上海協力機構SCO「上海スピリット」と持続可能な発展の年 video poster
国際ニュースのなかで、上海協力機構(SCO)が掲げる「上海スピリット」と「持続可能な発展の年」が静かに存在感を高めています。2024年7月のアスタナ・サミット後に議長国となった中国は、100件を超える会議やイベントを通じて、友好と団結を打ち出す実りあるSCOサミットの開催を目指しています。
上海協力機構(SCO)とは
上海協力機構(SCO)は、2001年に設立された政府間の協力枠組みです。設立から20年以上の時間をかけて、加盟国は次のような分野で協力を深めてきました。
- 政治的な相互信頼の強化
- 安全保障面での協力の拡大
- 経済など実務的な協力での具体的な成果
- 文化交流や人と人とのつながりの深化
こうした積み重ねにより、SCOは安全保障だけでなく、経済や文化も含む多層的な協力の場として発展してきました。
「上海スピリット」が示すもの
SCOのスローガンとして掲げられている「Upholding the Shanghai Spirit: SCO on the Move」は、日本語にすれば「上海スピリットを守りながら、動き続けるSCO」といった意味合いになります。
上海スピリットとは、長年にわたる協力のなかで育まれてきた価値観や姿勢を指す言葉です。政治的な相互信頼を土台に、安全保障、実務協力、文化・人的交流を同時に進めていくというSCOの取り組み全体を象徴しているといえます。
単に利害を調整するだけでなく、「信頼」と「協力」をキーワードにした長期的な関係づくりを重視する点に、このスピリットの特徴があります。
アスタナ・サミット後、中国が議長国に
2024年7月のアスタナ・サミット後、中国はSCOの議長国(ローテーション制)を引き継ぎました。現在、この議長国としての役割を担いながら、SCOの議題設定や会議運営を主導しています。
議長国を務める中国は、これまで育まれてきた政治的相互信頼や安全保障協力、文化交流といった流れをさらに発展させつつ、新たな重点テーマとして「持続可能な発展」を前面に掲げています。
テーマは「SCO持続可能な発展の年」
現在のSCOは、「SCO持続可能な発展の年」というテーマのもとで活動を進めています。このテーマに沿い、中国はスローガンとして「Upholding the Shanghai Spirit: SCO on the Move」を掲げ、100件を超える会議やイベントを開催する計画を示しています。
この取り組みには、次のような狙いが込められています。
- 持続可能な発展を共通のキーワードとして、加盟国の協力分野を整理し直すこと
- 数多くの会議やイベントを通じて、多層的な対話とネットワークを広げること
- 最終的に、友好的で団結した、成果のあるSCOサミットを実現すること
「持続可能な発展」という言葉には、経済成長、社会の安定、環境への配慮など、国際社会が共有する幅広い課題が含まれます。SCOがこのテーマを前面に掲げていることは、協力の射程が安全保障にとどまらないことを示しています。
なぜSCOの動きが日本の読者に関係するのか
SCOは、政治的な相互信頼、安全保障協力、実務協力、文化・人的交流という複数のレイヤーを持つ協力枠組みです。その動きは、国際社会における協力のかたちや、持続可能な発展をめぐる議論の一端を映し出すものでもあります。
特に、「持続可能な発展の年」というテーマのもとで、100件を超える会合やイベントが計画されていることは、多国間の対話の場が量・質ともに拡大していることを意味します。そこでは、エネルギー、環境、経済、社会の安定など、多くの国が共有する課題が議論されると考えられます。
日本の読者にとっても、こうした動きは決して遠い世界の話ではありません。国際ニュースとしてSCOの動向をフォローすることは、今後の地域協力やグローバルな課題解決の潮流を読み解くための一つの視点になり得ます。
上海スピリットを掲げ、持続可能な発展をテーマに掲げるSCOが、これからどのような成果をサミットの場で示していくのか。引き続き注視していく価値があると言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








