中国FAカップで河南FCが初の決勝進出 成都蓉城をPK戦で撃破
2025年の中国サッカー協会杯(中国FAカップ)準決勝で、河南FCが成都蓉城をPK戦の末に破り、クラブ史上初となる決勝進出を決めました。中国スーパーリーグで12位の河南が、4位の強豪・成都を敵地で退けた一戦は、中国サッカーの競争力とカップ戦の面白さを象徴する試合となりました。
拮抗した90分、ポストを叩く決定機が続出
中国サッカーの国際ニュースとしても注目されたこの試合は、立ち上がりから一進一退の展開でした。前半32分、河南のフランク・アチェンポン(Frank Acheampong)がペナルティーエリア内に鋭く進入し、左足でシュート。しかしボールは惜しくも左ポストを直撃し、先制とはなりませんでした。
後半に入っても河南は果敢にゴールを狙います。64分にはコーナーキックからルーカス・マイア(Lucas Maia)がヘディングシュートを放ちますが、これもポストを叩いてゴールならず。アウェーながら、河南が何度もホームの成都ゴールを脅かしました。
アディショナルタイムの大ピンチを守護神が防ぐ
試合終盤になると、ホームの成都蓉城も意地を見せます。後半アディショナルタイムには、フェリペ・シウバ(Felipe Silva)が決定的なシュートを放ちましたが、河南の守護神ワン・グオミン(Wang Guoming)がこれをセーブ。こぼれ球に反応したジョウ・ティム(Chow Tim)の追撃シュートもワンがしっかり抑え、土壇場で失点を防ぎました。
延長戦に入ってからもドラマは続きます。95分、成都のティモ・レッチェルト(Timo Letschert)がセットプレーからヘディングでネットを揺らしましたが、レッチェルトのプッシュ(押さえ込み)ファウルが認められ、得点は取り消しに。スタジアムの歓声は落胆へと変わり、試合はそのままPK戦にもつれ込みました。
PK戦は4-3、最後はワン・グオミンが勝利を手繰り寄せる
緊張感の高まるPK戦で、先に流れを崩したのは成都でした。成都のロムロ(Romulo)が大きくバーの上に外してしまい、スタジアムにどよめきが広がります。しかし河南側も、ルーカス・マイアが同じように枠を外し、両チームとも一人ずつ失敗する展開となりました。
勝負を決めたのは、やはりこの日たびたびチームを救ってきた守護神でした。最後のキッカーとなった成都のレッチェルトのシュートを、ワン・グオミンが読み切ってセーブ。PK戦は4-3で河南が制し、歴史的な勝利の瞬間を迎えました。
リーグ12位からの快進撃、河南FCの躍進が示すもの
河南FCは、中国スーパーリーグでは現在12位に位置づけられています。数字だけ見れば中位から下位のクラブですが、今年6月のリーグ戦(CSL)でも、当時4位だった成都蓉城を3-2で破っており、すでに伏兵以上の存在感を示していました。
今回の中国FAカップ準決勝で、河南はリーグ上位クラブを再び撃破したことになります。カップ戦はしばしば一発勝負の怖さや番狂わせが語られますが、河南の場合は偶然ではなく、堅実な守備と速攻を軸にした戦い方が結果に結びついていると見ることができます。
ダニエル・ラモス監督が率いるチームは、守備陣の集中力とゴールキーパーの存在感、そして少ないチャンスをものにしようとする前線のスピードを武器に、リーグ終盤から存在感を高めてきました。中国サッカー全体を見ても、中位クラブが上位勢に挑み続ける構図は、リーグの競争力を押し上げる要素になっています。
決勝の相手は北京国安か雲南玉昆か
河南FCが中国FAカップ決勝で対戦するのは、北京国安と雲南玉昆の勝者です。両クラブは、水曜夜に行われるもうひとつの準決勝で顔を合わせる予定となっています。
河南にとっては、いずれが相手になっても初のタイトル獲得に向けて大きな壁となりますが、今回のように粘り強く守り、少ないチャンスを得点につなげることができれば、さらなる番狂わせも十分にありえます。
- 守護神ワン・グオミンが決勝でも安定したセービングを見せられるか
- アチェンポンら前線の選手が、カウンターからどれだけ相手守備を揺さぶれるか
- ラモス監督が決勝に向けてどのような戦術的修正を施すのか
日本から中国サッカーをフォローする読者にとっても、中国FAカップ決勝は、アジアサッカーの現在地と多様性を感じ取る貴重な機会になりそうです。リーグ順位だけでは見えないクラブの力や、カップ戦ならではのドラマに目を向けてみると、新たな視点で国際サッカーを楽しむことができます。
Reference(s):
Henan FC beat Chengdu Rongcheng to reach Chinese FA Cup final
cgtn.com








