Meta AIに動画編集機能、50種AIプリセットで10秒動画を加工
Metaが対話型AI「Meta AI」に動画編集機能を追加しました。最大10秒の短い動画を、あらかじめ用意された人工知能(AI)プリセットで簡単に加工できるようにするもので、クリエイターだけでなく一般ユーザーも使いやすい機能を目指しています。
Meta AIに追加された新しい動画編集機能とは
Metaは水曜日に、Meta AIへ動画編集機能を組み込むと発表しました。この機能では、ユーザーが短い動画をアップロードし、用意されたAIプロンプト(AIへの指示文)を選ぶだけで、動画のスタイルや雰囲気を自動で変えることができます。
今回の機能は、同社が開発してきた動画生成モデル「Movie Gen」系のAIモデルから着想を得たとされ、短いクリップを映画のワンシーンのように見せるような表現も想定されています。
- 最大約10秒の短尺動画を対象に編集
- 約50種類のAIプリセット(あらかじめ用意された編集スタイル)を利用可能
- クリエイターからのフィードバックを元にプリセットを設計
- 動画編集アプリ「Edits」に組み込みやすい形で提供
Meta AIはすでに画像生成機能を各プラットフォームで提供しており、今回の動画編集機能はその延長線上に位置づけられます。
50種類のプリセットで誰でも「それっぽい動画」を
現時点では、ユーザーが自由に細かい設定を調整するのではなく、用意された約50種類のプリセットから選ぶ形になっています。ユーザーは10秒の動画を読み込ませ、そのうえで「アニメ風」「ノスタルジック」「映画風」といったイメージに近いプリセットを選ぶイメージです。
Metaによると、これらのプリセットはクリエイターからの意見や要望をもとに作られており、同社の編集アプリ「Edits」にもスムーズに取り込めるよう設計されています。短い時間で複数パターンを試せるため、SNS向けのショート動画を量産したい人にとっては、作業効率を高める選択肢になりそうです。
「誰もが実験できるように」Metaのねらい
Metaは公式ブログで、この機能について「誰もが創造的に実験し、楽しくおもしろい動画を作れるようにするために開発した」と説明しています。高度な編集スキルがなくても、AIがある程度仕上げてくれることで、動画制作のハードルを下げたいという狙いがうかがえます。
同時に、Metaはこれまでサードパーティ(外部)の動画編集アプリに依存していたクリエイターを、自社のツール群に囲い込む狙いも持っていると考えられます。画像生成に続き、動画編集まで一つのAIアシスタント上で完結できるようになれば、プラットフォームとしての魅力は増します。
年内にカスタマイズ機能も追加予定
Metaは、こうしたAI動画編集機能について、2025年内にさらにカスタマイズの幅を広げる計画も明らかにしています。今はプリセットを選んで使う形ですが、今後はユーザーが細かく調整できるオプションが追加される見込みです。
たとえば、色味やコントラスト、エフェクトの強弱などをユーザー側で調整できるようになれば、「AI任せのテンプレ動画」から一歩進んだ作品作りがしやすくなります。プリセットによる手軽さと、細かく作り込みたいニーズの両方をどう満たすのかが、今後の焦点になりそうです。
短尺動画×生成AIが変えるクリエイター環境
今回のMeta AIのアップデートは、短尺動画と生成AIの組み合わせが、クリエイター環境をどう変えていくのかを考える上でも象徴的です。短い動画を大量に作る必要のあるインフルエンサーや企業アカウントにとって、AIによる半自動編集は強力なツールになり得ます。
一方で、動画の「似たような表現」が増えすぎるリスクや、どこまでAIに任せ、どこから人間の個性を出すのかという問題もあります。視聴者の目が肥えるなかで、AIが作る動画と、人が時間をかけて作り込んだ動画の差別化は、今後の議論のポイントになりそうです。
これから注目したいポイント
- 10秒・50プリセットという制約が、どこまで実用的か
- カスタマイズ機能が追加された際、従来の動画編集アプリとの差別化がどう図られるか
- クリエイターと一般ユーザーの双方にとって、使いやすさと表現の自由度を両立できるか
AIを使った動画編集は、今後数年でさらに進化していくとみられます。Meta AIの新機能は、その変化の最前線をうかがう一つの事例だと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








