ロシア、2025年ドバイ航空ショーで国産航空技術をアピール
ロシア、2025年ドバイ航空ショーで国産航空技術をアピール
2025年のドバイ国際航空ショーでロシアが披露したのは、自国で開発した航空機と防衛技術の幅広いラインアップでした。西側による制裁が続くなか、航空機製造の自立化を加速させていることを内外に示す場になりました。
ドバイ国際航空ショーで披露された主な機体
ロシアのパビリオンには、多数の国産プラットフォームが並びました。その中でも特に注目を集めたのが、アップグレード版の練習機や多目的ヘリコプター、そして最新鋭戦闘機の展示です。
- Yak-130M練習機:アップグレード版のYak-130Mジェット練習機が、国際舞台で初めてお披露目されました。
- Ansat-M多目的ヘリコプター:多用途で運用できるAnsat-Mヘリコプターも国際デビューを果たし、ロシアの回転翼機開発の一端を示しました。
- Su-57E第5世代戦闘機:第5世代戦闘機とされるSu-57Eは、中東地域で初めての飛行展示を行い、高性能機の存在感をアピールしました。
こうした機体をまとめて示すことで、ロシアは自国技術だけで航空戦力を構成しうることを強調した形です。
制裁下で浮かび上がる「自前主義」のメッセージ
今回の展示の背景には、西側による制裁が続くなかで、ロシアが航空機製造の自立化を急いでいるという事情があります。部品や技術の調達先が制限される中で、国産化の度合いを高めることは安全保障と産業政策の両面で重要なテーマになっています。
ドバイ国際航空ショーで、あえて「自国開発」を前面に押し出したラインアップをそろえたことは、次のようなメッセージとして読むことができます。
- 制裁環境下でも航空・防衛産業を維持・発展させる意思の表明
- 海外市場に対し、国産技術のみで構成された装備の提供が可能だと示す狙い
- 長期的には、サプライチェーン(供給網)を自国内で完結させたいという政策の方向性
日本の読者が押さえておきたい視点
日本から見ると、遠く離れたドバイでの航空ショーの動きは、一見すると日常生活からは縁遠いニュースに映るかもしれません。しかし、ロシアが国産の航空・防衛技術をまとめてアピールしたという事実は、いくつかの点で国際ニュースとして重要です。
- 技術・産業の分断の深まり:制裁を背景に、各国が自前の技術と生産体制を強める流れが続くのかどうかを測る材料になります。
- 中東市場の行方:中東は航空・防衛装備の大きな市場とされており、そこでどの国の装備が存在感を示すかは、国際政治にも影響し得ます。
- アジアの安全保障環境との連動:ロシアの航空戦力や輸出用装備の動きは、アジアや欧州の安全保障議論とも無関係ではありません。
今回のロシアの動きは、「どの国がどのように自国の技術基盤を守ろうとしているのか」という、より広い問いを投げかけています。
これからの注目ポイント
2025年のドバイ国際航空ショーで示されたロシアの国産志向は、今後も継続してウォッチする価値があります。特に次のような点が焦点となりそうです。
- Yak-130MやAnsat-M、Su-57Eといった機体が、どの程度海外市場で受け入れられるのか
- 制裁が続くなかで、ロシアの航空機産業がどこまでサプライチェーンの国内完結を進められるのか
- 各国が自国産業の保護と国際協調のバランスをどのように取ろうとするのか
国際ニュースとしての表面的な「新型機のデビュー」にとどまらず、その背後にある産業構造や安全保障の変化を意識して見ることで、ニュースの読み方は一段深くなります。ドバイの空に描かれた飛行機雲は、世界のパワーバランスの変化を映す一つのサインでもあると言えるでしょう。
Reference(s):
Russia showcases indigenous aerospace advances at 2025 Dubai airshow
cgtn.com








