重量挙げIWF世界選手権79キロ級で世界記録 ジュニアンシャが204キロで金
重量挙げの国際大会であるIWF世界選手権男子79キロ級で、インドネシアのオリンピック王者リズキ・ジュニアンシャ(Rizki Juniansyah)がクリーン&ジャーク204キロの世界新記録を樹立し、トータル361キロで金メダルを獲得しました。
新設79キロ級、スナッチは波乱の滑り出し
2025年のIWF世界選手権で新たに導入された79キロ級に挑んだジュニアンシャは、まずスナッチ(バーベルを一気に頭上まで引き上げる種目)から競技をスタートしました。
1回目の試技では157キロを自信を持って成功させましたが、続く2回の試技には失敗。スナッチは157キロどまりとなり、この種目だけを見ると、163キロを挙げた朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)のリ・チョンソン(Ri Chong Song)、162キロのエジプトのアブデルラフマン・ユーネス(Abdelrahman Younes)に続く3位でした。
中国の17歳、ニン・ガン(Ning Gan)も157キロを成功させましたが、試技順などの差でスナッチは4位となりました。若い世代の台頭がうかがえる顔ぶれです。
クリーン&ジャークで世界新記録 204キロ
勝負の行方を大きく動かしたのは、後半のクリーン&ジャーク(バーベルを肩まで引き上げてから頭上に押し上げる種目)でした。ジュニアンシャはまず195キロを成功させて流れをつかむと、次の試技で一気に204キロに挑戦しました。
この204キロを見事に成功させ、クリーン&ジャークの世界記録を更新。しかもこの記録は、わずか約2時間半前にインドネシア代表のチームメート、ラフマト・アーウィン(Rahmat Erwin)が打ち立てたばかりの世界記録を塗り替えるものでした。
ジュニアンシャは最後の試技を棄権し、クリーン&ジャークは204キロで終了。それでもスナッチとの合計は361キロとなり、トータルでの世界選手権金メダルをつかみました。
1キロ差の大接戦 トップ3が360キロ台に密集
この日の男子79キロ級は、数字だけを見ても緊張感の高い勝負でした。ジュニアンシャのトータル361キロに対し、リ・チョンソンとアブデルラフマン・ユーネスはともに360キロで並び、わずか1キロ差の中にトップ3がひしめく結果となりました。
スナッチでリードした選手が必ずしも最終的な勝者にならないのが重量挙げの奥深さですが、スナッチで苦しみながらもクリーン&ジャークで巻き返し、世界記録と金メダルを同時に手にしたジュニアンシャの試合運びは、攻めの姿勢が際立つ内容だったといえます。
新階級で見えた勢力図 次世代の存在感も
新設された79キロ級で、インドネシア勢が世界記録と金メダルを勝ち取ったことは、今後の国際重量挙げ界の勢力図を占う上でも象徴的な出来事です。同時に、スナッチで存在感を見せたDPRKやエジプト、中国の選手たちの健闘も、競技全体のレベルの高さを示しています。
特に17歳のニン・ガンのような若い選手が早くもシニアの世界選手権で上位に食い込んでいることは、数年先を見据えたときに注目すべきポイントです。新しい階級での競争が始まったばかりの今、今回の79キロ級の結果は、これからの国際大会を占う一つのベンチマークになりそうです。
スナッチでの失敗から立て直し、クリーン&ジャークで世界新記録を決めて逆転優勝を果たしたジュニアンシャの一日の戦いは、重量挙げという競技が持つドラマをあらためて印象づけるものとなりました。
Reference(s):
Juniansyah sets clean-and-jerk world record with 204kg at IWF worlds
cgtn.com








