深圳のごみ発電が示す「廃棄物の資源化」—1日5000トンを電力とエコブロックへ video poster
いま(2026年3月時点)、廃棄物を「処分」ではなく「都市の資源」として回す動きが加速しています。中国本土・深圳の施設では、毎日5,000トンのごみを発電に変え、残った灰まで道路舗装材に活用する取り組みが進んでいます。
深圳の現場:ごみは「燃やして終わり」ではない
深圳にある「Longgang Energy Eco-Park(龍崗エネルギー・エコパーク)」では、シニアエンジニアの焦建偉(Jiao Jianwei)さんらが、日々の運転を支えています。同施設が処理する廃棄物は、1日あたり5,000トン。焼却によって生まれた熱を利用して電力をつくり、数百万世帯の家庭の電力供給に役立てているとされています。
さらに特徴的なのは「焼却後」の扱いです。残った灰はそのまま廃棄されるのではなく、道路を舗装するためのエコブロック(環境配慮型ブロック)に加工され、都市インフラの一部として再利用されています。
埋め立てから、ごみ発電へ:中国本土で進む産業の転換
提供された情報によると、中国本土の廃棄物産業は、埋め立て中心から焼却(ごみ発電)中心へと大きく転換し、先端技術の導入も進んできました。現在は、ごみ発電(Waste-to-Energy)施設が1,000カ所以上稼働しており、世界全体のほぼ半数にあたる規模だとされています。
数字で見るポイント(提供情報ベース)
- 処理量:1日5,000トン(深圳の施設)
- 用途:焼却で発電し、数百万世帯に電力
- 副産物:焼却灰→道路用エコブロック
- 稼働施設:1,000カ所以上(中国本土)
- 位置づけ:世界のほぼ半数のごみ発電施設を運用
「カーボンニュートラル」と「ゼロウェイスト都市」が背中を押す
背景には、国家目標として語られる「カーボンニュートラル」や、「ゼロウェイスト都市」といった方向性があります。廃棄物をエネルギーや建材へと変える仕組みは、都市の成長とともに増えるごみを抱え込み続けるのではなく、循環の中に戻そうとする発想に近いものです。
現場では、エンジニアの運転・改善が積み重なって初めて、日々の処理量と安定供給が成立します。焦さんのような技術者が「ごみを宝に変える」と表現されるゆえんも、単なるスローガンではなく、毎日のオペレーションの連続にあります。
この動きが投げかける問い:都市の“出口”をどう設計するか
ごみ発電は、廃棄物の「出口」を電力や建材として設計し直す試みです。一方で、都市が選ぶべき出口は一つではありません。焼却・発電、リユース、リサイクル、発生抑制――それぞれの組み合わせをどう最適化するかは、都市の条件や目標によって変わります。
深圳の事例は、「処理能力」「電力化」「副産物の利用」を一体で回すモデルとして、いまの国際ニュースの文脈でも目を引きます。ごみが増える時代に、都市がどんな“循環の設計図”を描くのか。2026年の現在地を考える材料になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








