卓球の国際大会「WTT United States Smash」で、男子シングルス世界チャンピオンのWang Chuqin(中国)が3-1で勝利し、ベスト16に進出しました。中国の強さに加え、フランスをはじめとする欧州勢の台頭も見えてきており、2025年の卓球シーンを占う意味でも注目の大会となっています。
王楚欽、安定した内容で男子シングルス16強へ
男子シングルスで世界チャンピオンのWang Chuqinは、Chinese TaipeiのKao Cheng-juiと対戦し、ゲームカウント3-1で勝利しました。今大会のドロー下半分で唯一残った選手として臨んだ一戦を、要所を締める内容でものにしました。
試合はWangが11-2と圧倒的なスコアで第1ゲームを先取する展開からスタート。続く第2ゲームはKaoが11-9で取り返し、一時は流れが揺れる場面もありましたが、Wangは第3ゲームを11-6、第4ゲームを11-3で連取し、危なげなく試合を締めくくりました。
Wangは試合後、「これまで何度も対戦してきたので準備はできていました。会場や卓球台の条件が読みにくい部分もありましたが、その不確実性も踏まえて臨みました」と振り返っています。また、第2ゲームでリードしながらも守りに入ってしまったと認めたうえで、「コーチと話し、自分のプレースタイルを貫く必要があると感じました」と、試合中にメンタルと戦術を修正したことを明かしました。
孫穎莎は再びフルゲーム 粘るHana Godaを振り切る
女子シングルスでは、世界ランキング1位のSun Yingsha(中国)が、エジプトのHana Godaと対戦しました。Sunは「またしても」フルゲームにもつれ込む接戦となりながらも、勝ち切って次のラウンドに駒を進めています。
詳細なスコアは公表されていませんが、「フルゲーム」という表現からも、Sunが決して楽な試合運びではなかったことがうかがえます。世界トップの選手であっても、若手や新興勢力との対戦では一筋縄ではいかない——女子卓球の層の厚さと競争の激しさを象徴する一戦となりました。
フランス勢が存在感 予選上がりのBardetが連続アップセット
今大会で静かな話題となっているのが、フランス勢の活躍です。予選から勝ち上がったLilian Bardetは、前のラウンドで中国のLiang Jingkunを下す番狂わせを演じた勢いそのままに、ドイツのRicardo Waltherにも3-1で勝利しました。
Bardetは「ここまでの結果にとても満足していますし、自分を誇りに思います。でもまだ終わりではありません。できるだけ遠くまで行きたい」とコメント。「今はこの自信を持ち続けながら、リラックスしてプレーしたい。結果がどうなるか見てみましょう」と、肩の力を抜きつつも次戦への意欲を示しました。
同じくフランスの若手、Felix Lebrunも存在感を発揮しています。第6シードのLebrunは、同胞のSimon Gauzyとのフレンチ対決を3-1で制し、順当に勝ち上がりました。国内のライバル同士のカードをしっかりものにしたことで、欧州勢の中でも要注目の一人と言えそうです。
ドイツ勢も順調に勝ち上がり
男子では、ドイツのシード選手たちも結果を残しています。Benedikt DudaとQiu Dangの2人がそろって3回戦(ラウンド・オブ・16)進出を決め、欧州勢による上位ラウンドでの「共演」の可能性が高まってきました。
中国、フランス、ドイツ、Chinese Taipei、エジプトなど、さまざまな国と地域の選手がしのぎを削る構図は、卓球が本格的なグローバルスポーツとして広がっていることを改めて示しています。
この大会から見える、2025年卓球シーンの構図
現在開催中のWTT United States Smashで見えてきたのは、次のようなポイントです。
- 男子は依然として中国の層の厚さが際立つ一方で、フランスやドイツなど欧州勢が安定して上位に顔を出していること
- 女子では世界1位のSun Yingshaでさえ簡単には勝たせてもらえず、新興勢力とのフルゲームが増えていること
- 予選上がりの選手がトップシードを破るなど、トーナメントの「波乱」が以前より日常的になりつつあること
こうした流れは、2025年以降の世界卓球ツアーでも続いていく可能性があります。世界チャンピオンの王楚欽や世界1位の孫穎莎がどこまで勝ち進むのか、そしてBardetやLebrunら若手が“新しい顔”として定着していくのか。試合結果だけでなく、各選手のコメントや表情からも、卓球界の次のトレンドを読み取っていきたいところです。
通勤時間やスキマ時間に試合結果を追いかけながら、気になる選手のプレースタイルやメンタルの変化にも目を向けてみると、国際ニュースとしての卓球観戦が一段深く楽しめます。
Reference(s):
cgtn.com








