ロナウドがアル・ナスルと2年延長 「Al Nassr forever」で示した40歳の決意
サウジアラビアのクラブ、アル・ナスルとクリスティアーノ・ロナウドが2年契約延長に合意しました。「Al Nassr forever」と宣言した40歳のエースは、少なくとも42歳までトップレベルでプレーを続ける道を選び、去就への不安を自ら打ち消しました。
ロナウド、「Al Nassr forever」と宣言
ロナウドは木曜日、サウジアラビアのアル・ナスルと新たに2年契約を結びました。背中には「Ronaldo 2027」と記されたユニホームを掲げ、クラブとの関係が少なくとも2027年まで続くことを示しました。
SNSでは英語で「A new chapter begins. Same passion, same dream. Let's make history together(新しい章が始まる。同じ情熱、同じ夢。共に歴史をつくろう)」と投稿し、新契約を「新しい章」と位置づけています。「Al Nassr forever」という言葉は、短期的な延長ではなく、クラブと深く歩み続ける意思表示として受け止められています。
42歳まで現役へ ― 記録づくしのキャリアは続く
今回の契約延長により、ロナウドは少なくとも42歳までピッチに立ち続けることになります。5度のバロンドール受賞を誇るスーパースターは、キャリア終盤に入ってもなお、前人未到の数字を積み上げる姿勢を崩していません。
ロナウドは、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝5回、クラブと代表を合わせて28個の主要タイトルを獲得してきました。さらに、CL通算141ゴールという大会最多得点記録も保持しています。
今年6月には、ポルトガル代表の一員としてUEFAネーションズリーグを2度目の優勝へ導きました。新契約は、こうした記録をさらに更新するための「延長戦」とも言えそうです。
マンチェスター・ユナイテッド退団からサウジへ
ロナウドがアル・ナスルに加入したのは、2022年末にマンチェスター・ユナイテッドを離れてからのことでした。この移籍は「サッカー史上、最も衝撃的な移籍のひとつ」とも評されました。
当時の契約は、年最大2億ドル(約数百億円規模)とも報じられ、世界的な注目を集めました。この決断をきっかけに、ネイマールやカリム・ベンゼマら複数のトップ選手がヨーロッパを離れ、サウジアラビアのクラブへ移籍する動きが加速しました。
ロナウド自身は、リーグ戦で74試合77ゴールという圧倒的な数字を残し、サウジアラビアのサッカーの国際的な知名度を大きく押し上げています。
トロフィーはまだ少ないが…アル・ナスルで続く挑戦
個人成績とは対照的に、アル・ナスルでのタイトル獲得はまだ多くありません。これまでクラブにもたらした主要タイトルは、2023年のアラブクラブチャンピオンズカップのみです。
サウジ・プロリーグ制覇には3度挑みながら届いておらず、クラブとしてもロナウドとしても、国内リーグ優勝は大きな課題のまま残っています。今回の契約延長は、そうした「取りこぼしてきたタイトル」へのリベンジの場を、自ら選び取ったとも読み取れます。
「章は終わり」発言から一転、残留を選択
今季のサウジ・プロリーグが先月終了した際、ロナウドは「この章は終わりだ」と発言し、自身の将来についての憶測を呼びました。契約満了が近づいていたこともあり、「ヨーロッパ復帰か」「別のリーグに向かうのか」といったさまざまな見方が広がっていました。
しかし、新たな2年契約へのサインによって、その不透明さはひとまず解消されました。元レアル・マドリード、ユベントスのスターは、サウジの地でまだ成し遂げていない目標に挑み続けることを選んだことになります。
クラブとの新契約は、「まだやり残したことがある」というロナウドの意志の表れであり、単なるビジネス上の延長にとどまらないメッセージ性を持っています。
代表での立場は健在、来年のW杯も視野に
一般に、欧州の主要リーグに比べると難易度が低いとみなされがちなサウジ・プロリーグへの移籍でしたが、ロナウドのポルトガル代表における立場は揺らいでいません。
前述の通り、今年6月にはポルトガル代表としてUEFAネーションズリーグ2度目の優勝に貢献し、代表チームでも依然として重要な役割を担っています。
ロナウドのキャリアにおいて、唯一手にしていない大きなタイトルがFIFAワールドカップです。来年、カナダ、アメリカ、メキシコで開催される次回大会は、彼にとって「最後のチャンス」となる可能性があります。
アル・ナスルとの契約延長は、クラブレベルでのプレー機会を確保しつつ、代表としてワールドカップに挑むための準備期間とも位置づけられます。40代に入ってもなお、ロナウドが世界最高峰の舞台を目指し続ける構図が、今回の動きから浮かび上がります。
このニュースから見える3つの視点
今回の契約延長からは、サッカー界の今とこれからを考えるうえで、少なくとも3つのポイントが見えてきます。
- 1. 選手寿命の延びとトップレベルの維持
40歳で2年契約を結ぶケースは、かつてのサッカー界では例外的でした。ロナウドは、身体ケアやトレーニング方法の進化によって「トップレベルは30代まで」という常識が変わりつつあることを象徴しています。 - 2. サウジ・プロリーグの戦略
ロナウドの加入を皮切りに、ネイマールやベンゼマといったスター選手がサウジアラビアに渡りました。今回の延長は、サウジ・プロリーグが「一時的なブーム」ではなく、中長期的に世界の注目を集め続けようとしている姿勢の一端とも受け取れます。 - 3. スターとクラブ、リーグのブランド価値
ひとりの選手の契約延長が、クラブだけでなくリーグ全体の存在感やブランド価値にも直結する時代です。ロナウドの「Al Nassr forever」は、アル・ナスルというクラブ名を、今後数年にわたり世界のニュースに載せ続けるフレーズにもなり得ます。
42歳に向かう「CR7の最終章」はどこへ向かうのか
「Al Nassr forever」と言い切ったロナウドの選択は、単にキャリアの終盤を穏やかに過ごすためのものではなく、42歳に向けてなお挑戦を続ける宣言でもあります。
アル・ナスルでのリーグ制覇、来年のワールドカップへの挑戦、そして個人タイトルや記録の更新。40歳を迎えてもなお、ロナウドの物語は「終わりの章」ではなく、「延長戦」のように続いていきます。
ファンとしては、この先数年、彼がどこまで記録を塗り替え、どのようにチームとリーグを変えていくのかを見届ける時間が続きそうです。
Reference(s):
Ronaldo declares "Al Nassr forever" after signing two-year extension
cgtn.com








