韓国ユン大統領の逮捕試み、5時間のにらみ合いで一時中断 video poster
弾劾訴追中のユン・ソクヨル大統領の逮捕を韓国の捜査当局が試みたものの、大統領の自宅前での5時間を超えるにらみ合いの末にいったん中断されました。現職大統領への逮捕状発付という国際ニュースとしても異例の動きが、韓国政治と地域情勢にどのような影響を及ぼすのかが注目されています。
このニュースのポイント
- 韓国の捜査当局が、弾劾訴追中のユン・ソクヨル大統領の逮捕を金曜日に試みた
- 大統領の自宅前で5時間以上にわたるにらみ合いとなり、逮捕の試みはいったん中断された
- ソウルの裁判所は12月31日にユン大統領の身柄拘束を認める逮捕状を発付していた
- 現職の韓国大統領に対する逮捕状発付は初めてで、民主主義と法の支配のあり方が問われている
何が起きたのか
韓国の捜査当局によると、金曜日、弾劾訴追中のユン・ソクヨル大統領を逮捕するため、大統領の自宅とされる場所に捜査員が入りました。容疑の中心は、ユン大統領による戒厳令の導入を試みたものの実現しなかったとされる「戒厳令構想」です。
しかし、ユン大統領側はこれに強く抵抗し、自宅周辺では5時間を超えるにらみ合いが続きました。緊張が高まるなか、捜査当局は最終的にこの日の逮捕の試みを見送ったと説明しています。
この逮捕の動きの根拠となっているのが、ソウルの裁判所が12月31日に発付した逮捕状です。ユン大統領は、この逮捕状によって、現職の韓国大統領として初めて身柄拘束の対象となりました。
焦点となる戒厳令構想とは
今回の事件の背景には、ユン大統領による「戒厳令構想」があります。捜査当局は、この構想が法的に問題があるかどうかをめぐり、刑事責任の有無を調べています。
一般に戒厳令とは、戦争や大規模な社会不安など、国家の危機とされる状況で宣言される非常措置です。軍が治安維持の前面に出て、市民の移動や集会、言論の自由などが大きく制限されることがあります。
民主主義国家において、戒厳令の発令は例外的な措置であり、議会や司法などとの厳格な権限のバランスが求められます。今回、ユン大統領の戒厳令構想がどのような目的や手続きにもとづくものであったのかは、今後の捜査や裁判で大きな争点となりそうです。
韓国民主主義への影響
現職大統領に逮捕状が出され、実際に逮捕に踏み切ろうとした事例は、韓国の民主主義にとって大きな転換点となり得ます。これほど強い強制手段が在任中の大統領に向けられるのは、極めて異例です。
一方で、捜査や逮捕が政治対立の延長として行われているとの見方が広がれば、司法や検察への信頼がゆらぎかねません。今回の逮捕の試みが、法の支配の徹底なのか、それとも政治的な力学の表れなのかをめぐって、韓国社会では今後、激しい議論が起きる可能性があります。
今後の注目点
- ユン大統領に対する弾劾手続きや、その後の裁判の行方
- 捜査当局が再び逮捕に踏み切るのか、それとも任意の取り調べが中心となるのか
- 韓国国内の世論や政治勢力が、この逮捕状と戒厳令構想をどう評価するか
- 日本を含む周辺国や国際社会が、この事態をどのように受け止めるか
記事執筆時点では、金曜日の逮捕の試みは中断されたままで、今後の展開は不透明です。日本語で国際ニュースをフォローする読者にとっても、隣国の政治と法の動きを通じて民主主義のあり方を考えるきっかけとなる出来事と言えるでしょう。
Reference(s):
South Korean investigators say attempt to arrest Yoon halted
cgtn.com








