北京の大気質が過去最高に 2024年は「良好」な日が290日に到達 video poster
北京の大気汚染対策をめぐる国際ニュースです。北京市生態環境局によると、2024年に北京で「良好な大気質」と判定された日は290日に達し、観測開始以来で最多となりました。大気汚染のイメージが強かった北京の空が、数字の上で大きく変化しつつあることが見えてきます。
北京で「良好な大気質」の日が290日に
発表によれば、2024年に北京で「良好な大気質」となった日は290日で、年間の日数の79.2%を占めました。およそ10日中8日は基準を満たした計算で、前年より19日多く、2013年と比べると114日も増えています。
この数字は、短期間の対症療法ではなく、少なくとも2013年ごろから積み重ねてきた大気汚染対策が、ようやく安定した成果として表れていることを示しています。
- 2024年の「良好な大気質」日は290日
- 年間の79.2%に相当
- 前年より19日増、2013年より114日増
重度の大気汚染日は58日から2日へ
一方で、深刻な大気汚染の日数は大きく減少しました。2013年には58日あった「重度の大気汚染」の日は、2024年にはわずか2日まで減り、96.6%の大幅な減少となりました。
重度の大気汚染の日は、屋外活動の自粛が呼びかけられたり、健康への影響が懸念されたりするレベルとされています。その日数が数十日から数日レベルまで抑え込まれたという事実は、住民の健康リスクや日常生活への負担が軽くなっている可能性を示唆します。
北京・天津・河北の広域連携がカギに
今回の改善は、北京市内だけの取り組みではありません。北京は、周辺の天津や河北省などを含む「北京・天津・河北」地域と協調しながら、大気汚染対策を進めてきたとされています。
この広域連携では、次のような仕組みが取られました。
- 都市間での共同計画の策定
- 排出基準などの統一されたルールづくり
- 大気汚染が悪化した際の共同の緊急対応
- 観測データや対策情報の共有
こうした取り組みにより、北京だけでなく周辺地域も含めた広いエリアで、PM2.5の年間平均濃度がこの10年余りで大きく低下したと報告されています。PM2.5は直径2.5マイクロメートル以下の非常に細かい粒子状物質で、肺の奥まで入りやすく、健康への影響が懸念されています。その濃度が下がっていることは、長期的な健康リスクの軽減という意味でも重要です。
数字から読み取れる三つのポイント
今回の発表から、私たちは少なくとも次の三つのポイントを読み取ることができます。
- 長期的な取り組みの効果
2013年との比較で、「良好な大気質」の日が114日増えたことは、10年規模の継続的な対策が効果を上げていることを示しています。 - 都市圏全体での連携の重要性
大気は市境や省境で区切れないため、北京・天津・河北のように、広域でルールや対応をそろえることが改善のカギになったと考えられます。 - 大気汚染は「変えられる」課題であるというメッセージ
重度の大気汚染日が58日から2日へと減った数字は、適切な対策を続けることで、大気環境を大きく変えられる可能性を示しています。
2025年の今、何を考えるか
2025年12月の現在、北京の事例は、世界やアジアの他の大都市にとっても、長期的な大気汚染対策をどう設計し、どのように周辺地域と協力していくかを考える一つの材料になりそうです。
都市の成長と環境負荷はしばしばトレードオフの関係にあると受け止められがちですが、北京の数字は、経済活動が続く中でも大気質を改善していく道筋があり得ることを示しています。これからどの地域が、どのような形でこの経験を自分たちの政策に生かしていくのか。国際ニュースとしてフォローしつつ、自分たちの暮らす都市の未来を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
Beijing achieves record-breaking 290 days of good air quality in 2024
cgtn.com








