クイーンズクラブ新WTA大会初日、クビトバが逆転負け
女子テニスの新たな国際スポーツニュースとして、ロンドンの名門クイーンズクラブで始まったWTA500大会初日、2度のウィンブルドン女王ペトラ・クビトバが逆転負けを喫しました。
52年ぶりにクイーンズクラブで女子トップ大会
ロンドンの芝コートで知られるクイーンズクラブでは、女子のトップクラスの大会が開催されるのは52年ぶりです。その歴史的な一日を飾ったのは、ブラジルのベアトリス・ハダッド・マイアと、ウィンブルドンを2度制したチェコのペトラ・クビトバの一戦でした。
試合は、2013年と2016年に男子シングルス優勝を果たした元ウィンブルドン王者アンディ・マリーの名を冠したコートで行われ、新大会の幕開けにふさわしいカードとなりました。
クビトバ、理想的な立ち上がりから一転
センターコートの完璧に整えられた芝で、クビトバは序盤からその実力を示しました。第1セットでは、第5ゲームでの長いサービスゲームをキープしたことをきっかけに流れをつかみ、6-2で先取しました。
クビトバは2011年と2014年にウィンブルドンを制した実績を持ち、今年2月には17か月に及ぶ出産・育児によるブランクから復帰しました。今大会にはプロテクトランキング(長期離脱選手が元のランキングを一時的に保護して出場できる制度)を使ってエントリーしており、この試合は復帰後わずか2勝目を狙う一戦でもありました。
スコアで振り返る試合展開
- 第1セット:クビトバが強烈なサーブとフォアハンドで主導権を握り、6-2でセット先取。
- 第2セット:世界ランキング22位のハダッド・マイアがラリー戦で粘りを見せ、クビトバのミスも誘いながら6-4で取り返す。
- 第3セット:決着のセット序盤でハダッド・マイアが早いブレークに成功。そのリードを守り切り、最終的に2-6、6-4、6-4で逆転勝ち。
クビトバは随所でかつての鋭いショットを見せたものの、要所での精度や試合勘にはまだ錆が残っている印象で、復帰の道のりがなお続いていることをうかがわせる内容でした。
ハダッド・マイア「芝でクビトバと戦えるのは特権」
勝利したハダッド・マイアは試合後、クビトバへの敬意を率直に口にしました。ペトラはこのサーフェスで最高の選手の一人であり、ここでプレーできるのは特権だと感じていると語り、歴戦のチャンピオンに対するリスペクトを示しました。
この勝利により、ハダッド・マイアは2回戦に進出し、アメリカの第3シード、エマ・ナバロとの対戦が決まりました。芝シーズンの勢力図を占う上で、次戦にも注目が集まりそうです。
他コートでも番狂わせ:マリア勝利、ベキッチ敗退
大会初日は、他のコートでも見どころの多い結果となりました。
- ドイツの予選勝者タチアナ・マリアは、2021年の全米オープン準優勝者レイラ・フェルナンデスを7-6(4)、6-2で撃破。
- 昨年のウィンブルドン準決勝進出者であり、五輪準優勝のドナ・ベキッチは、アナスタシア・ザハロワに6-3、6-3でストレート負け。ザハロワは次戦でアメリカのマディソン・キーズと対戦します。
ランキングや実績では上回る選手が敗れる場面もあり、新設大会ならではの読めない展開が浮き彫りになった一日でした。
2日目の注目カード:ラドゥカヌとクレイチコバ
大会2日目のスケジュールでは、地元イギリスのエマ・ラドゥカヌが、スペインの予選勝者クリスティナ・ブクサとの1回戦に臨みます。2021年の全米オープン優勝で一躍脚光を浴びたラドゥカヌが、地元ファンの前でどのようなプレーを見せるのか注目されます。
また、現ウィンブルドン女王のバルボラ・クレイチコバは、スロバキアのレベッカ・スラムコバと対戦し、芝コートでの調整を続けます。芝シーズン本番に向けたコンディションづくりという意味でも、見逃せない一戦になりそうです。
クイーンズクラブ新大会が示すもの
男子ツアーの伝統的な大会のイメージが強かったクイーンズクラブに、52年ぶりに女子のトップ大会が戻ってきたことは、女子テニスのカレンダーに新たな選択肢が加わったことを意味します。芝シーズンの準備の場として、この大会の重要性は今後さらに高まっていくかもしれません。
今回の初日だけを見ても、ベテランのクビトバが苦しむ一方で、ハダッド・マイアやザハロワといった選手が存在感を示しました。世代交代やスタイルの多様化が進む女子テニスの今を、コンパクトに凝縮したような一日だったとも言えます。
- クビトバは出産後の復帰シーズンで、依然としてリズムを模索中。
- ハダッド・マイアは芝コートでも通用する安定感を証明。
- ラドゥカヌやクレイチコバらの登場で、2日目以降も国際ニュースとしての話題が続く見通し。
日本のテニスファンにとっても、配信やライブスコアを通じてこの大会を追いかけることで、ウィンブルドンに向けて誰が一歩リードするのかを見極めるヒントになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








