CBA遼寧の象徴ハン・デジュンが引退 18年一筋のキャリアに幕
中国プロバスケットボールリーグ(CBA)で長年活躍してきたビッグマン、ハン・デジュンが2025年、現役生活に幕を下ろしました。遼寧フライングレパーズ一筋で18年プレーし、4度のリーグ優勝を支えた中心選手の引退は、国際スポーツニュースとしても大きな節目となります。
18年を捧げた「遼寧一筋」のセンター
クラブによると、遼寧フライングレパーズは月曜日の午後、ハン・デジュンの現役引退を正式に発表しました。発表の中でクラブは、ハンを「偉大な選手、精神的リーダー、元キャプテン、そして不動の先発センター」と称え、この退団がチーム史における一つの華やかな章の終わりを意味すると位置づけています。
38歳のハン・デジュンは、プロとしての約18年間をすべて遼寧で過ごしました。現代スポーツでは、選手がより良い条件を求めてチームを移籍することが当たり前になりつつありますが、その中でハンは、一つのクラブにキャリアを捧げた稀有な存在でした。
CBAを代表するビッグマン、その実績
ハン・デジュンのキャリアは、数字の上でもCBA史に刻まれています。クラブによると、その実績は次のように要約できます。
- CBA歴代リバウンド数でトップ3に入る存在
- CBA通算得点ランキングでも歴代トップ10入り
- CBAオールスターに6回選出
- 中国の全国大会であるナショナルゲームズ(National Games)で金メダル2回
- CBA優勝4回の中心メンバーとして貢献
数字だけを並べても、リーグを代表するインサイドプレーヤーだったことが分かりますが、遼寧にとってのハンは、それ以上の存在でした。コート上の安定感に加え、ロッカールームの精神的支柱として、若手選手たちを引き上げる役割も担ってきたとされます。
お金より「地元への思い」 揺るがなかった選択
ハン・デジュンのキャリアを象徴するのは、やはり遼寧への強い愛着です。報道によると、彼が全盛期にあった頃、複数のクラブが遼寧での年俸を大きく上回る好条件の契約を提示していました。それでも彼は移籍を選びませんでした。
その理由について、ハンはこう語っています。「僕は遼寧の生まれなんです。僕にとっては、お金より気持ちの方が大事。遼寧との縁は特別で、お金では決して買えないものなんです」。
市場価値を最大化することが重視されがちなプロスポーツの世界で、ハンはあえて地元への思いやクラブとの絆を優先しました。この選択は、単なる美談にとどまらず、スポーツと地域社会のつながりのあり方を改めて考えさせられるエピソードです。
現代スポーツに投げかける問い
グローバル化が進み、リーグや国をまたいだ移籍が日常になった現代スポーツでは、選手はしばしば「商品」として語られます。その一方で、ハン・デジュンのように、地元クラブと運命共同体のような関係を築く選手も存在します。
18年という時間は、単なるキャリアの長さ以上の意味を持ちます。ファンが彼の背番号に思い出を重ね、地域が選手の成長とともに歩んできた歴史でもあります。ハンの引退は、CBAファンだけでなく、欧州サッカーやNBAなどを日常的に追う日本のスポーツファンにとっても、「選手とクラブの関係とは何か」「お金と忠誠心はどうバランスを取るべきか」を考えるきっかけになりそうです。
遼寧フライングレパーズとCBAのこれから
絶対的なセンターであり精神的支柱でもあった選手が去ることは、どのチームにも大きな転換点をもたらします。遼寧フライングレパーズは、ハンの不在を前提に、新たなリーダー像を模索していくことになるでしょう。
一方で、こうした「ワンクラブマン」の存在は、CBAというリーグ全体の物語を豊かにします。スター選手の移籍劇もスポーツの魅力ですが、ハン・デジュンのように、地元とともに歩んだキャリアがあるからこそ、リーグには厚みと連続性が生まれます。
ハンの引退によって、コート上で彼を見る機会はなくなりますが、遼寧フライングレパーズやCBAの歴史を語るときに、その名前が外せない存在であり続けることは間違いありません。
「読みやすいけれど考えさせられる」視点
今回のニュースは、単なる一人のバスケットボール選手の引退にとどまりません。国際ニュースとして、中国のプロスポーツのあり方や、地域とクラブの結びつき、そしてお金だけでは測れない価値について考える材料を与えてくれます。
スマートフォンでさっと読める短いニュースであっても、そこから自分なりの問いを持ち帰ることができます。ハン・デジュンの18年間をどう見るかは、スポーツファン一人ひとりの価値観を映す鏡でもあるのかもしれません。
Reference(s):
Liaoning stalwart Han Dejun retires after trophy-laden CBA career
cgtn.com







