中国短距離レジェンド蘇炳添、ナショナルゲームズで現役に別れ
中国短距離界を代表する蘇炳添(スー・ビンティエン)選手が、中国のナショナルゲームズ男子4×100メートルリレーを最後に、21年にわたる現役生活に別れを告げました。36歳で迎えたラストレースは、世代交代と次の夢を感じさせる幕引きとなりました。
中国短距離レジェンド、21年のキャリアに幕
2025年も終盤に差し掛かる中、中国陸上界から大きなニュースが届きました。中国の短距離レジェンドとして知られる蘇炳添選手が、ナショナルゲームズで正式にトラック競技からの引退を表明しました。
蘇選手は21年に及ぶキャリアの最後の舞台として、広東チームの一員として男子4×100メートルリレーに出場しました。36歳となった今もなお第一線で走り続けてきた姿は、中国のみならずアジアの陸上ファンに強い印象を残してきました。
最後のレースは男子4×100メートルリレー
蘇選手は、Liu Hongxi、Shi Junhao、Chen Guanfeng 各選手とともに広東チームのメンバーとして出走しました。スタート時点での反応速度は全体4番手と悪くない入りでしたが、第1走者から第2走者へのバトンパスでミスが発生し、チームは大きく後れを取ります。
その後、第3走者の Shi、アンカーの Chen が懸命に追い上げましたが、広東チームの記録は38秒71。表彰台まではわずか0秒03及ばず、最終順位は4位でした。
レースを制したのは、100メートルの新チャンピオンである Li Zeyang 選手を擁する湖北チームで、タイムは38秒60。広東チームは最後まで粘り強く戦ったものの、届かずという結果になりました。
スマホで押さえるレースのポイント
- 種目:男子4×100メートルリレー(ナショナルゲームズ)
- 蘇炳添は広東チームの一員として出場
- 第1走から第2走へのバトンミスで出遅れ
- 広東チームは38秒71で4位、表彰台まで0秒03差
- 優勝は Li Zeyang を中心とする湖北チーム(38秒60)
「さよなら」でも「トラックは離れない」
レース後、トラックに別れを告げるセレモニーの場で、蘇選手は静かだが力強い言葉を残しました。
「今日は『さよなら』を言いましたが、愛するトラックを離れるつもりはありません」と蘇選手は語りました。また、「自分の国と若い選手たちのために、陸上競技で夢を生み出し続けたい。短距離選手たちが世代を超えて国際大会で最高のパフォーマンスを見せてくれることを願っています。ありがとう」と、感謝とエールを込めて締めくくりました。
競技者としてのキャリアは終えても、陸上界との関わりは続けていくという強い意志が伝わるメッセージです。今後は指導や育成、競技普及など、さまざまな形で若い世代とトラックをつなぐ役割を果たしていく可能性があります。
若い世代に引き継がれるバトン
今回のレースでは、物理的なバトンの受け渡しでミスが生じました。しかし、長年中国短距離界を牽引してきた蘇選手が若い世代に手渡した「精神的なバトン」は、しっかりと次のランナーたちに渡されつつあります。
結果だけを見ればメダルには届かなかったレースですが、最後まであきらめずに追い上げた走りと、レース後の言葉は、多くの若いスプリンターにとって大きな励ましとなるはずです。
国際ニュースとして見る蘇炳添のラストレース
中国のナショナルゲームズでの引退は、中国国内だけでなく、アジアの陸上シーンにとっても象徴的な出来事です。長く第一線で走り続けてきた選手が、国内最大級の舞台でキャリアの幕を閉じたことは、スポーツの世代交代を象徴するニュースとも言えます。
蘇選手が語った「世代から世代へと、国際大会でベストパフォーマンスを」という言葉は、国境を越えて、多くのアスリートとファンに共有される願いでもあります。日本を含むアジアの短距離界にとっても、彼の姿勢やメッセージは、競技力だけでなくスポーツマンシップの面でも一つの指標となるでしょう。
21年のキャリアに幕を下ろした蘇炳添選手。トラックで見せてきたスピードは、これからは若い世代の背中を押す力として、生き続けていきそうです。
Reference(s):
Su Bingtian bids emotional farewell at China's National Games
cgtn.com








