米テキサス・ニューメキシコで麻しん拡大 患者317人に、過去10年で最大級
米テキサス州とニューメキシコ州で麻しん(はしか)の感染が広がり、患者数は317人に達しました。アメリカが直面する過去10年で最大級の麻しん流行は、日本にとっても「ワクチンと感染症」を考え直すきっかけになりそうです。
テキサス・ニューメキシコで患者317人に
米疾病対策センター(CDC)の最新のまとめによると、テキサス州とニューメキシコ州の麻しん患者は火曜日時点で317人となり、4日前の294人から急増しました。アメリカ全体では、今年の症例数がすでに前年の285件を上回っていて、この10年で最大級の流行となっています。
流行の中心はテキサス州ゲインズ郡
今回の麻しん流行の中心地とされるのが、テキサス州のゲインズ郡です。同郡の患者数は火曜日に191人となり、3月14日時点の174人から増加しました。テキサス州全体では、これまでに36人が入院しており、地域医療への負荷も高まっています。
オクラホマでも未接種者に疑い例
さらに、隣接するオクラホマ州にも影響が及び始めています。州の保健当局は金曜日、テキサスとニューメキシコの流行に接触した未接種の人たちの中から、麻しん様の症状を示す4人の疑い例が報告されたと明らかにしました。
未接種の子どもが死亡 2015年以来の死亡例
今回の流行では、重い結果も出ています。テキサス州では2月、基礎疾患のないワクチン未接種の子どもが麻しんで死亡しました。アメリカで麻しんによる死亡例が確認されたのは2015年以来とされています。
ニューメキシコ州でも、ワクチン未接種の成人が死亡したケースが調査中です。正式に麻しんによる死亡と認定されれば、流行の深刻さを象徴する事例となります。
MMRワクチンが「最も重要な予防手段」
CDCは、麻しん・おたふくかぜ・風しんを同時に防ぐMMRワクチンが、麻しん予防の最も重要なツールだと強調しています。今回報告されている死亡例はいずれもワクチン未接種者であり、ワクチンの有無がリスクに大きく影響していることがうかがえます。
麻しんは空気中に長く漂う飛沫(ひまつ)を通じて広がる、非常に感染力の強いウイルス性疾患です。発熱やせき、全身の発疹だけでなく、まれに肺炎や脳炎など命に関わる合併症を引き起こすこともあります。
日本の読者にとってのポイント
今回のアメリカの事例は、遠い国のニュースのように見えますが、日本にとっても無関係ではありません。国際的な人の移動が活発な時代には、どこかの地域で感染症が拡大すれば、距離に関係なく日本に波及する可能性があります。
日本の読者にとって、改めて意識しておきたいポイントは次の3つです。
- 自分や家族が必要なワクチン接種を完了しているか、母子手帳や接種記録で確認すること
- 体調不良が続く場合、早めに医療機関に相談し、海外渡航歴や接触歴を正確に伝えること
- 感染症やワクチンに関する情報は、公的機関や信頼できる医療専門家の発信を優先して参照すること
「読み流さない」国際ニュースとして
317人という数字は、日本から見ると一見遠いアメリカ国内の出来事に見えるかもしれません。しかし、ワクチン未接種の子どもの死亡や、周辺州への波及といった一つひとつの事例は、予防できるはずの感染症をどう防ぐかという、私たち自身の課題を映し出しています。
国際ニュースを単なる海外の話として読み流さず、自分や身近な人の行動につなげられるかどうかが、これからの情報との付き合い方を左右していきます。
Reference(s):
Measles cases in Texas, New Mexico rise to 317 as outbreak spreads
cgtn.com








