中国・西蔵でM6.8地震 専門家「活動的な地震帯、氷河の影響に警戒」 video poster
中国南西部の西蔵自治区ディンリ県で先週発生したマグニチュード6.8の地震をめぐり、これまでに影響地域で3600回を超える余震が観測されています。自然災害研究機関である National Institute of Natural Hazards の Li Dewen 氏は、この地域が「活動的な」地震帯に位置するとしたうえで、氷河や周辺環境が受ける影響にも注意が必要だと指摘しています。
先週のM6.8地震と続く3600回超の余震
今回の地震は、西蔵自治区ディンリ県を震源とするマグニチュード6.8の規模で発生しました。発生からおよそ1週間が経過した現在も、影響地域では余震が続いており、その回数はすでに3600回を超えています。
観測されている状況を整理すると、ポイントは次の通りです。
- 震源の規模はマグニチュード6.8
- 震源地は中国南西部の西蔵自治区ディンリ県
- 発生後、これまでに3600回を超える余震を観測
余震が多く発生していることは、地下の岩盤にかかった力のバランスがまだ完全には落ち着いていない可能性を示しています。こうした状況では、住民や周辺地域はしばらくの間、地震活動の推移に注意を払う必要があります。
専門家が語る「活動的な地震帯」とは
National Institute of Natural Hazards の Li Dewen 氏によると、ディンリ県を含む地域は「活動的な」地震帯に属します。ここでいう「活動的な地震帯」とは、地殻の動きが活発で、比較的頻繁に地震が発生するエリアを指します。
一般的に、活動的な地震帯には次のような特徴があります。
- 地震が繰り返し発生しやすい
- 一度大きな地震が起きると、その後もしばらく余震活動が続きやすい
- 周辺の山地や谷など、地形への影響が現れやすい
こうした地域では、単発の地震としてではなく、「一定期間続く地震活動」としてとらえる視点が重要になります。短期的な被害だけでなく、中長期的にどのような変化が出てくるかを見ていく必要があるからです。
氷河や環境要因への警戒が必要な理由
Li 氏は、この地震帯では地震そのものだけでなく、「氷河」や「その他の環境要因」の影響にも警戒が必要だと述べています。山岳地帯や高地では、氷河や周辺の自然環境が地震と結び付いて、別のリスクを生み出す可能性があります。
一般論として、次のような点が懸念されます。
- 地震によって山腹が不安定になり、氷河周辺で崩落や土砂災害が起こりやすくなる
- 氷河や雪渓の崩れ方が変わり、河川の流れや水量に影響を与える可能性がある
- 地形の変化が、道路やインフラ、集落へのアクセスに影響するおそれがある
こうした環境要因は、地震の揺れが収まったあとに表面化することも多く、「揺れが終わったから安心」というわけにはいきません。特に、山岳地域にとって氷河は水資源であると同時に、地震時にはリスク要因にもなりうる存在です。
住民と地域が意識したい備えのポイント
余震が続く状況や、氷河・環境要因への懸念を踏まえると、住民や地域として意識したい点はいくつかあります。ここでは、国や地域を問わず参考になる一般的なポイントを簡単に整理します。
- 建物周辺の安全確認:ブロック塀や古い建物、がけ下など、揺れで不安定になりやすい場所には近づかないようにする
- 公式情報の確認:地震活動や気象・環境に関する最新情報を、信頼できる機関の発表で確認する
- 二次災害への意識:揺れだけでなく、山間部での崖崩れや落石、河川の増水などにも注意を向ける
- 長期的な視点:活動的な地震帯に暮らす前提で、避難経路や連絡手段、備蓄などを定期的に見直す
こうした備えは、今回の西蔵自治区の地震に限らず、地震の多い地域に暮らす私たちにとっても共通する課題です。
地震と環境リスクが重なる時代にどう向き合うか
西蔵自治区ディンリ県の地震は、活動的な地震帯における大きな地震と、その後に続く多数の余震、そして氷河などの環境要因への警戒が重なるケースとして注目されます。
地震は止めることができない自然現象ですが、その影響をどこまで小さくできるかは、私たちがどれだけ長期的な視点でリスクを理解し、備えを進めるかにかかっています。
先週のM6.8地震と3600回を超える余震、そして専門家が指摘する「氷河と環境要因への警戒」は、地震を「一度きりの出来事」としてではなく、「自然環境全体の変化の一部」として捉える必要性を、静かに突きつけていると言えます。
地震多発国である日本に暮らす私たちにとっても、遠く中国南西部のニュースを、自分たちの防災や環境との向き合い方を見直すきっかけとして受け止めることができそうです。
Reference(s):
cgtn.com








