中国本土の大型UAV「Taurus」、西蔵から四川へ1100km物流フライトを初検証
中国本土で、大型固定翼ドローン(UAV)による「高原(プラトー)長距離物流」の実用化に向けた動きが進みました。FP-985「Taurus(トーラス)」が2026年1月14日(水)、西蔵自治区ニンティ(林芝)から四川省ミエンヤン(綿陽)まで片道1100km超を飛行し、物流ルートとしての初の検証フライトを行ったと報じられています。
何が起きたのか:西蔵の農産品を積み、片道1100km超
今回のフライトでは、西蔵自治区の農産品として、バター茶やヤク乳製品などが輸送されたとされています。報道は、これが「中国本土の高原地域における大型UAV物流ルートの初の検証フライト」だと位置づけています。
機体「Taurus」の性能:最大離陸重量5.7トン、搭載2トン超
報道によると、FP-985「Taurus」は次のような仕様です。
- 最大離陸重量:5.7トン
- 有効搭載量:2トン超
- フェリー航続距離(回航時の最大航続距離):2000km超
「ドローン」と聞いて小型機を想像する人も多いですが、ここで語られているのは、物流の載せ方そのものを変え得る“航空機サイズ”の無人機です。
狙い:四川—西蔵を結ぶ物流網づくりと、高原への補給
この機体は、四川省と西蔵自治区を結ぶ物流ルートの開発に活用できるとされます。具体的には、現地農産品の域外輸送(外へ運ぶ流れ)を後押ししつつ、高原地域への物資配送も円滑にすることが期待されています。
「どこで作られ、どこへ届けられるか」という当たり前の流れは、輸送手段の制約で形が決まります。大型UAVが定常的に飛べるようになると、地理条件の厳しい地域でも、物流の選択肢が増える可能性があります。
過酷環境を前提に設計:高高度・寒冷地・塩害の島しょにも
報道では、「Taurus」は高高度、寒冷地、塩分を含む環境の島しょ条件といった極限環境での運用も想定して設計されているとされています。
- 防氷(着氷対策)
- 避雷(雷対策)
- 耐風性
こうした機能により、全天候で連続運用できる能力を持つとされています。物流は“速さ”だけでなく、“止まらないこと”が価値になる場面が多く、設計思想がそのまま運用の安定性につながります。
いま注目される理由:物流の実証は「次の当たり前」を決める
今回のポイントは、機体のスペック紹介にとどまらず、実際にルートを飛んで荷物を運ぶ「検証」が行われたことです。技術があるだけでは路線は生まれません。どこを結び、何を運び、どの程度の頻度で運用できるのか——その現実的な組み立てが、物流としての価値を左右します。
高原地域での大型UAV物流が今後どのように広がっていくのか。農産品の流通、物資供給、そして“遠い場所”の距離感が、少しずつ塗り替わっていくのかもしれません。
Reference(s):
China's large UAV completes first long-range plateau logistics flight
cgtn.com








