ポーランド代表監督プロビェシュが辞任 主将レバンドフスキとの確執の行方
サッカーのポーランド代表を率いていたミハウ・プロビェシュ監督が、エースで記録的な得点数を誇るロベルト・レバンドフスキとの確執を受けて辞任しました。ユーロ2024を経て2026年W杯予選が進む中での電撃的な決断は、代表チームの今後に影響を与えそうです。
レバンドフスキとの確執が引き金に
今回の辞任の直接的なきっかけとなったのは、主将交代をめぐるコミュニケーションの行き違いでした。ポーランドの記録的得点者である36歳のレバンドフスキは、プロビェシュ監督の下では代表でプレーしないと表明しています。
- 日曜日:レバンドフスキが、プロビェシュ監督が続投する限り代表でプレーしないと表明。
- 月曜日:ポーランドのニュースサイトに対し、主将交代の伝えられ方に深く傷ついたと明かす。
- 木曜日:プロビェシュ監督が代表監督を辞任すると発表。
レバンドフスキによると、主将からの降格は、子どもたちを寝かしつけている最中に受けた短い電話で知らされたといいます。その直後、ピオトル・ジエリンスキを新主将とする声明がポーランドサッカー協会(PZPN)のウェブサイトに掲載されました。
この「伝え方」に対する違和感と心のわだかまりが、レバンドフスキの決断と、その後の監督辞任につながったと受け止められています。
プロビェシュ監督「代表のための決断」
プロビェシュ監督は発表した声明の中で、自らの辞任を次のように説明しています。
「現在の状況を踏まえると、代表チームのために最も良い決断は、私が監督の職を辞することだと結論に達しました。代表監督を務めることは、私のプロとしての夢の実現であり、人生で最大の名誉でした。」
個人的な夢とキャリアの頂点でもあった代表監督の座を、「チームの利益」を理由に手放した形です。エースとの関係がこじれたままチームを率いることは難しいと判断したとも読み取れます。
短かった指揮官としての歩み
プロビェシュ監督は、ポルトガル人指揮官フェルナンド・サントスの後任として2023年にポーランド代表の指揮を引き継ぎました。就任後は2024年の欧州選手権(ユーロ2024)にチームを導きましたが、ポーランドは今大会で最初に敗退が決まったチームとなりました。
契約は当初、2026年FIFAワールドカップ欧州予選の終了時までとされていましたが、その途中での離任となります。期待と課題が交錯する中での船出でしたが、わずか数年での幕引きとなりました。
W杯予選の行方と代表チームへの影響
ポーランド代表は現在、2026年ワールドカップ欧州予選のグループGで戦っています。ここまで3試合を終え、勝ち点6で3位。首位フィンランドとは勝ち点1差とされています。
代表の次戦には、9月4日に予定されているオランダとのアウェー戦が挙げられています。グループ首位を狙ううえで重要な一戦であり、その前後で監督交代が起きることは、チーム作りに少なからぬ影響を与える可能性があります。
特に、長年チームの顔であり続けてきたレバンドフスキの扱いは、戦術面だけでなく、ロッカールームの雰囲気や若手選手の心理にも関わるテーマです。主将の交代は単なるポジションの変更ではなく、「誰をチームの象徴とするのか」というメッセージでもあります。
主将交代が揺さぶる「信頼」と「敬意」
今回の事態は、「何を決めたか」以上に「どう伝えたか」が問われる時代であることを示しています。ベテラン選手にとって、主将の腕章は単なる役職ではなく、長年の貢献やロッカールームでの存在感の象徴でもあります。
その役割を外すにしても、対話の時間や説明のプロセスがあれば、受け止め方は大きく変わった可能性があります。レバンドフスキが「傷ついた」と語った背景には、自分の価値が軽んじられたように感じた心理があったと見ることもできます。
代表チームは、国を背負って戦う場であると同時に、一人ひとりが仕事と家族を持つ人間の集まりでもあります。今回のケースは、トップレベルのスポーツでも「人としての扱われ方」がいかに重要かを浮き彫りにしました。
ポーランド代表の次の一歩
プロビェシュ監督の辞任により、ポーランドサッカー協会は新たな指揮官を選ぶことになります。代表の再建に向けては、次のような点が焦点になりそうです。
- レバンドフスキを含むベテランと若手のバランスをどう取るか
- 主将人事や役割分担をめぐるコミュニケーションをどう改善するか
- 激しさを増すW杯欧州予選の中で、一貫した戦術と信頼関係をどう築くか
どの国の代表チームにも共通することですが、戦術やフォーメーションだけでなく、リーダーシップと対話のあり方が結果を左右する時代になっています。ポーランド代表が今回の経験から何を学び、どう立て直すのかは、国際サッカーを見るうえでも注目したいポイントです。
国際ニュースとしての出来事であると同時に、私たちの日常の職場やチームにも通じる「信頼と敬意のマネジメント」のケースとしても、考えさせられる出来事と言えます。
Reference(s):
Probierz resigns as Poland coach after dispute with Lewandowski
cgtn.com








