成都で2025年ワールドゲームズ閉幕 最多参加で示したボーダーレスなスポーツ
2025年ワールドゲームズが成都で閉幕 国際ニュースとしても節目に
国際スポーツイベントである2025年ワールドゲームズが、中国南西部の都市・成都での12日間の競技日程を終え、現地時間の日曜日に閉会式を迎えました。大会スローガンは「Boundless Sports, Countless Wonders(ボーダーレスなスポーツ、数えきれない驚き)」で、その言葉どおり、規模と多様性の両面で過去最大の大会となりました。
史上最大規模 110以上の国と地域から約4000人が参加
今回のワールドゲームズには、110以上の国と地域から約4000人の選手が参加し、34競技、60種目、256イベントでメダルを争いました。国際ニュースとしても注目されたのは、その「広がり」と「インクルーシブさ」です。
- 参加選手:約4000人
- 参加国と地域:110超
- 競技数:34
- 種目数:60
- イベント数:256
表彰台に立ったのは過去最多となる83の代表団で、史上最も多くの地域がメダルを獲得した大会となりました。「特定の強豪国だけが勝つ大会」から、「より多くの国と地域が存在感を示す大会」へと変化していることが数字からも見て取れます。
メダルランキング 開催国の中国が首位に
メダル争いでは、中国が金メダル36個、銀17個、銅11個でトップに立ちました。2位はドイツで金17個、銀14個、銅14個、3位はウクライナで金16個、銀14個、銅14個と続きました。
- 1位 中国:金36、銀17、銅11
- 2位 ドイツ:金17、銀14、銅14
- 3位 ウクライナ:金16、銀14、銅14
今大会は、ワールドゲームズとしては初めて中国本土で開催されました。開催国の中国は、過去最大となる489人の代表団を編成し、そのうち321人の選手が28競技に出場しました。主催者として大会を支えつつ、競技面でも存在感を示した形です。
新種目への挑戦とパラ選手の初参加
中国は、これまで出場例のなかったフロアボールやパワーボートなど12の種目に新たに挑戦しました。従来の得意分野に加え、未経験の競技にも積極的に参加したことは、ワールドゲームズが「チャレンジの場」であることを象徴しています。
さらに今回の大会では、パラ選手が初めて統合的に参加しました。これは、障がいの有無にかかわらずスポーツを楽しむ「インクルーシブな舞台」を志向する流れの一つといえます。競技レベルの高さだけでなく、多様な背景を持つ選手が同じ大会に集うという点で、ワールドゲームズのあり方に新しい一歩が刻まれました。
閉会式が描いた「終わり」と「はじまり」
閉会式では、この第12回大会のハイライトを振り返るとともに、次のステージへの期待が演出されました。子どもたちが「オールド・ラング・サイン(蛍の光)」を合唱する中、遠く離れた秦皇湖にともる大会の聖火が巨大スクリーンに映し出され、歌のメロディーに合わせて少しずつ光を落としていきました。
「別れ」を象徴する歌とともに炎が静かに消えていく演出は、12日間の熱戦に区切りをつけつつ、次回大会へのバトンが確かに引き継がれたことを印象づけるものでした。感情をあおるのではなく、静かに余韻を残す閉会式は、オンラインで中継を見ていた人たちにも強い印象を与えたと言えそうです。
2029年はドイツ・カールスルーエへ 13回目の大会
次回、第13回ワールドゲームズは2029年にドイツのカールスルーエで開催される予定です。カールスルーエがワールドゲームズを開催するのは1989年以来2度目で、約40年を経て再び同地に大会が戻ることになります。
アジアの成都から、次はヨーロッパの都市カールスルーエへ。開催地が変わるたびに、ワールドゲームズはその土地の文化や価値観を取り込みながら姿を変えてきました。今大会で示されたインクルーシブな運営や、新種目への積極的な挑戦が、2029年大会にもどのようにつながっていくのか注目されます。
成都大会が示した三つのポイント
今回の2025年ワールドゲームズは、日本からニュースを追う読者にとっても、次のような点で考えるきっかけを与えてくれます。
- 開催地の広がり:ワールドゲームズが初めて中国本土で開かれたことで、アジア発の新たなスポーツシーンが世界へ発信された
- 参加の多様性:110以上の国と地域、83の代表団がメダルを獲得し、「参加する側」の国際化が一段と進んだ
- インクルーシブな方向性:パラ選手の初参加や、新種目への挑戦を通じて、スポーツの枠組みそのものが柔らかくなりつつある
オリンピックほどの知名度はまだ高くないものの、ワールドゲームズは「スポーツの裾野」や「新しい競技の実験場」として存在感を高めています。今回の成都大会は、その流れを象徴する一つの節目として、これからの国際スポーツを考える上でも押さえておきたいトピックと言えるでしょう。
通勤時間やスキマ時間にニュースをチェックする読者にとっても、「どの国が何個メダルを取ったか」だけでなく、なぜ規模や参加のあり方が変わってきているのかを一度立ち止まって考えてみると、国際ニュースの見え方が少し変わってくるかもしれません。
Reference(s):
2025 World Games come to conclusion with Closing Ceremony in Chengdu
cgtn.com








