ツール・ド・フランス第6ステージ:ヒーリー独走V、ファンデルポールがマイヨ・ジョーヌ奪回
自転車ロードレースのツール・ド・フランス第6ステージ(現地時間木曜日)は、アイルランドのベン・ヒーリー選手が長距離の単独逃げで制し、総合首位を示す黄色いマイヨ・ジョーヌはマチュー・ファンデルポール選手がタデイ・ポガチャル選手から1秒差で奪い返しました。
24歳ベン・ヒーリー、ツール初のステージ優勝
第6ステージはアップダウンの続く丘陵コースで行われ、24歳のベン・ヒーリー選手が早い段階からアタックし、そのまま単独で逃げ切りました。ヒーリー選手は、別のグランツールであるジロ・デ・イタリアではすでにステージ優勝の実績がありますが、ツール・ド・フランスでの勝利は今回が初めてです。
ヒーリー選手はレース後、「ツールでのステージ勝利は信じられない。子どものころからツールを見て育ち、いつか出場したいと願ってきた。参加するだけでも大きな達成なのに、ステージで優勝できたのは本当に特別だ」と喜びを語りました。
2位にはアメリカのクイン・シモンズ選手がヒーリー選手から2分44秒遅れでフィニッシュし、3位にはオーストラリアのマイケル・ストーラー選手が2分51秒差で入りました。ヒーリー選手の独走がいかに強力だったかが、タイム差からもうかがえます。
ファンデルポールがマイヨ・ジョーヌを取り戻す
この日はステージ優勝争いだけでなく、個人総合成績のトップ争いも大きく動きました。黄色いリーダージャージであるマイヨ・ジョーヌは、大会連覇中のタデイ・ポガチャル選手から、オランダのマチュー・ファンデルポール選手の手に戻りました。
ファンデルポール選手はステージ8位、ポガチャル選手は9位でゴールしましたが、積み重ねたボーナスタイムなどの結果、総合成績ではファンデルポール選手がわずか1秒差でトップに立ちました。ポガチャル選手はステージ終盤の急坂で鋭い加速を見せたものの、その1秒を守り切るには届きませんでした。
30歳のファンデルポール選手は、総合優勝候補とは見られていない存在です。それでも本人は「1秒以上のリードが欲しかったが、再びマイヨ・ジョーヌを着られてうれしい。今日は暑さに苦しめられたので、まずはしっかり回復したい。そのうえで明日を迎えるつもりだが、その前にこのジャージを着る時間を楽しみたい。おそらく着られるのは1日だけだろう」とコメントし、喜びと冷静さをにじませました。
201.5キロの丘陵ステージ、6つの登りと激坂フィニッシュ
第6ステージは、バイユーからヴィル・ノルマンディーまでの201.5キロで争われました。コース上には大きな山岳カテゴリーではないものの、脚をじわじわと削るような小さめの上りが6つ設定されていました。
ゴール前には平均勾配10パーセントという鋭い上り坂が待ち受け、典型的な平坦スプリントステージとは違う展開となりました。このような丘陵ステージでは、大集団のスプリントよりも、登坂力とタイミングに優れた攻撃的な選手が活躍しやすく、ヒーリー選手のような逃げ専門タイプにとっては絶好のチャンスだったと言えます。
総合争いではヴィンゲゴーも着実に存在感
ツール・ド・フランスを2度制しているヨナス・ヴィンゲゴー選手も、この日は上位でフィニッシュしました。ポガチャル選手のすぐ後ろとなる10位でステージを終え、総合成績では5位につけています。
現時点で、総合上位陣のタイム差はまだ大きく開いていないとみられ、ファンデルポール選手、ポガチャル選手、ヴィンゲゴー選手ら有力選手の本格的な駆け引きは、今後の山岳ステージや重要な1日でさらに激しくなっていきそうです。
第6ステージから見えるレースの流れ
今回のツール・ド・フランス第6ステージの結果からは、いくつかのポイントが見えてきます。
- ヒーリー選手の単独逃げ成功は、丘陵ステージでの早めのアタックと粘り強いペース配分の重要性を改めて示しました。
- マイヨ・ジョーヌを着るファンデルポール選手は、総合優勝候補ではないものの、チームとしてはジャージを守りつつ、ステージ優勝のチャンスも狙う柔軟な戦略が求められます。
- ポガチャル選手とヴィンゲゴー選手など、真の総合争いの主役たちは依然として射程圏内におり、数秒単位のタイム差が今後のキーとなりそうです。
日本のファンが押さえておきたい楽しみ方
オンラインでレースを追う日本のファンにとって、ツール・ド・フランスは国際ニュースとしても楽しめるスポーツイベントです。今回の第6ステージには、次のような「物語」がありました。
- 子どものころから憧れてきた大会で初勝利をつかんだ若きヒーリー選手のブレイク
- 一度は手放したマイヨ・ジョーヌを、僅差で取り戻したファンデルポール選手の存在感
- 総合優勝候補たちがまだ力を隠しつつも、着実にポジションを固めている中盤戦の駆け引き
今後のステージを見る際は、
- 逃げ切りが成功しやすいコースかどうか
- 風向きや短い急坂など、レースが動きやすい区間がどこか
- マイヨ・ジョーヌのチームがレース全体をどこまでコントロールできるか
といった視点を意識すると、結果だけでなくレースの流れや戦略も含めて、より深くツール・ド・フランスを楽しめます。
木曜日の第6ステージは、若手の台頭と総合勢の静かな攻防が凝縮された1日となりました。マイヨ・ジョーヌの行方も総合優勝争いも、ここからさらに動いていきそうです。
Reference(s):
Healy wins Stage 6 of Tour de France, Van der Poel takes yellow jersey
cgtn.com








