植物の電気で灯りをつける ペルー発・貧困地域を照らす新システム video poster
ペルーの首都リマからの報道によると、ペルーの若い発明家が、植物から生まれる電気を使う照明システムを開発しました。電力網から取り残された地域に安定した灯りを届けることを目指すこの試みは、持続可能なエネルギーと貧困問題の両方に関わる国際ニュースとして注目されています。
電気のない子ども時代が生んだ発想
この発明者はペルーで貧困の中で育ち、自宅には電気が通っていなかったといいます。暗くなれば家の中は真っ暗で、照明のありがたみと「電気がない」という現実の厳しさを、日常の中で痛感してきました。
その経験から、「電力にアクセスできない人たちが、身の回りにあるもので明かりを手に入れられないか」という問いを抱き続けてきたとされます。今回の植物発電による照明システムは、そうした個人的な原体験から生まれたアイデアです。
植物が「小さな発電所」に
新しい照明システムは、植物と土壌の働きを利用して電気を取り出し、その電力でライトを点灯させる仕組みです。植物のそばに設置した装置が電気を集め、小さな照明として利用できるようにします。
従来の太陽光パネルや発電機と比べて、植物は生活空間の一部としてすでに存在していることが多く、景観を大きく変えることなく導入できる可能性があります。また、燃料を必要としないため、環境への負荷も抑えられると期待されています。
電力の届かないコミュニティに安定した灯りを
発明者は、自身が電気のない家で育った経験を踏まえ、この植物発電システムを「電気のない、あるいは停電が多いコミュニティ」に広げていきたいと考えています。安定した照明は、夜間の学習や仕事、安全の確保など、生活の質を大きく左右します。
特に、山間部やジャングル地帯など、送電線を延ばすことが難しい地域では、小規模で自立した電源が重要になります。植物を使った照明システムは、そうした場所での現実的な選択肢の一つになり得ます。
植物発電が持つ可能性と課題
植物から得られる電気を活用する照明は、次のような点で期待されています。
- 再生可能なエネルギー源として、環境負荷を抑えられる
- 既存の自然環境を生かしながら、生活インフラを整えられる
- 小規模な装置でも導入でき、地域のニーズに合わせて柔軟に設置できる
一方で、発電量やコスト、装置の耐久性など、実用化に向けて検証すべき課題もあります。安定して十分な電力を確保できるかどうかは、今後の技術開発や運用の工夫にかかっています。
「エネルギーへのアクセス」をどう広げるか
ペルーから生まれた今回の植物発電システムは、世界各地で続くエネルギー格差への一つの問いかけでもあります。電源スイッチを押せば当たり前のように明かりがつく生活は、いまも多くの人々にとって「当たり前」ではありません。
植物を使った照明は、すべての問題を一度に解決する魔法の技術ではありませんが、「身近な自然を味方につけて、エネルギーへのアクセスを広げる」という新しい発想を示しています。今後、このアイデアがどのように改良され、どの地域で実用化されていくのか。持続可能なエネルギーと国際社会の格差是正を考えるうえで、注目していきたい動きです。
Reference(s):
Plant-powered light system can illuminate communities in need
cgtn.com








