全仏オープン2025:ジョコビッチ快勝発進、メドベージェフはノリーに敗れる
テニスの四大大会の一つ、全仏オープン(フレンチ・オープン)2025年男子シングルス1回戦では、ノバク・ジョコビッチがマッケンジー・マクドナルドをストレートで下し、史上最多となる25回目のグランドスラム制覇に向けて好スタートを切りました。一方で、ダニール・メドベージェフがカム・ノリーにフルセットの末敗れる波乱も起き、男子テニスの勢力図の変化を感じさせる大会序盤となりました。
ジョコビッチ、ストレート勝ちで2回戦進出
第6シードのジョコビッチは、世界ランキング98位のマクドナルドを6-3、6-3、6-3のストレートで下し、2回戦進出を決めました。試合時間は2時間に満たず、危なげのない内容でローランギャロスでの戦いをスタートさせました。
大会直前のジュネーブでツアー通算100勝目となるタイトルを獲得したばかりのジョコビッチは、その勢いをクレーコートでも維持した形です。第2セットでは5-2からサーブで締め切れず一度ブレークを許す場面もありましたが、直後に相手のサービスゲームをブレークしてすぐに立て直しました。
全仏オープンでの優勝は、ジョコビッチにとって4度目のタイトルを意味します。それは、マーガレット・コートの持つグランドスラム24冠を上回る25個目のメジャータイトルとなる記録的な一勝でもあります。
試合後、ジョコビッチは「自分の体にあと何回グランドスラムが残されているのか分からない。ただ、この素晴らしいスタジアムでの一瞬一瞬を楽しみたい」と語り、結果だけでなくプレーできる時間そのものを大切にしている心境をのぞかせました。
38歳が迎えるキャリアの新フェーズ
38歳となったジョコビッチは、自身も「キャリアの新しいフェーズ」に入ったと認めています。最後にグランドスラムのタイトルを手にしたのは2年前の全米オープンで、ここ数年でツアーの世代交代も進んできました。
それでも、全仏オープンでの落ち着いた初戦の戦いぶりは、依然として男子テニス界のトップ争いに十分絡める存在であることを示したと言えます。ジョコビッチはこの勝利により、2回戦でフランスのコランタン・ムテと対戦する組み合わせとなっていました。地元選手との一戦は、スタジアムの雰囲気も含めて注目を集めるカードとなりました。
ズベレフも快勝、悲願の初メジャーへ
男子シングルス第3シードのアレクサンダー・ズベレフも、初戦で存在感を示しました。アメリカの10代選手、ラーナー・ティエンに対し、6-3、6-3、6-4のストレート勝ち。コート・スザンヌ・ランランで落ち着いた試合運びを見せました。
28歳のズベレフは、これまでグランドスラム決勝で3度敗れており、いまだメジャータイトルはありません。昨年の全仏オープンでもカルロス・アルカラスに決勝で敗れていますが、過去4年連続で全仏オープンのベスト4以上に進出しており、この大会との相性は抜群です。今大会も、悲願の初メジャー制覇に向けた有力候補の一人であることに変わりはありません。
メドベージェフがノリーにフルセット負け、クレーで苦戦続く
一方で、2021年全米オープン覇者で第11シードのダニール・メドベージェフは、カム・ノリーとの激戦の末に初戦敗退という厳しい結果となりました。スコアは7-5、6-3、4-6、1-6、7-5。約4時間に及ぶフルセットの末、ノリーが勝利をつかみました。
メドベージェフにとって全仏オープンは得意とは言えない舞台であり、今回の敗戦で過去9回の出場のうち6度目の1回戦敗退となりました。ハードコートでの安定感とは対照的に、クレーコートでの戦績に課題が残る形です。
一方のノリーにとっては、トップシード選手を破る大きな勝利であり、ランキングや実績以上の存在感を示す結果となりました。全仏オープンという国際舞台で、実力者が序盤で姿を消すことで、ドロー全体の行方も読みにくくなりつつあります。
そのほかの主な結果:10代の躍進とベテランの苦悩
男子シングルスでは、他のシード選手にも明暗が分かれる結果が出ました。主な試合をまとめると、次の通りです。
- 18歳のジョアン・フォンセカが、第30シードのフベルト・フルカチュを6-2、6-4、6-2のストレートで撃破。10代選手が格上シードを一蹴する鮮やかな勝利でした。
- 第16シードのグリゴール・ディミトロフは、アメリカの予選勝者イーサン・クイン相手に2セット間を先取しながら途中棄権。この棄権は、グランドスラムで4大会連続となり、ベテランにとってコンディション管理の難しさが改めて浮き彫りになりました。
- 第5シードの英国選手ジャック・ドレーパーは、マッティア・ベッルッチに3-6で第1セットを奪われながらも、6-1、6-4、6-2と巻き返して逆転勝ち。全仏オープン3度目の挑戦で、初の本戦勝利を手にしました。
- 第9シードのアレックス・デミノーは、セルビアのラースロ・ジェレを6-3、6-4、7-6(8-6)で下し、危なげなく2回戦へ。過去4大会連続でグランドスラムのベスト8に入っているデミノーは、今大会でも安定感を示しました。
男子テニスの勢力図はどう動くのか
今回の全仏オープン2025年男子シングルス1回戦では、ジョコビッチやズベレフといった優勝候補が順当に勝ち上がる一方で、メドベージェフのようなトップ選手が早々に姿を消す場面もありました。10代のフォンセカの台頭や、デミノー、ドレーパーといった中堅・若手の安定した戦いぶりも含め、男子テニスは世代交代とベテランの粘りが交錯する状態が続いています。
38歳となったジョコビッチがどこまで勝ち進めるのか、まだグランドスラムに手が届いていないズベレフが悲願を達成できるのか。そして、クレーを苦手とする選手たちがどこまで対応していけるのか。全仏オープンは、単なる一大会にとどまらず、男子テニスの流れを読み解くうえで重要な指標となっています。
日本語で国際ニュースを追う読者にとっても、これらの結果は単なるスポーツの勝敗を超え、キャリアの転機や世代交代、コンディション管理といったテーマを考えるきっかけになります。ローランギャロスの赤土で続くドラマは、SNSでも語りたくなる話題をこれからも提供していきそうです。
Reference(s):
Djokovic cruises into French Open 2nd round, Norrie upsets Medvedev
cgtn.com








