CES2026開催中:中国本土発のAI・ロボットが“次の当たり前”を提示
米ラスベガスで1月6日から開催中(9日まで)のCES 2026で、中国本土の企業がAIやロボティクスの“使い方”を具体的な製品として示し、会場の注目を集めています。
CES 2026とは:いま何が集まっているのか
主催する米Consumer Technology Association(CTA)によると、CES 2026には155以上の国と地域から数千の出展者が参加し、4日間で400以上のセッション、1,300人超の登壇者が予定されています。技術トレンドの発見だけでなく、産業連携や社会課題へのアプローチを議論する場としての性格も強まっています。
中国本土企業の見どころ:AIが“道具”になり、ロボットが“日用品”へ
今回の展示で目立つのは、「高度な技術」そのものよりも、誰が・どんな場面で・どう使えるかを前提にした設計です。複数の出展内容からは、AIとロボットが“専門家のもの”から“生活者の道具”へ移る気配が読み取れます。
外骨格が「モジュール式」へ:スポーツから高齢者まで
ロボティクス企業Ascentizは、モジュール型外骨格システムを披露したとされています。競技者やアウトドア層だけでなく、高齢者の利用も想定し、「必要な部位・用途に合わせて組み替える」という発想が特徴です。外骨格はこれまで工場・物流などの業務用途の印象が強い分野ですが、消費者向けの文脈に寄せた提案が増えています。
動画制作AIが「テキスト操作」で身近に:編集の敷居を下げる
Kling AIは、動画の作成・編集を支援するAIツールをデモしたと伝えられています。サービス開始から約18カ月で生成動画数が大きく伸び、プロの映像制作者の利用もある一方、最新版は技術知識が少ない利用者でも扱える設計を掲げています。たとえば編集作業を、テキストで「昼を夕暮れに」「通行人を消す」といった指示で進められる点が紹介されています。
ロボット掃除機は「壊さない」へ:家庭内の“リスク”を減らすAI
ロボット掃除機メーカーNarwalは「Flow 2」を発表。デュアルカメラで家庭内の物体を識別し、宝飾品や財布などの貴重品を検知して誤って巻き込む・傷つけるリスクを下げる設計だとしています。発売は2026年4月予定で、同社はアジア、欧州、北米での普及加速につながる可能性に言及しています。
“中国本土だけではない”CES:ロボットとヘルスの競争も加速
会場では他の企業も存在感を示しています。たとえば、Qualcommはハード・ソフト・AIを統合するロボティクス向けアーキテクチャや、産業向け自律移動ロボット(AMR)や等身大ヒューマノイドを視野に入れたプロセッサ「Qualcomm Dragonwing IQ10 Series」を発表。
ヘルステックでは、仏Withingsがスマート体重計「Body Scan 2」を披露。米Tombotは認知症などに悩む高齢者の心の支えを意図したロボット犬「Jennie」を提示し、カナダNuraLogixは鏡型デバイスで顔映像を解析するデモを行ったとされています。
一歩引いて見る:CES 2026が映す“次の標準”
- AIの価値が「賢さ」から「手間の削減」へ:動画編集や家事など、具体的な作業時間を減らす提案が中心に。
- ロボットは「性能」だけでなく「安心」へ:家庭内で壊さない・危険を増やさない、といった設計思想が前面に。
- 高齢化とケアの文脈がより濃く:見守り、心理的サポート、身体補助など、生活の延長線上のプロダクトが増加。
CES 2026は会期がまだ続いており(1月9日まで)、今後も追加発表や議論が出てくる可能性があります。展示を追ううえでは、「新しい技術」よりも新しい使われ方に注目すると、潮流が見えやすくなりそうです。
Reference(s):
Chinese innovations emerge as game changers at world's top tech event
cgtn.com








