中国、ITUに20万超の衛星計画提出 LEO衛星網競争が新局面へ
2025年末に中国が20万機を超える衛星計画を国際電気通信連合(ITU)へ提出し、低軌道(LEO)衛星網をめぐる国際調整と“早期申請”競争が2026年に入って一段と注目されています。
何が起きた?ITUに提出された「20万超」の衛星計画
ITUが日曜日に公開した記録によると、中国は2025年12月最終週に、20万機を超える衛星を対象とする申請(filings)を提出しました。
申請の中心は、CTC-1とCTC-2という2つの巨大コンステレーション(多数の衛星群)です。どちらも96,714機を宣言し、合計で19万機超に達します。これは、記録上「最大の衛星コンステレーション申請」とされています。
数字で整理(今回のポイント)
- 提出時期:2025年12月最終週
- 申請主体:ITU(国際的な周波数・軌道の調整ルールを扱う機関)
- 中心案件:CTC-1(96,714機)、CTC-2(96,714機)
- 合計:19万機超(2案件合算)+その他の申請
申請したのはどこ?新設登録の研究機関が運用機関として登場
ITUの記録では、CTC-1とCTC-2はいずれも同じ運用機関による申請です。運用機関は「Institute of Radio Spectrum Utilization and Technological Innovation」とされ、2025年12月に河北省で新たに登録された国家研究機関だと記されています。
また、巨大案件以外にも、中国の企業が申請を提出しており、衛星数は一桁から数千機まで幅があります。
なぜ「申請」が重要?LEOの混雑と周波数の取り合い
今回のニュースを理解する鍵は「LEO(低軌道)」と「周波数・軌道資源の調整」です。
LEO衛星は一般に高度200〜2,000kmで運用され、低遅延(通信の遅れが小さい)かつ大容量の通信に向くとされています。その一方で、衛星数が増えるほど、軌道や電波(周波数)をめぐる混雑が課題になります。
このため近年は、国際的な調整の必要性が高まり、早期の申請が大型コンステレーションをめぐる競争で重要な要素になっている、という位置づけが示されています。
他の中国企業や米国側の動き:2026年は「数の競争」だけではない
中国企業はLEOの大規模衛星網をめぐる主要な競争者の一角とされています。入力情報によれば、例えば次の計画が挙げられています。
- Shanghai Spacesail Technologies:2030年までに約15,000機の配備を目指す
- China Satellite Network Group:約13,000機規模のコンステレーションを計画
また、北京市豊台区の科学技術・情報化当局によれば、中国は2024年8月時点で51,300機超の衛星について申請していたとされます。今回の20万機超の申請は、その流れの延長線上にある動きとしても読めます。
米国側でも動きが続いています。2026年1月9日、米連邦通信委員会(FCC)は、SpaceXの第2世代(Gen2)Starlink衛星について追加7,500機の計画を承認し、承認済みGen2は約15,000機になったとしています。SpaceXは長期的にStarlinkを約42,000機まで拡張する構想も示しています。
今後の焦点:ITUルールの期限と「実際に運用できるか」
重要なのは、申請が提出された後のプロセスです。ITUルールでは、運用機関は定められた期間内に必要数の衛星を実際に使用開始しなければ、関連する周波数や軌道の権利を失うリスクがあるとされています。
つまり、申請規模が大きいほど注目は集まりますが、2026年以降は「どれだけ申請したか」だけでなく、どのようなスケジュールと体制で運用に移せるのか、そして国際調整の中で周波数・軌道をどう確保するのかが、静かに問われていきそうです。
宇宙は広いようでいて、使いやすい軌道と周波数は限られます。今回の20万機超の申請は、その“有限さ”を前提にした競争が、2026年に入って一段と現実味を帯びてきたことを映す出来事と言えます。
Reference(s):
cgtn.com








