全英オープン第2ラウンド シェフラーが64で単独首位
ゴルフの全英オープン第2ラウンドで、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーが7アンダー64の猛チャージ。通算10アンダーまでスコアを伸ばし、メジャー自己ベストスコアで単独首位に立ちました。
大会は北アイルランドの名門ロイヤルポートラッシュで行われています。シェフラーはこの日、練習場では半袖で体を温めていましたが、1番ホールを終えてグリーンを去るころには傘が必要になるほどの荒れ模様。めまぐるしく変わる天候の中でも、世界No.1は期待通りのゴルフを見せました。
嵐のロイヤルポートラッシュで光った64
数千人の観客が見守る中、29歳のシェフラーは終始リーダーボードをにらみながらプレーしました。中盤には3連続バーディーで一気に差を詰め、さらに終盤にも2つのバーディーを重ねて首位に浮上します。
18番ホールでは、最後のバーディーを狙った約4.5メートルのパットがカップのふちでわずかに止まりましたが、本人は満足そうにパーを受け入れました。結果は7アンダー64。メジャー大会で自身最少となるスコアで、通算10アンダー132まで伸ばしています。
この日だけでバーディーを8つ量産。強風と雨が入り混じる「全英らしい」コンディションの中での64は、他選手にとってもプレッシャーとなる数字です。
3年続く「当たり前」の強さ
記録上はキャリア最高のラウンドでありながら、そのゴルフにはどこか「いつも通り」の空気が漂っていました。ここ3年、シェフラーは世界のトップシーンで同じようなゴルフを続けており、驚きよりも「やっぱり今日も強かった」という感想を持ったファンも多いはずです。
テレビ中継では、ドライバーのフェアウェイキープ率がやや落ちている一方で、グリーンを正確にとらえる「グリーン・イン・レギュレーション」の数字が際立っているというスタッツが紹介されました。しかし、そうした数字でさえ、今のシェフラーにとっては特別なものではなく、解説者からも大きな驚きの声は上がりませんでした。
シェフラー本人も冷静です。
「全体的にボールはしっかり打てていると思います。大会はまだ半分しか終わっていません。いいスタートは切れましたが、ここからが本当の勝負です」とコメントし、浮かれる様子はまったく見せていません。
フィッツパトリック、ハーマン、李昊桐が追走
シェフラーを最も近い位置で追うのが、元全米オープン覇者のマット・フィッツパトリックです。フィッツパトリックはバックナインのスタートから4ホール連続バーディーと、一気にギアを上げるゴルフを披露しました。
14番では約1.5メートルのパーパットを外して流れがやや鈍り、17番でもわずか1メートル弱のバーディーパットを外す場面がありましたが、それでもこの日のスコアは66。通算9アンダーでシェフラーに1打差と、優勝争いのど真ん中にいます。
「今日はショット、パット、アプローチ、その全部がしっかりかみ合っていたと感じています。与えられたチャンスを生かせたのはすごくポジティブでした」とラウンド後に語り、内容には手応えを感じている様子でした。
一方、2023年大会を制したブライアン・ハーマンは、運良く日差しに恵まれた時間帯にラウンドし、「予想外の青空」の下で攻めのゴルフを展開しました。ノーボギーの65で回り、通算8アンダーと首位に2打差。再びクラレットジャグを手にするため、絶好の位置につけています。
同じく通算8アンダーで並ぶのが、中国の李昊桐です。安定したショットでこの日を67とし、派手さはないものの着実にスコアを伸ばしてリーダーボード上位に食い込んできました。
リーダーたちに続く選手たちは、すでに5打差以上を追いかける展開となっており、上位4人のリードが際立っています。
- スコッティ・シェフラー 通算10アンダー 64
- マット・フィッツパトリック 通算9アンダー 66
- ブライアン・ハーマン 通算8アンダー 65
- 李昊桐 通算8アンダー 67
地元声援を受けるマキロイは静かな69
地元北アイルランドでの開催とあって、大きな注目を集めているロリー・マキロイも、この日ロイヤルポートラッシュを69で回りました。コースの随所で歓声を受けながらのラウンドでしたが、ギャラリーをどよめかせるような爆発的なチャージには至らず、静かなスコアカードにとどまっています。
世界ランキング2位のマキロイは、第2ラウンド前には首位と3打差に迫っていましたが、この日のリーダーたちのスコアが軒並み伸びたことで、週末を前にその差は7打に拡大しました。
「この2日間、自分のベストに近いショットはところどころ出ていると思う。でも週末に追い上げるには、ショットもパットもすべてをコントロールして、全部がそろう必要がある」と話し、逆転優勝には完璧に近いプレーが求められるとの認識を示しました。
週末の焦点 キャリア・グランドスラムへ
シェフラーは現在、キャリア・グランドスラムの3つ目のタイトル獲得を目指しています。キャリア・グランドスラムとは、男子ゴルフの4大メジャー大会すべてで優勝する偉業のこと。今大会を制すれば、その達成へ大きく前進することになります。
荒れた天候、難関リンクスコース、そしてメジャーチャンピオンたちの追い上げ。週末に向けての主な見どころは次の通りです。
- 変わりやすい風と雨の中で、シェフラーが首位を守り切れるか
- フィッツパトリック、ハーマン、李昊桐がどこまでプレッシャーをかけられるか
- 7打差からのマキロイが、地元の大声援を背にドラマを起こせるか
スコア上はシェフラーが一歩抜け出していますが、全英オープンのリンクスでは、ひとたび風向きが変わればリーダーボードも一気に動きます。世界トップクラスの実力者たちがひしめく中、誰が日曜の夕方にクラレットジャグを掲げているのか。ゴルフファンにとって、目の離せない週末になりそうです。
Reference(s):
Scottie Scheffler sets daunting target on day two at Open Championship
cgtn.com








