中国西蔵で最速2分の仮設住宅 地震被災地を支える超高速建設 video poster
地震で住まいを失った人びとに、わずか2分あまりで建つ仮設住宅を届ける──中国南西部・西蔵自治区で進む超高速の住宅建設プロジェクトが注目を集めています。
西蔵自治区Dingri県Chamco鎮Ganden村で進む再建
中国南西部の西蔵自治区Dingri県Chamco鎮Ganden村には、全部で62世帯が暮らしています。このうち56世帯の住宅が地震で被害を受け、住めない状態になりました。
現在、Ganden地区の仮設住宅用地では、中国中鉄グループ(China Railway Group Limited、CREC)の支援を受けて、プレハブ型の住宅96棟がすでに建設されています。CRECは最終的に計1300棟の仮設住宅を建設する計画で、被災者の生活再建を後押ししています。
1棟2分7秒 2日で300棟というスピード
今回のプロジェクトの特徴は、その圧倒的なスピードです。最も早いケースでは、1棟の仮設住宅を組み立てるのにかかった時間はわずか2分7秒とされています。
現地ではわずか2日間で300棟が完成し、プロジェクト全体も8日間での完了が見込まれています。短期間で大量の住まいを供給することで、地震で家を失った人びとの暮らしをできるだけ早く安定させる狙いがあります。
プレハブ住宅だからできる「中国スピード」
プレハブ住宅(工場であらかじめ部材を加工し、現地で組み立てる方式)は、災害時の仮設住宅として世界各地で活用されてきました。部材をトラックなどで運び込み、現場ではパネルを組み合わせて短時間で建てられるのが一般的な特徴です。
西蔵自治区で進む今回の取り組みでは、この方式を徹底的に効率化し、多くの作業員や機材を組み合わせることで、1棟あたり数分という施工時間が達成されています。いわゆる「中国スピード」を象徴する事例の一つと言えるでしょう。
数字で見るGanden村の仮設住宅プロジェクト
- 世帯数:Ganden村全体で62世帯
- 地震で住居を失った世帯:56世帯
- Gandenの仮設住宅地で既に完成した棟数:96棟
- CRECが計画している仮設住宅の総数:1300棟
- 2日間で完成した棟数:300棟
- 1棟の最速組立時間:2分7秒
- プロジェクト全体の完了予定:8日間
被災者にとっての「スピード」の意味
家を失った人びとにとって、屋根のある安全な場所を一日でも早く確保できるかどうかは、生活再建の出発点です。短期間で多くの仮設住宅が整備されれば、家族が一緒に暮らせる空間を取り戻し、地域コミュニティも維持しやすくなります。
被災地が寒さの厳しい地域であれば、住まいの確保は生命に関わる問題になりえます。こうした中で、数日単位で多くの住宅を供給できる体制は、被災者の健康と安全を守るうえでも重要です。
日本への問いかけ:災害大国で何を学ぶか
日本もまた地震や豪雨が多い国であり、仮設住宅の整備や被災者の長期的な住まいの確保は大きな課題です。中国西蔵で進む今回のようなプレハブ住宅の高速建設は、単なる話題性にとどまらず、災害対応の在り方を考えるヒントを与えてくれます。
どこまで早く、どれだけ多くの人に、どの程度の質の住環境を提供できるのか──これは国や地域を問わず共有される問いです。迅速な建設と、居住性・安全性・コミュニティの維持をどう両立させるのかが、今後の防災・減災政策の鍵になります。
今回の事例は、仮設住宅を「とりあえずの住まい」で終わらせず、安心と尊厳を守る空間としてどう位置づけるかを考える材料にもなります。
まとめ:超高速建設が示す可能性と課題
中国南西部の西蔵自治区Dingri県Chamco鎮Ganden村では、地震で自宅を失った住民のために、わずか2分あまりで組み立てられる仮設住宅の建設が進んでいます。2日で300棟、8日で1300棟を目指すというこのプロジェクトは、災害時の住宅確保における「スピード」の可能性と課題を同時に示しています。
被災者の安心と暮らしを守る住まいを、どれだけ早く、どのように届けるのか──ガンデン村で進むこの取り組みは、日本を含む災害多発地域にとっても、今後の防災戦略を考えるうえで注目すべき動きと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








