ISS史上初の医療搬送へ、NASAが1月14日ドッキング解除目標
NASAは2026年1月、国際宇宙ステーション(ISS)で発生した医療上の事情を受けて、滞在中のクルーが予定を早めて地球に戻る可能性があると明らかにしました。ISSの運用史上初の「医療搬送」とされ、今後の判断と手順に注目が集まっています。
何が起きたのか:NASAが示した最新スケジュール
NASAによると、NASAとSpaceXは「Crew-11」のISSからの離脱(ドッキング解除)を米東部時間1月14日午後5時以降に設定。天候や回収条件が整えば、カリフォルニア沖で1月15日早朝の着水を目指すとしています。
- 対象:NASA-SpaceX「Crew-11」
- ISS離脱目標:1月14日(米東部時間)午後5時以降
- 着水目標:1月15日早朝(天候・回収状況次第)
- 着水地点:カリフォルニア沖
医療搬送の詳細は非公表、それでも「緊急」一色ではない
今回の医療上の事情について、NASAはISS船内でのけがが原因ではないこと、そして当該のクルーは容体が安定しており、緊急の避難が必要な状態ではないことを説明しました。一方で、当該者の氏名や具体的な症状など、医療に関わる詳細は公表されていません。
「史上初の医療搬送」という言葉は強く響きますが、NASAの説明からは、差し迫った危機というよりも、地上での医療対応も含めて最善の選択肢を取るための運用判断であることが読み取れます。
Crew-11とは:帰還する4人、ISSに残る1人
NASAによれば、Crew-11は2025年8月1日から任務に就いていました。ISSの長期滞在ミッションは一般に約6か月とされ、今回のクルーも「数週間以内」に帰還予定だったといいます。
帰還するのは次の4人です。
- マイク・フィンク宇宙飛行士(米国)
- ジーナ・カードマン宇宙飛行士(米国)
- 油井亀美也宇宙飛行士(日本)
- オレグ・プラトノフ宇宙飛行士(ロシア)
一方、クリス・ウィリアムズ宇宙飛行士(米国)はISSに残り、米国のプレゼンス(継続的な滞在体制)を維持するとされています。
次のミッションは前倒しも?「空白」を作らない運用
NASA当局者は、次の米国ミッションが予定より早くISSへ出発する可能性にも言及しました。ただし、具体的な日程などは示されていません。ISSは多数の国・機関が関わる運用で、乗員交代や輸送計画は安全性と整合性を最優先に組まれます。今回の判断が、次便の計画にどこまで影響するかも焦点になりそうです。
ISSの現在地:研究拠点としての役割と「2030年以降」
ISSは2000年から継続的に有人滞在が続く研究拠点で、将来の深宇宙探査(火星を含む)に向けた実験の場と位置づけられています。
NASAはISSについて、2030年以降に退役し、軌道を徐々に下げたうえで、大気圏で分解させ、太平洋の遠隔海域「ポイント・ネモ」(宇宙機の墓場として知られる海域)付近へ落下させる計画を示しています。運用の終盤に向かうほど、想定外への備えや柔軟な判断の重要性が増していくことも、今回のニュースが静かに示している点かもしれません。
要点まとめ
- ISSで医療上の事情が発生し、Crew-11が早期帰還の可能性
- NASAは1月14日(米東部時間)の離脱、1月15日早朝の着水を目標
- 当該クルーは安定、ISS内のけがが原因ではない
- 帰還4人、ISSに1人が残留し体制を維持
Reference(s):
cgtn.com








