重慶の水車タービン企業、世界需要で2027年まで受注確保
重慶に拠点を置く水車タービンメーカーが、世界の水力発電プロジェクト向け需要を背景に、2027年までの受注を確保した――そんな動きが注目されています。2026年3月時点で同社は、契約残高が10億元(約1億4,000万ドル)を超え、その約7割が海外案件だといいます。
何が起きているのか:受注は「2027年まで」
受注を積み上げているのは、Chongqing Water Turbine Works Co., Ltd.。同社によれば、稼働中の契約(アクティブ契約)は10億元超で、納期ベースでも2027年までの見通しが立っているとのことです。内訳の約70%が海外プロジェクトに紐づく点は、同社の事業構造を端的に示しています。
数字で見る:納入実績は「7,000台超」、60以上の国・地域へ
同社の説明では、これまでに7,000台以上の水力発電ユニットを60以上の国・地域へ納入し、世界で約200の水力発電所に関わってきました。市場としてはネパール、カザフスタン、ベトナムなどで、比較的安定した顧客基盤を築いているとしています。
- アクティブ契約:10億元超(約1億4,000万ドル)
- 海外案件比率:約70%
- 累計納入:7,000台超
- 納入先:60以上の国・地域
- 関与した発電所:約200
また、2019年までに海外売上が総事業の3分の1超となり、重慶を代表する設備輸出企業の一つになったとしています。
海外展開の中心例:ネパールでの積み上げ
同社がネパール市場に参入したのは1998年。以降、20以上の水力発電所に設備を導入してきたといいます。さらに、2025年5月(「昨年5月」)には、約6,000万元(約830万ドル)規模の電気・機械分野のEPC契約(設計・調達・建設を一括で担う方式)を追加で獲得したとされます。
ネパールで供給し稼働まで至った設備は、累計で約7億元(約9,700万ドル)相当にのぼり、同社は現地で高い市場シェアを持つと説明しています。
「早くから海外へ」:1970年代からの延長線
国際展開の起点は1970年代にさかのぼります。中国本土がターンキー(完成引き渡し)型の設備輸出を進めた時期、同社も海外へ出たとされます。董事長の彭中氏は、海外進出は早かった一方で、当時は市場開拓の経験が限られていたと振り返りつつ、中国本土の国内水力発電の拡大期に培った技術力を背景に、海外支援プロジェクトを通じて設備の信頼性で認知を積み上げた、と語っています。
今回のニュースが示すもの:受注残が語る「案件の重心」
今回のポイントは、単に受注が多いというだけでなく、契約残高の大きさと海外比率の高さが同時に示された点です。水力発電設備は、計画から建設・運転開始までの工程が長くなりやすく、部品供給や保守も含めて長期の関係が前提になりがちです。そうした分野で、2027年まで見通しが立つという情報は、同社にとっての生産計画や人員配置、資材調達の読みやすさにもつながります。
今後の焦点:EPCの広がりと納入後の運用
同社が言及したネパールでのEPC契約のように、「機器を納める」だけでなく「設計・調達・建設まで一括で担う」動きが増えるほど、工程管理や品質保証、現地での運用支援など、求められる役割は厚くなります。受注が先まで埋まっている今だからこそ、納期や運用フェーズでの対応が、次の受注にどう影響するのかが注目点になりそうです。
Reference(s):
Chongqing turbine maker booked through 2027 on global demand
cgtn.com








