米テック4社トップが議会証言 AIインフラとルール作り
AI(人工知能)の開発競争が世界で激しさを増すなか、米ワシントンの連邦議会議事堂・キャピトルヒルで、OpenAIやマイクロソフト、半導体大手AMDなどのトップが証言し、AI時代の「能力構築」とインフラ投資の重要性を訴えました。
米議会に集結したテック業界の顔ぶれ
証言したのは、OpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)、半導体メーカーAMDのリサ・スーCEO、AIクラウドコンピューティング企業CoreWeaveの共同創業者マイケル・イントレーター氏、マイクロソフトの副会長兼社長ブラッド・スミス氏の4人です。
木曜日(現地時間)の公聴会では、AI産業が直面する最大の機会とリスク、そして業界が必要としている支援について、4人がそれぞれの立場から意見を述べました。
アルトマン氏が語った「二つの革命」
アルトマン氏は冒頭、AIの社会的インパクトについて「インターネットと同じくらい、あるいはそれ以上に大きな変化になる」との見方を示しました。その上で、「そのためにはインフラへの投資が極めて重要だ」と強調しました。
同氏は、AIとエネルギー生産という「二つの革命」を同時に進める必要性にも触れ、この二つが組み合わさることで、私たちが暮らす世界が大きく、そして前向きに変わっていくとの期待を語りました。
広がる論点:半導体から人間関係まで
公聴会での議論は、技術的な論点から社会・倫理的なテーマまで幅広く及びました。とくに取り上げられたのは次のような争点です。
- 半導体の性能をめぐる産業界の競争
- AIが雇用に与える影響と、新たな仕事のあり方
- 高度なAIシステムが人と人との関係やコミュニケーションをどう変えるか
- 膨大な計算資源を支える電力需要と発電インフラ
AIはビジネスだけでなく、私たちの働き方や人間関係のあり方まで静かに組み替えつつあります。議会とテック企業の対話は、そのスピードと方向性をどうコントロールするかを探る場になりつつあると言えます。
企業間・国家間で高まるAI競争
今回の公聴会の背景には、AIの主導権をめぐる企業間・国家間の競争の激化があります。OpenAIは、アルファベットやメタといった米IT大手に加え、中国の企業が開発するモデルとも、性能や市場でしのぎを削っています。
一方で、公聴会では中国や欧州連合(EU)との関係も視野に入れながら、AI技術が国際ビジネス、文化、地政学に与える影響が議論されました。各国・地域がどのようなルールや価値観を共有できるのかは、今後の重要なテーマとなりそうです。
共通するメッセージ:政策の「わかりやすさ」を
4人の証人に共通していたのは、AI関連プロジェクトや資金調達に関する政策や手続きを「分かりやすく、進めやすいものにしてほしい」という要望です。
AIインフラの整備には、大規模な投資と長期的な計画が必要になります。不透明なルールや複雑な手続きが続けば、技術革新のスピードが落ちる可能性もあります。企業側は、明確な枠組みのもとで責任ある開発を進めたいという姿勢を示した形です。
AIの機会とリスクをどうバランスさせるのか。米議会とテック企業による今回の対話は、その問いに向き合う一つのステップです。同時に、その行方はアジアを含む世界のAI政策やビジネス環境にも静かに影響していくことになりそうです。
Reference(s):
US tech leaders testify to Congress on AI competence building
cgtn.com








