AFCON2025で物議のジェスチャー、アルジェリア協会がDRコンゴに謝罪
2025年にモロッコで行われたAFCON(アフリカ・ネーションズカップ)で、試合後の選手のジェスチャーが「侮辱的ではないか」と受け止められ、アルジェリアサッカー連盟(FAF)がDRコンゴ(コンゴ民主共和国)側に謝罪しました。勝敗の外側で起きる“文化的な意味の行き違い”が、国際大会の難しさを改めて浮き彫りにしています。
何が起きたのか:ラウンド16後のジェスチャーが波紋
問題となったのは、AFCON2025のラウンド16でアルジェリアがDRコンゴに1-0で勝利した後の出来事です。アルジェリアのFWモハメド・アムーラ選手が見せたジェスチャーが、DRコンゴの著名なサポーターを揶揄(やゆ)しているように見えるとして、SNSなどで議論を呼びました。
「Lumumba VEA」と呼ばれるスーパーファン、そのポーズの背景
ジェスチャーの対象だと受け止められたのは、DRコンゴのスーパーファンとして知られるミシェル・ンクカ・ンボラディンガさん(通称「Lumumba VEA」)です。彼は試合中、片腕を上げて静止する独特のポーズで知られています。
このポーズは、DRコンゴの独立の英雄パトリス・ルムンバに着想を得たものだとされ、単なる“応援スタイル”を超えた象徴性を帯びています。だからこそ、似た動きが模倣や揶揄と受け取られた場合、感情的な反発につながりやすい側面があります。
アムーラ選手はSNSで謝罪「意味を知らなかった」
アムーラ選手はその後、Instagramへの投稿で謝罪し、ポーズに込められた深い意味を理解していなかったと説明しました。
「感情的になっていて、背後にある意味を知らなかった。コンゴのファンの皆さんに謝罪します」
意図の説明と謝罪を同時に行う形で、火種の鎮静化を図った格好です。
FAF代表団がラバトでDRコンゴ側と面会、関係修復へ
FAFも組織として対応しました。報道によると、FAF代表団はモロッコのラバトでDRコンゴのサポーターが滞在するホテルを訪れ、当事者とされたンクカさんに対し、ニックネーム入りのアルジェリア代表ユニフォームを手渡しました。
この面会にはDRコンゴのスポーツ相ディディエ・ブディンブ氏も同席し、FAF側は一連の件への遺憾の意を示すとともに、アルジェリアとDRコンゴの長年の友好関係を改めて確認したとされています。
国際大会で起きやすい「意味の読み違い」をどう扱うか
スポーツの現場では、ジェスチャーや表現が国・地域ごとの歴史や記憶と結びつくことがあります。特にSNS時代は、瞬間の映像が切り取られて拡散し、意図と受け止めがすれ違ったまま炎上しやすいのが現実です。
- 当事者が早い段階で説明と謝罪を行うこと
- 競技団体が「個人」ではなく「組織」の言葉で補足すること
- 対面のコミュニケーションで感情の温度を下げること
今回の動きは、まさにその3点を揃える形になりました。勝利の余韻の中でも相手への敬意を保てるか――AFCONのような国際大会では、ピッチ外の振る舞いもまた注目され続けます。
Reference(s):
cgtn.com








