卓球WTTヨーロッパスマッシュ:Sun Yingsha/Wang Manyuが女子ダブルス制覇
卓球の国際大会「WTTヨーロッパスマッシュ」で、女子ダブルスの頂点に立ったのは中国のトップシード、Sun YingshaとWang Manyuのペアでした。スウェーデン・マルメで行われた決勝で、日本のMiwa Harimoto/Satsuki Odo組をフルゲームの末に振り切り、初開催となる大会でタイトルをつかみました。
女子ダブルス決勝:フルゲームにもつれたトップ対決
注目の女子ダブルス決勝は、Sun Yingsha/Wang Manyu(中国)とMiwa Harimoto/Satsuki Odo(日本)の対戦。スコアは3対2(9-11, 13-11, 11-8, 11-13, 11-2)と、最後までもつれる展開になりました。
第1ゲームは日本ペアが先取
試合序盤、中国ペアはやや硬さが見られました。第1ゲームは9-8とリードしながらも、そこから3ポイントを連取されて9-11で逆転を許します。日本のHarimoto/Odo組が、粘り強いラリーと勝負どころの集中力で先にセットを奪いました。
第2・第3ゲームで中国ペアが立て直し
第2ゲームに入ると、中国ペアはスタートから5-1とリズムをつかみます。一時は10-6とゲームポイントを迎えましたが、日本ペアも5本連続でしのぎ、簡単にはセットを渡しません。それでも最後は13-11でSun/Wang組が取り切り、マッチカウントを1-1に戻しました。
続く第3ゲームでは、2-1とリードを許した場面から6連続ポイントを奪うなど、トップシードらしい安定感を発揮。最終的に11-8でこのゲームも制し、主導権を引き寄せます。
第4ゲームで再び振り出し、決着は最終ゲームへ
第4ゲームは、両ペアの流れが何度も入れ替わる展開になりました。Harimoto/Odo組が5-2とリードした直後に6ポイント連取を許し、今度は中国ペアが8-5と逆転。しかし日本ペアも負けじと5連続ポイントで再逆転し、最終的に13-11で取り返してマッチカウント2-2。勝負は最終第5ゲームに委ねられます。
最終ゲームは中国ペアが11-2で圧倒
緊張感の続いた第4ゲームとは対照的に、第5ゲームは中国ペアが完全に主導権を握りました。サーブ・レシーブからの3球目攻撃、ラリーでの配球ともに精度が上がり、あっという間に点差を広げて11-2。3対2でフルゲームの接戦をものにし、女子ダブルスのタイトルを獲得しました。
この勝利により、中国は前日に行われた混合ダブルスでのLin Shidong/Kuai Man組の優勝に続き、今大会2つ目のタイトルを手にしています。
翌日はダブルスの相棒同士が女子シングルス決勝で激突
女子ダブルスで頂点に立ったSun YingshaとWang Manyuは、翌日に行われる女子シングルス決勝で、今度はライバルとして対戦します。世界ランキング1位と2位が揃ったオール中国の決勝は、技術だけでなくメンタル面の駆け引きも含めて注目が集まります。
Sun YingshaはChen Yiとの同国対決を4-1で制す
女子シングルス準決勝でSun Yingshaが対戦したのは、中国勢の中でも「今大会最大のサプライズ」とされるChen Yiでした。世界ランク1位のSunは、最初の2ゲームを11-2、11-3と圧倒的な内容で連取します。
第3ゲームではChenが11-3で取り返し、流れを変えるかに見えましたが、Sunは要所での安定感を失いませんでした。第4ゲームを11-7、第5ゲームを11-9で連取し、トータル4対1で決勝進出を決めています。
Wang ManyuはShi Xunyaoをストレートで下す
もう一方の準決勝では、Wang ManyuがShi Xunyaoと対戦しました。この試合はWangが終始主導権を握り、11-7、12-10、11-3、11-7のストレート勝ち。危なげない内容で決勝に進み、ダブルスのパートナーであるSunとの「同士討ち」を実現させました。
ダブルスでは息の合ったコンビネーションを見せた2人が、シングルスではどのような駆け引きを見せるのか。戦術の読み合いや、お互いの弱点をどこまで突きにいくのかが見どころとなりそうです。
男子シングルス:Lin Shidongが大逆転で決勝へ
中国勢は男子シングルスでもタイトル獲得の可能性を残しています。トップシードのLin Shidongは、フランスのSimon Gauzyとの準決勝でフルゲームにもつれ込む激戦を制しました。
Linは第1ゲームを11-4で先取したものの、その後はGauzyに11-7、11-9、11-5と3ゲーム連取を許し、1対3と崖っぷちに追い込まれます。しかし、そこから粘り強く盛り返し、第5ゲームを11-8、第6ゲームを11-9、第7ゲームを11-7で連取。3ゲーム連続で取り返す劇的な逆転勝利で決勝進出を決めました。
決勝の相手は、地元スウェーデンの第6シード、Truls Moregardです。Linが勢いそのままにタイトルに届くのか、それともMoregardが地元ファンの前で存在感を示すのか、男子シングルスの頂上決戦にも注目が集まります。
男子ダブルスは香港特別行政区ペアが優勝
男子ダブルスでは、香港特別行政区のWong Chun Ting/Chan Ho Wah組がタイトルを手にしました。決勝で中国のLin Shidong/Huang Youzheng組と対戦し、フルゲームの末に逆転勝利を収めています。
スコアは3対2(7-11, 11-9, 4-11, 11-6, 11-8)。第1ゲームと第3ゲームを落としながらも、第4ゲーム以降でゲーム内容を立て直し、終盤の勝負どころをしっかり取り切りました。混合ダブルスと女子ダブルスを中国が制した一方で、男子ダブルスでは香港特別行政区のペアが存在感を示した形です。
初開催のWTTヨーロッパスマッシュが映す卓球の現在地
WTTヨーロッパスマッシュは、スウェーデン・マルメで行われている大会で、今回が初開催となります。女子ダブルス決勝での中国と日本の対決、男子シングルスでの中国と欧州選手の激戦、そして男子ダブルスでの香港特別行政区ペアの優勝など、各地の選手がしのぎを削る国際舞台となっています。
とくに日本のMiwa Harimoto/Satsuki Odo組が、世界トップのSun/Wang組を相手にフルゲームまで持ち込んだことは、日本の若い世代の成長を示すものでもあります。一方で、中国勢や香港特別行政区の選手たちは、複数種目で存在感を発揮し、層の厚さを示しました。
国際卓球の勢力図は、アジア勢を中心にしつつも、欧州勢も着実に力を伸ばしています。今大会の結果は、今後の世界卓球ツアーや世界選手権、オリンピックに向けた流れを考えるうえでも、重要な一つの手がかりといえるでしょう。日本のファンにとっても、単なる結果の確認にとどまらず、「どの地域の選手が、どんなスタイルで世界をリードしているのか」を考えるきっかけになる大会となりました。
Reference(s):
Sun Yingsha, Wang Manyu win women's doubles title at WTT Europe Smash
cgtn.com



