中を切らさずランスの反撃を封じ込みました。大差をつけた前半のうちに勝負を決め、後半は余力を残して試合を締めたという点でも、決勝に向けた理想的なゲーム運びでした。
ルイス・エンリケにとっての二度目の三冠が視野に
ルイス・エンリケ監督にとって、今季のPSGは自身のキャリアにおける大きなチャレンジでもあります。監督は2015年、リオネル・メッシらを擁したバルセロナで、リーグ戦、国内カップ、チャンピオンズリーグを制する欧州三冠を達成しました。
もしPSGが今週のチャンピオンズリーグ決勝でインテルを破れば、ルイス・エンリケにとっては約10年ぶりとなるキャリア2度目の三冠となります。異なるリーグ、異なるクラブで再び三冠を成し遂げれば、現代サッカーにおける戦術家としての評価はさらに高まるでしょう。
一方で、欧州の頂点を目指すクラブが巨額の投資を続けることには、国内リーグの競争バランスや若手育成への影響など、さまざまな議論もあります。PSGのプロジェクトは、その象徴的なケースの一つです。今回のフランス杯制覇とチャンピオンズリーグ決勝進出は、ビッグクラブの在り方と欧州サッカーの構図を改めて考えるきっかけにもなりそうです。
かつての名門ランスとのコントラスト
対戦相手のランスは、1950年代に当時の欧州チャンピオンを決める大会であるヨーロピアンカップの決勝に2度進出した歴史あるクラブです。いずれもレアル・マドリードに敗れましたが、かつてフランスを代表する存在だったことは、サッカー史に刻まれています。
そのランスが、現在の欧州屈指の戦力を誇るPSGに完敗した事実は、フランスサッカーの勢力図の変化を象徴しているとも言えます。資金力とグローバルなブランドを背景にしたPSGの現在と、伝統と歴史を武器に戦うクラブとの対比は、サッカーが単なるスポーツを超えて社会や経済の変化を映し出す存在であることを改めて感じさせます。
今週末の決勝をどう見るか
フランス杯で国内3冠を完成させたPSGにとって、残された課題は欧州タイトルのみです。バルコラやドゥエといった若いアタッカーが伸び盛りを見せるなか、経験豊富なルイス・エンリケがどのようにチームをまとめ上げるのか。ミュンヘンでの決勝は、欧州サッカーの現在地を知るうえでも注目の一戦となりそうです。
あなたは、PSGは今度こそ悲願のチャンピオンズリーグ初制覇を成し遂げられると思いますか。試合前に、このフランス杯決勝の内容を振り返りながら、自分なりの視点を整理してみるのも面白いかもしれません。
Reference(s):
Barcola helps PSG win French Cup ahead of UEFA Champions League final
cgtn.com








