コンゴ民主共和国・ゴマ周辺の戦闘で2000人超負傷 WHOが感染症リスクを警告
コンゴ民主共和国東部の主要都市ゴマとその周辺で続く戦闘について、世界保健機関(WHO)は木曜日に発表した声明で、負傷者の急増と感染症拡大のリスクに強い懸念を示しました。日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、武力衝突が医療や公衆衛生に与える影響を考える重要な出来事です。
ゴマ周辺の戦闘で2,000人超が負傷
WHOによると、コンゴ民主共和国(DRC)東部の要衝ゴマとその周辺地域で続く戦闘により、これまでに2,000人を超える人々が負傷し、多くの命が失われています。
WHOの声明は、名前を明かしていない情報源の報告をもとに、北キブ州の3つの保健区域で確認されている被害状況を次のように示しています。
- 負傷者:2,029人(医療機関やその他の救護拠点で報告)
- 死亡者:45人
- 対象地域:北キブ州の3つの保健区域
ゴマは、コンゴ民主共和国東部で経済や物流の拠点となる重要な都市です。その周辺での戦闘激化は、多くの住民の生活や移動に直結し、人道状況を一気に悪化させるおそれがあります。
避難民の増加で高まる感染症リスク
WHOはあわせて、戦闘による住民の避難と国内避難民の増加が、感染症の拡大リスクを押し上げていると警告しています。特に懸念されているのは、mpox、コレラ、はしか(麻疹)といった疾患です。
これらはいずれも、人が密集し衛生状態が悪化しやすい避難生活の場で広がりやすい感染症です。
- mpox:発熱や発疹を伴うウイルス性感染症で、接触などを通じて広がります。
- コレラ:汚れた水や食べ物を介して感染し、激しい下痢や脱水を引き起こします。
- はしか(麻疹):非常に感染力が強く、ワクチン接種が途切れた地域では集団発生しやすい病気です。
戦闘によって住民が家を追われ、短期間に多くの人が限られた場所に集まると、トイレや安全な飲み水が不足しがちになります。その結果、コレラのような水を介する病気や、予防接種が行き届いていない子どもたちの間でのはしかの流行リスクが高まります。
医療体制のひっ迫というもう一つの危機
今回の報告は、負傷者や死亡者の数を示すだけでなく、現地の医療体制が大きく試されていることも浮き彫りにしています。
- 多数の負傷者の治療に医療機関の負担が集中する
- 感染症対策に必要な人員や物資を十分に確保しにくい
- 避難先から医療施設までの移動が困難になり、受診が遅れる
このように、武力衝突が続く状況では、「ケガを治す」ことと「感染症を防ぐ」ことの両方に対応しなければならず、現地の医療従事者や支援団体は極めて厳しい環境に置かれます。
遠く離れた危機から何を学ぶか
コンゴ民主共和国東部の戦闘と感染症リスクの高まりは、日本から見ると遠い出来事のように感じられるかもしれません。しかし、新型コロナウイルスの経験が示したように、感染症と人の移動は国境を越えてつながっています。
今回のWHOの警告は、次のような問いを私たちに投げかけています。
- 武力衝突が続く地域で、どのようにして最低限の医療と衛生環境を守るのか
- 国際機関や各国は、現地の保健システムをどう支えられるのか
- 私たちは国際ニュースを通じて、人道危機と健康問題の関係をどう理解し、議論していくのか
日本語で国際ニュースを追うことで、遠くの地域で起きている出来事を「どこかの国の話」ではなく、同じ地球上で起きている共通の課題として捉え直すことができます。コンゴ民主共和国・ゴマ周辺の状況は、紛争と公衆衛生が深く結びついている現代の現実を改めて示していると言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








